さっちゃん 空を飛ぶ

認知症で要介護5の妻との楽しい日常を 日記に書き留めたいと思います

さっちゃんは小さな子供のように、姿の見えなくなった僕を探しに来ます

2019-10-21 23:50:01 | 生活の一場面
僕はお通じが順調で、毎日1回は必ずあります。
でも、それには心配事と言うか、ちょっと面倒なことも付いて回るんです。

そのひとつは、僕がトイレでのんびりと過ごしている時に限って、さっちゃんがよく尿意をもよおすんです。
僕は途中で切り上げて早く出て来なければなりません。

もうひとつは、実際にはそれほど面倒と言うわけでもないんですが、気になるというか、落ち着けなくなりますね。

僕はトイレに雑誌を持って入り、それをのんびりと読みながら、割と長い時間を過ごすのが好きです。
さっちゃんが姿の見えなくなった僕を探して、トイレの前まで来るのは分かっていますから、
最近はトイレのを掛けて中に入っているんです。
もし鍵を掛け忘れたりすれば、さっちゃんはトイレの戸を開け放ち、僕の真正面に立って、僕を見続けたりするんです。
僕が手を伸ばして戸を閉めようとすると、怒ってそれを阻止します。

今日も鍵を掛けて、トイレの中での時間を過ごしていました。
さっちゃんはすぐにトイレの戸の外に来ました。
戸の取っ手をガチャガチャと動かすので、「向こうに行って待っててね」と、僕は言います。
さっちゃん、素直に向こうに行ってくれたみたいです。
あまり時間をおかず、またさっちゃんが戸の外に。
再び「向こうに行って待っててね」と言うと、さっちゃんは素直に向こうへ。
そしてまた、同じことが繰り返されます。

4回目。
僕もそろそろ終了間近でしたから、さっちゃんに声を掛けませんでした。
戸の取っ手をガチャガチャ動かし、何やら小声でブツブツ喋ってます。

僕は戸の鍵を開けて、戸を開きます。
さっちゃん、「どこに行ってたのかと思った」みたいなことを語ります。
続けて、「どこにいたの?」と。
この問いには僕もちょっと笑っちゃいましたけれど、真面目に「ここに居たんだよ」と、トイレを指差しました。
状況の判断力がないのか、状況判断は出来るんだけど、適切な言葉が出て来ないんだか。

まあ、そんなことはどうでもいいし、分かりっこないんでしょうが、
さっちゃんの僕が見つかって心底ホッとした表情が、僕の心を和ませてくれました。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2015年の忘事録/このころか... | トップ | 何となく少~しの疲労が抜け... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

生活の一場面」カテゴリの最新記事