月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.244 拓郎さんとアルフィーと

2024-03-31 00:29:25 | 音楽雑学

アルフィーがデビュー50周年を迎えるにあたり、何か記事を書こうとして

考えてみましたが、吉田拓郎さんが今回、ベストアルバムを発売することを

知りました。フォーライフレコードが2025年に50周年を迎えます。

そしてアルフィーも3人体制になってから2025年で50年になるんですね。

まぁちょっと早いけど、吉田拓郎さんとアルフィーで記事にしてみようかなと

思って、色々調べてみました。

 

アルフィーと拓郎さんといえば、やはり原点は「スターズオン23」ですね。

(後に「ショックTAKURO23」とタイトルは変更されましたが)

アルフィーがビートボーイズの変名で拓郎さんの歌をメドレーで歌っています。

元々ラジオの企画だったそうですが、評判がよかったから

レコード化されたようで。

ビートルズとビーチボーイズを捩ったようなグループ名ですが、

クオリティが高いです。メンバー名がビートルズのパロディなのも秀逸です。

じょんのれん(坂崎幸之助さん)、ポール・マッカーサー(高見沢俊彦さん)

祥寺張扇(じょーじはりせん)(桜井賢さん)。

もっとも、歌っているのはほぼ坂崎さんですが。

 

 

そして知らなかったのですが、本当に覆面バンドとして

テレビ出演もしていたんですね。今となっては黒歴史でしょうけど。

アルフィーがブレイクする前のはっちゃけた貴重な映像かな。

パッとしない感じの高見沢さん、「万里の河」の時期のチャゲさん、

若しくはアフロ時代の笑福亭鶴瓶さんに似ている坂崎さん、

そしてブレない桜井さん。

 

 

アルフィーは、売れるまでは本当に色々な事をしていましたね。

旅番組みたいなものにも出ていました。

「アルフィーのフォーク紀行」

 

 

そして、後にアルフィーとは別のコンセプトとして、1988年、

BE∀T BOYSとして活動した事も。楽器を持たないダンスユニットだとか。

その時に吉田拓郎さんとテレビで共演しています。

アルフィーと拓郎さんの「ホテル・カリフォルニア」は珍しいのでは?

「愉快にオンステージ」

 

 

その後も、拓郎さんとアルフィーはイベントでも共演していますね。

 

 

坂崎幸之助さんと拓郎さんは、「オールナイトニッポンGOLD」で

長年共演していましたね。Youtubeにもかなりの数が上がっていますが、

最終回を取り上げてみますね。

 

 

アルフィーにとって、吉田拓郎さんは恩人みたいなものですね。

まだ売れていない時に拓郎さんから言われた言葉があるそうです。

「大丈夫だよ。お前らは絶対売れるよ……音楽以外でな(笑)」

それから期待に応えて売れる事になったのは流石です。


NO.243 さだまさしローカル線コンサートの思い出

2024-03-25 00:45:02 | 思い出のライブ

以前、実家に行った時、懐かしいものを見つけました。

捨てられているかと思っていたパンフレットのようなもの。

自分が初めて自分の意志で出かけたコンサートの記憶のカケラ。

色々なものが捨てられていた中で、よく残っていたなと感心する。

(虫食いの後があるのは仕方ないか)

 

まだJRが国鉄だった頃、もし民営化されたら、赤字が溜まる一方の

ローカル線は廃止になっていくのではないか?

利益が最優先なら、そこに住む人の利便性はどうなってもいいのか?

恐らくそういった議論もされていたのであろう。

そんな中で行われてきたのが、さだまさしさんのコンサート。

国鉄労働組合(国労)のキャンペーンソングとなったのが

「それぞれの旅」という曲です。

コンサートのタイトルにも使われています。

 

当時は高校受験直前だった自分。

近くに新設されたばかりの高校にするか、

比較的近い距離の高校にするか迷っていました。

偏差値的には、新設校なら余裕があり、近隣校はギリギリと言ったところ。

迷った挙句に近隣校を目指すことに。勉強は当時は好きではなかったけれど、

まぁ適当にはやっていましたね。

 

