月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.225 ピープル 「セレモニィー~ブッダ・ミート・ロック」 そして初詣の事

2024-01-03 22:36:15 | 日本のプログレ

今回は少々趣向を変えて、2日にわけて行った初詣の事を書こうかなと。

 

自分は毎年、五社神社に初詣に行っています。

だいたい午後に行く事になりますが、元旦だとやはり参拝客が多いですね。

参拝するのに、かなりの時間を要します。

そして運試しのお御籤と肌守りの買い替えですね。今年は珍しく大吉でした。

今年は時間に余裕があったので、御朱印をお願いしようと思ったのですが、

現在は、直接御朱印帳の記帳は行っていないとの事。

予め用意されているのを購入ですが、大河ドラマ放送記念のものが

まだ若干あるという事ですので、こちらを購入。

 

そして今年は辰年という事で、少々遠くにはなりますが、龍尾神社にも行ってまいりました。

 

 

 

行ってきたのは2日ですが、思っていた程の混み方ではなかったです。

そして目的の一つでもある龍の根付を購入。

 

 

更に御朱印帳にも記帳してもらいました。

 

 

平和な日々をお願いしたのですが、

残念ながら元旦から大変な事になっています。心苦しいです。

 

さて今回紹介したいアルバムですが、当時はキワモノと思っていて

購入を躊躇していたら廃盤になってしまい、入手は出来ていないです。

水谷公生さんの70年代の参加作品の中でも一番レアなものになりますね。

仏教とロックの融合といえるものですが、サイケデリック色は強く、

水谷さんのギターも暴れていますね。

 

メンバーは、

水谷公生さん(ギター、シタール等) 武部秀明さん(ベース)

田中清司さん(ドラム、パーカッション)の当時の売れっ子トリオに加え、

元アウトキャストの穂口雄右さん(オルガン等)

ラリー寿永さん(パーカッション等)が参加しています。

穂口さんはキャンディーズとかでも作曲に参加していて

後にキャンディーズを育てる面々が揃っています。

その強者メンバーがサイケでブイブイいわせていたっていうのが面白いです。

 

 

ちなみにこのアルバム、おそらく当時は殆ど売れていなかったようです。

しかしながら海外からのウォントがあるのか知らないですが、

某ディスクユニオンでの買取価格、オリジナル盤帯付き完品で

とうとう120万になっています。恐ろしい世界ですね。

 


NO.218 オムニバス「ロックエイジの惑星たち」

2023-12-14 00:32:11 | 日本のプログレ

水谷公生さんの70年代のお仕事、これが持っている物の最後の作品です。

1971年に発表されたオムニバスですが、参加しているメンバーが凄いです。

ジャズ系からは、稲垣次郎さん、猪俣猛さん、石川晶さん、

ロック系からは、柳田ヒロさん、水谷公生さんがそれぞれのグループで参加。

しかもこのオムニバスの為に作られた曲ばかりです。

 

やはり自分が注目するのは、水谷公生さんのベターというグループ。

(このCDを購入した目的は、柳田ヒロさんでしたが)

残念ながらメンバーの記載がないので、どういった人が参加しているか

わからないのですが、水谷さんの編曲によるビートルズナンバーの

「I WANNA BE YOUR MAN」のボーカルが結構いいなと。

誰が歌っているんだろう?

 

 

もう1曲もメロウな感じでいいんじゃないですかね。

 

 

柳田ヒロさんのグループは、マオというボーカリストをフューチャーしています。

ドイツと日本のハーフとの事。

ストリングスを思わせる演奏も存在感を引き立てていますね。

 

 

猪俣猛さんのサウンドリミテッドは、インストで参加していますが、

ジャズブラスロックというべきですか、キレのあるブラスがいいですね。

 

 

稲垣次郎さんのソウルメディアは、サミーというボーカリストが

熱演しています。なかなかの実力者かと。

 

 

石川晶さんは、当時は売れっ子スタジオドラマーでしたが、

カウントバファローズとしても有名でした。

 

 

しかしなかなか面白いオムニバスですね。

まだまだ未知のアルバムもあるとは思いますが、

何か見つかったら紹介したいです。


NO.212 LOVE LIVE LIFE+1「Love Will Make A Better You」

2023-11-17 00:19:40 | 日本のプログレ

水谷公生さんの関連作品を色々紹介していますが、

最もアグレッシブと思う作品の事を書こうかと。

 

