最近は、龍くんの寝かしつけを若住職がしてくれるので、ドラマをリアルタイムで見られるようになりました。
というわけで、昨日は9時からの『最高の人生の終り方』を見ました。
平たく言えば、葬儀屋さんのお話です。
だから見ようと思ったのですが、第1話で引き込まれるものがあり、見続けることにしました。
「遺された人を、ちゃんと悲しませてあげられる葬儀をする」
その思いを大切にする葬儀屋さん。
対してうちの若住職は、葬儀や法事で時々泣いてしまうお坊さん。
よくお寺にお参りに来られていた方はもちろん、法事でしかお会いしていなかった方の葬儀でも、人柄を知っていれば胸に込み上げてくるものがあります。
どのような思いで亡くなったのかを考え、そしてその方を見送った方々の心情を思うとき、堪えられずに溢れ出すものがあります。
だからこそ若住職は、涙を堪えながら、時には涙を流しながら、別れの悲しみを決して涙を流すだけで終わらせてはならないという思いで、お話します。
「死んでも、その人の人生が消えるもんじゃない」
このドラマでのセリフのように、消えずに残り続けている精一杯生き抜いた一人の人間の人生から何を受け取り、命をかけて示してくださった「死」を自分の事として受け止めてほしい・・・、そうお話します。
ドラマでは毎回、葬儀屋さんが死の真相を知るために走り回ったり、他にもお葬儀に対するツッコミどころも多々あります。
でも、同じ人生を歩む人など存在せず、一人一人の人生には想像し得ないドラマのようなこともあるはずです。
そう思えば思うほど、そして若住職の赤くなった目を見れば見るほど、亡くなるということは一大事なんだということを改めて痛感するようになりました。
ドラマの内容は好き好きなので特にオススメはしませんが、私にとってこのドラマは、お寺での日々の中で、ちょっと立ち止まって考える機会を与えてくれたものとなりました。