そんな中、近所に貼ってあったポスターに目がいきます。

アイドルとかには興味が無く、ニューミュージック系の曲が好きだった頃、

好きなアーチストの一人だったさだまさしさん。

比較的近くに来るというだけでなく、事前に申し込めば無料で見る事が出来ると。

当時のお小遣いの状況からして、コンサートを見に行くという選択肢は

全くなかったので、見れるものなら見ておきたい。

日程的にも、高校受験が終了しているから問題ないはず。

 

しかしながら、電車で1時間以上かかるような距離はあったため、

少しばかり躊躇します。友人となら色々な場所に行ったけれど、

そこまで離れた所はありませんでした。さあどうしようかと。

でも折角見れるチャンスがあるならそれを活かしたいと考えをまとめ、

申し込みをしたのでした。

 

そしてまずは片付けなければならない高校受験。

自分は元々プレッシャーに弱いので、果たして実力を出せるかどうか?

でもプレッシャーに打ち勝てれば、ちゃんと実力を出せて来れたという事も

経験してきました。普段通りやれば大丈夫だろうと。

 

しかしながらそんな自分に試練が立ちふさがる事に。

受験の2日前に緊張のあまりか熱を出してしまい、受験前日には

大事を取って休むことに。本当に大丈夫なのかと、

不安で満ちていたのを思い出します。

ダメで元々と開き直ったのがよかったのか、受験は無事にクリア。

これで一安心でした。

 

そしてコンサートの当日。初めての体験に緊張しながらも

ワクワク感が止まらなかったとの記憶が。

しかし、とんでもないミスをしてしまった事に気づきます。

「時間は大丈夫なの?」

と聞かれてもう一度確認したら、殆ど余裕がない。

家から駅まで行く時間をしっかり考慮していなかったという、痛恨のミス。

大急ぎで駅に向かうも、乗るはずだった電車は、もうとっくに出発していました。

次の電車だと、少々時間が空いてしまうので、開始時間には間に合わない。

当時は小遣いも少なく、早く行って遊んでいながら待っているという

発想もなかったなぁ。意気消沈しながら、次の電車で会場に向かったのでした。

 

駅から会場は、歩いて行ける距離だったのは幸いでした。

コンサートは始まっていましたが、案内の人の誘導で中に入れてもらえました。

初めて見るさだまさしさんは、かなり遠くからだったので、

よく印象には残っていないですね。大昔の事なので、何を歌ったのかは、

殆ど覚えていませんが、トークで加山雄三さんの「君といつまでも」に関する

考察についての話をしていたのは、微かに覚えています。

旅についての歌は、「きみのふるさと」を歌っていたのは記憶の底にあります。

 

 

鉄道ではないですが、車でふるさとへと向かっていく。

恋愛相手のふるさと。それを爽やかに歌っています。

 

そして先に書いた「それぞれの旅」。当時、さださんはFMで番組を持っていて、

その番組のタイトルも「それぞれの旅」でした。

自分にとっては、忘れられない曲ですね。

 

 

もう大昔となる子供の頃の記憶を頼りに書いたので、

このような形になりましたが、

自分にとっては、大切な一歩だと思ったので、

歪なものですが残してみました。

 

 


NO.242 THE ALFEE 「CONFIDENCE」

2024-03-21 00:17:22 | 厳選ライブ盤

もう結成50年になるのかと思ったのが、アルフィーです。

メリーアン」のヒットのちょっと前ぐらいから好きだったのですが、

未だ現役というか、未だにこれだけのパワーがあるというのが凄いです。

特に高見沢さん。この人は年取らないんじゃないかと思ってみたり。

 

50周年という事で、アルフィーの知られざる面とか書こうとは思っていますが、

なかなかまとまらないので、もう少し考えてみます。

今回はロックな部分ではなく、アコースティックな部分を

クローズアップしようかと。今更かもしれませんが。

 

コンフィデンスというのは、アルフィーの前身のグループ名ですね。

その頃はフォークをやっていましたので。

そんなタイトルのアルバムは、1993年2月15日、東京ベイNKホールでの

アコースティックライブです。

冒頭のディランの「Blowin’ in The Wind (風に吹かれて)」に続いては、

「明日なき暴走の果てに」。

 

