ちあきなおみさんがニューミュージックに近づいていた時期のアルバムである
「ルージュ」と「あまぐも」。昔、紙ジャケで発売されていたCDを
運よく入手出来ましたので、時間のある時に聴いてみました。
「ルージュ」は、A面が中島みゆきさんの作品、B面が井上陽水さんと
因幡晃さんの作品を取り上げています。
この作品が発売されたのは、1977年。まだ中島みゆきさんが
デビュ-して間もない頃ですね。
ちあきさんが、研ナオコさんの歌う「あばよ」を聴いて
中島さんに興味を持ったといいます。
そして中島さんも、ちあきさんに歌ってほしい様な事を
新聞で言っていたそうです。話は順調に進み、
アルバム作成へと至ったわけです。
ちあきさんの「ルージュ」は、歌謡曲っぽくならないように
元ハプニングスフォー、トランザムのチト河内さんが大人っぽい
イメージで編曲しています。
後に中島さんもアルバムに収録してますが、ちょっと違うイメージですね。
「あばよ」は、研ナオコさんのバージョンに近い感じですね。
派手な曲ではないので、アレンジはこんな感じがいいのは同感かなと。
井上陽水さんの作品は、「氷の世界」は、スピード感がないので、
陽水さんのオリジナルに軍配が上がると思いますが、
「小春おばさん」は、オリジナルに負けない熱唱ですね。
ちなみに陽水さんの「小春おばさん」は、イギリスのグループである
クォーターマスのメンバーが参加、編曲の星勝さんはキングクリムゾンを
意識した編曲をしていたので、「井上陽水プログレ説」が語られたとか。
因幡晃さんは、名曲「わかってください」や「別涙(わかれ)」ですね。
しみじみと歌われているのがいいなと感じます。
しかしながら「サンデーモーニング」の
洒落た感じが個人的には好きだったりします。
そして次作の「あまぐも」では、もっとアクの強いアーチストの
曲を歌う事になるのですが、さてどう語ればいいのかなと迷ったりしています。
改めて聴いてみると、ちあきさんは実力のある素晴らしいアーチストだと
再確認しました。