新・さひょ君のらくがき帳

僕と妻と娘、3人の日常と僕の趣味を書いたブログです。

そうそう、その通り

2020-05-31 11:30:54 | 読書
「街場のメディア論」 内田樹 著

 内田樹さんの本は前にも読んだことがあるんですが、物の見方や考え方が、僕の好きな感じなんですよね。この本も、実に面白く読ませていただきました。

 特に第六講「読者はどこにいるのか」。中でも、本棚について語ったくだりは最高です。
「人から『センスのいい人』だと思われたい、『知的な人』だと思われたい、あるいは『底知れぬ人』だと思われたい、そういう僕たちの欲望が書棚にはあらわに投影されている」(p150)

 そうそう、そうなんですよ。その通り。よく分かってらっしゃる。

「正直に言って、書棚にある本のうち小説やエッセイの類はそこそこ読んでますけれど、哲学書なんか八割方読んでない。開いたこともない。でも、『いつか読まねば』と思っているから、手に取りやすいところに並べてある。『いつも読むから』手元にあるんじゃないんです。『いつか読まねば』と思っているから手近に置いて、そうやってわが身を叱咤しているわけです。」(p153)

 うんうん、そうなんです。そのとおりなんですよ。

 こういう視点で考えた、電子書籍に対する認識に、僕は大いに共感しました。それは、物事をなんでもかんでも「消費」のビジネスモデルに当てはめてしまう、現代社会に対する批判、警鐘であります。

「このビジネスモデルは、僕の直感では、本をあまり読まない人間が設計したものです。」(p164)

 これ、当たってると僕も思います。数年前、あるビジネス誌を数カ月購読したことがあるんですけど、その頃誌面に登場していた社長連中なんかには「情報はネットで十分だから、紙の本は読まない。これからは電子書籍の時代だ」と断言するような人が多かったんです。でも、まず、本を読むのって「情報を得る」ためじゃないんですよね。根本的な認識の差を感じて、そのビジネス誌を読むのをやめてしまいました。

 今、書店は減り続けているとはいっても、紙の本の需要って、決して激減している訳ではないと思います。雑誌はかなり苦戦しているようですけど、単行本、文庫、新書の類をみていると、そう意気消沈しているようにも見えない。絶版本を紙で復刊する取組なんかもあります。

 内田さんは紙の本の出版業界に対してかなり批判もされてますが、僕は割とその点は楽観的です。この本が出版されて10年経ちますから、その辺の事情も多少、変わったのかもしれません。

 素晴らしい本でした。ありがとうございます。


ここ数年の読書を振り返る

2020-05-23 23:59:10 | 読書
 一週間が無事に終わると、ホッとします。と同時に、疲労でドターッとなりますが。

 今日も、洗濯と炊事(といっても、夕食に芋の固いカレーを作っただけですが(^^;)…竹串は通ったんだけどな…)以外は、ほとんど寝て過ごしました。

 で、今、目の前に自分の読書メモがあるんですが、体調その他によって、読書量が増減してるのが分かります。まあ、何にしろ、大した量ではないんですが。

 2014年…32冊。この10年で一番読んだ年。何があったんだろ?

 2015年…18冊。高峰秀子さんにはまった頃ですね。

 2016年…10冊。PTA会長やったときですね。忙しかった…。

 2017年…9冊。娘の保健室登校が始まった年。仕事も、人減らし+例の働かない男のせいで多忙な年でした…。そういや、あの男、僕が異動になった後で退職したんだっけ。あんなのでは再就職も難しいだろうに、今頃どうしてるんだろう。

 2018年…7冊。うち3冊は県外出張の行き帰りの電車の車中で読んだものなので、この年はホント読んでない。それもそのはず、病休を取った年です。さすがにそれどころではありませんでした。

 2019年…20冊。この数字を見ると、体調が戻っているのを感じます。ありがたい話です(T_T)。
 
 2020年…5月23日現在で7冊読了。やっぱり仕事が忙しくなってから読めていません。今同時進行で読んでるのが3冊ほどあるので、まあ、それは読み上げるかな。この先どうなるかは分かりませんが。

 こうしてみると、本が読めるのって幸せなんですよね。その幸せをかみしめて、これからも読もうと思います。


コロンボ3題

2020-05-17 20:16:25 | テレビ

 仕事や家事の合間を縫って、少しは自分の楽しみの時間も設けないと、ストレスが溜まってしまいます。

 で、VHSテープの処分も兼ねて、昔録画した刑事コロンボを見ています。地デジやブルーレイ、DVDに慣れた目には、VHSの3倍モードの画質は何ですが、見られないことはない。十分に楽しんでいます。

「魔術師の幻想」
監督 ハーヴェイ・ハート

 犯人は、元ナチスの過去を隠すマジシャン。これが何とも魅力的な人物なんですね。同情はしないけど。

「さらば提督」
監督 パトリック・マクグーハン

 いつもの倒叙式じゃなくて、本格ミステリーの一篇。最後、関係者一同を集めて謎解きとか、いかにも(笑)。面白かったです。

「秒読みの殺人」
監督 ジェームス・フローリー

 テレビ局を舞台にした一篇。犯人は、何もかも失ってしまうんですよね。ちょっと可哀想かなって思いました。

 いずれも主演は、ピーター・フォーク。

 良い時間をありがとうございました。では、断捨離とします。


土日の体制

2020-05-10 10:43:46 | 日記
 先月までの土日の体制は、土曜日は当番制で出勤、日曜日はやはり当番制でオン・コールとしていました。
 GWは当番制で出勤としたところ、相談や検査の件数が想定より少なかったこともあり、今後の土日は、当分の間オン・コール体制で行くことになりました。

 で、今日は僕が当番の訳です。何もなければ、表面上は普通の日曜日で終わりますが、電話一本あれば、すぐに登庁して対応しなければなりません。

 仕事ですし緊急事態ですから、別に不平がある訳ではありません。でも、ここ3カ月くらいずっと、休みが休みではない感じで、常にどこか張りつめていますから、正直、疲れます。

 家では、極力疲労回復に努めてはいますけれど、家事も娘の相手もあります。

 何もしないでいい日が、たまには欲しいです。 

診察日

2020-05-09 11:19:55 | メンタルヘルス
 昨日5/8は診察日でした。4/29の振替を充てて午前中休み、大分まで車を飛ばして受診してきました。
 
 3週間に一度、主治医と話すこのひとときが、今の僕にとって数少ない、安心できる時間となっています。

 受付時の検温、密を避けるために診察前と後とで分けられた待合室。ここでも、コロナが影を落としています。まあ、仕方ないですよね。

 主治医とは、いつものように楽しく話ができました。仕事のこと、娘の様子、妻のこと。毎回、あっという間です。この時間がなければ、僕はストレスで押しつぶされてしまうことでしょう。

 先生、いつもありがとうございます。