昨日のドラマつながりで、今日も現在放送されているドラマについて少しばかり。
月曜8時という、かつての水戸黄門枠でスタートしたドラマ『ステップファザー・ステップ』。
このドラマは宮部みゆき著の同名小説が原作となっています。
小説の内容はというと、中年の泥棒が、ある事情で両親が失踪してしまった双子の男の子たちの父親に成り代わるという、ユーモアに富んだ作品です。
この本を初めて読んだのは、今から15年前のこと。
その時から、ずーっと心に響き続けているセリフがあります。
親はなくても子は育つが、子供がいないと親は育てねぇ。
おまえ、立派に成長しつつあるな。
双子に「お父さん」と慕われ、イヤイヤながらも自然と応え始めた泥棒の姿に、事情を知る情報屋が言った言葉です。
「ステップファザー」とは「継父」のこと。
子供と共にあることで、親としての責任を自覚していく。
そうやって、親は成長していくということ。
そこには実の親とか、血のつながりとかは関係ない。
ただ、子供のことが気になって気になって、我を忘れる瞬間があるかないかだけのこと。
15年前の私は、我が子どころか、自分が成人前の子供で、この言葉に実感などはありませんでした。
あったのは、仏教の縁起の思想を示す決まり文句に似てるなという感想だけ。
それが龍くんを生んだ途端、この言葉が何度も頭をよぎり、「子供がいても私は親として成長できてないなぁ」と思うこともシバシバありました。
でも、親にならせていただいた以上、親として成長していきたいなぁと、しみじみ思う今日この頃です。
というわけで、私にとって、とっても大切な小説なので、原作から逸脱している今のドラマがどうしても許せなーい!! (1話だけ見て止めてしまいました)
ドラマ化したら、こういうことは仕方がないって分かってるんですけど・・・本当に残念。
あっ、見ている方がいらっしゃったら御免なさい。(汗)