「ボクの彼女は発達障害」
「ボクの彼女は発達障害2」
くらげ 著
寺島ヒロ 漫画
以前紹介した「旦那さんはアスペルガー」シリーズと同じく、片方がアスペルガー症候群のカップルのコミックエッセイです。
このお二人は、著者の、くらげさんが難聴のある聴覚障がい者、彼女の、あおさんがアスペルガー症候群という、「一見してそうとはわからない系の障がい者カップル」です。この本は、そんな二人のドタバタした日常を描いた作品です。
妻と症状が似通ったところもあり、違うところもあり。いつも大きなバッグを持ち歩くとか、知覚過敏があるとか、あ、妻と同じだと思ったり。詐欺の電話で落ち込むエピソードが出て来ますが、妻も、営業の電話や宗教の勧誘にひどく敏感に反応します。その度にひどく落ち込むので、僕も正直疲れるところがあります。
その一方で、あおさんはいつも同じファッションを好むようですが、妻はおしゃれが大好きで、服もメイクも凝る方です。家計を考えて、今は抑制して節制しているようですが、予算内で自分に似合う服を見つける才能は大したものだと、いつも感心しています。同じアスペルガーと言っても、やっぱり色々だなと思います。
明るい本を目指しているため、苦労や落ち込んだ時のエピソードは意図的に軽く触れる程度で済ませているようです。あと、子供がいないから、くらげさんはあおさんに全力投球できる、これは強みだなと。大事なのは、二人が幸せなこと。
「あおが『普通』でないことはボクは気にしませんし、むしろ、『普通』にこだわって苦しむ姿を見る方が苦痛です。
あおの素晴らしいところもたくさんある。そこには、いわゆる『普通』でないからこそ、おもしろいこともたくさんあるのです。」(1巻P123)
全く、その通りだと思います。
なお、マンガ担当の寺島ヒロさんは、僕の高校の同級生です。もう何年も会ってませんが、元気かな。