 

昔から奇麗なコーラスが好きで気に入っている曲です。

やはりアレンジはアコースティックがいいですね。

 

小泉今日子さんに提供した「木枯らしに抱かれて…」も

アレンジが変わって新鮮な感じです。

 

 

そしてカバーと言えば、「ティーチ・ユア・チルドレン」。

兄貴分のガロもCSN&Yのカバーは得意でしたが、アルフィーも負けてないですね。

 

 

コーラスが印象的なのは、「PROMISED LOVE」。

元々コーラスが良かったものが、更に際立つ感じですね。

 

 

そしてラストが「ロックダムー風に吹かれてー」。

なるほど、風に吹かれてで始まり、風に吹かれてで終わるのか。

なかなか粋ですね。ロックバージョンとはまた違った魅力があります。

 

 

こうして聴くと、色々な発見がありますね。地力があるからこそ、

アコースティックでも勝負出来ると。流石ですね。


NO.241 DAVID LEWIS 「SONGS OF DAVID LEWIS」

2024-03-16 22:50:40 | 隠れた名曲

ちょっと別の所で書いている文に時間を取られてしまい、

間が空いてしまいました。

気を取り直して、多分マニアしか聴かないような、とっておきな1枚を。

 

NO.237で紹介したアンドウェラのリーダー的存在のデイブ・ルイス、

彼が1970年頃に、プロモーション用に製作した

ソロアルバムのようなものがありますが、それが非常に出来が良いものでした。

それなのに大した反応が無かったのは、地味過ぎたのかどうかはわかりません。

しかしながら、ピアノをバックに淡々と渋い声で歌われる歌は、

時にはしっとりと、時には感動的なものです。

(後半はバンド形式のものもあり)

一説には50枚程度しか作成されなかったともいわれ、

自分が存在を知った頃でさえ、20万では買えないといわれる位

(というか、まず出回らない)でした。

その時はかなりコアなマニアしか知らない存在でしたでしょうね。

 

しかしながら20年ぐらい前、何と日本のインディーズからCD化されています。

当時はよくぞ出してくれたと思いましたね。

その後、恐らく正規盤としてCD化もされていますが、現在は入手困難です。

こういったマニアの評価の高いものは、廃盤になったら市場に出にくいです。

今回も全曲上がっているものを。でも入手出来るなら、

再発された高音質のCDで聴きたいものです。

特に心が荒んでいる時には沁みますね。

 

 


NO.240 桜三月散歩道

2024-03-08 01:00:20 | 日本のフォーク

50周年を迎えて聴く機会も増えた気がする井上陽水さんの「氷の世界」。

名曲が沢山ありますが、やはり春になると聴きたくなるのが、

「桜三月散歩道」ですね。

この曲の詞を書いているのが、赤塚不二夫さんのブレーンと言われた

パロディ漫画家の長谷邦夫さん。

この人の人生は、本当に色々な人との出会いがあります。

漫画家以外にも筒井康隆さんやタモリさん、山下洋輔さん、

異能と言われる方との交流があります。

そんな半生を綴った自伝が「桜三月散歩道」(水声社刊)で、

やっと納得出来る値段で購入することが出来ました。

(定価が高いので、古本でも安くは手に入れにくいのです)

400ページぐらいありますが、じっくり読みたいと思います。

 

その中の記述に、井上陽水さんとの出会いがあります。

まだ売れていなかった陽水さんに、赤塚さんが関わっている

「まんがNO.1」という雑誌の付録レコードで歌って欲しいと。

長谷さんの詞に陽水さんの曲を付けた「桜三月散歩道」。

「氷の世界」に収録されているものとは違うバージョンになります。

大きな違いは、途中の台詞部分をニャロメのうたを歌っていた

大野進さんがやっていること。台詞部分は長めとなっています。

元々大野さんは、当時の陽水さんの録音にも関わっていたといいます。

歌詞も「町へ行けば人が死ぬ」、「町へ行けば革命だ」

といった部分は変更されています。

 

 

購入した自伝は漫画家時代の話を読んでいますが、有名な方々との関りで、

非常に興味深いです。読み進めるのが楽しみです。