1971年に発表されたのが、LOVE LIVE LIFE+1の

「Love Will Make A Better You」です。

キング・レコードが企画した

「NEWS(ニュー・エモーショナル・ワーク・シリーズ)」の中の

1枚としてリリースされました。当時のキングレコードは、

前衛的なジャズに力を入れていたようで、このグループも

ジャズ系のミュージシャンが中心となっています。

メンバーは、

市原宏祐さん– サックス/フルート
横田年昭さん – フルート/サックス
水谷公生さん – ギター
直居隆雄さん – ギター
柳田ヒロさん – オルガン/ピアノ
寺川正興さん – ベース
チト河内さん– ドラム
川原直美さん – パーカッション 

となっており、水谷さん、柳田さん、チトさん以外は、ジャズ畑の人です。

チト河内さんは、GSのハプニングスフォーやトランザムでも有名ですね。

そして+1の人ですが、なんと参加しているのは、

若い頃の布施明さんです。どんな経緯で参加したのは不明ですが。

 

内容的には、ジャズロックにプログレッシブロックを加えて

サイケ風味に味付けした音楽といった感じでしょうか。

1曲目から18分にわたるセッション的な曲から始まりますが、

フルートやサックスも入っていたりして、キングクリムゾンの匂いが

する感じですね。しかしながら、クリムゾンの「太陽と戦慄」の

発売前に発表されています。そういう点では、このアルバムは

もっと評価されても良かったんじゃないかと思います。

そして布施明さんのボーカルがいい味を出しています。

 

 

 

圧巻は、タイトル曲の「Love Will Make A Better You」。

実は1971年7月に収録された、布施明さんのライブアルバム、

「日生劇場の布施明」ではLOVE LIVE LIFEのメンバーも参加していて、

「Love Will Make A Better You」を演奏しているのですが、

布施明さんもはっちゃけていて興味深いです。

布施さんもこんな若い頃があったんだなと。

 

 

まぁ当然と言えば当然かもしれませんが、当時は殆ど売れなかったようで、

オリジナル盤の帯付きはまず見かける事はないです。

なかなか再評価はされにくいジャンルですが、海外では一部で

高い評価はされているようですね。

その後、2枚程アルバムを出していますが、残念ながら

プログレッシブな部分は無くなっています。

 

余談ですが、Youtubeで「LOVE LIVE LIFE+1」で検索すると

ゲーム等で有名な「ラブライブ!」ばかり出てきてしまいます。

まぁ仕方ないですね。           


NO.202  水谷公生「A PATH THROUGH HAZE」

2023-10-13 01:03:57 | 日本のプログレ

自分は、色々なジャンルの音楽の記事を書いていますが、

色々な所で目にするのが水谷公生さんの名前です。

水谷さんは、セッションギタリストとして活躍してきた人ですが、

作曲やプロデュース、バックバンドへの参加と、活躍は多岐に渡っています。

NO.164で、頭脳警察のアルバムに参加しているという記事も書きましたが、

NO.193では、アウトキャスト、アダムスといったグループに

参加しているという記事を書きました。

今回は自分名義のアルバムについてです。

 

水谷さん名義でのアルバムってありそうでないんですよね。

唯一あるのが、1971年に発売されたこのアルバム。

佐藤允彦さん、鈴木宏昌さん、猪俣猛さんといった

ジャズ畑の人が参加しているだけあって、ジャズやフュージョンっぽい

感じの曲が多いです。水谷さんのギターも大人しめの曲が多いのですが、

中には歪んだ感じのギターを聴かせる曲もあったりします。

 

 

日本のプログレの黎明期の一つの形ではありますが、

まだジャンルを確立するまでには至っていないと思います。

ジャズテイストの強いインストものって感じですか。

それでも後のカンタベリーミュージックに繋がるような兆しの曲も

あったりして興味深いものはあります。

 

嘗てジュリアン・コープが水谷さんを「日本のフランク・ザッパ」だと

証した事もありました。この辺りを聴くと納得かな。

まぁこのアルバムはかなり地味目の曲が多かったので、

それ程売れていないはずですが、

日本でもマニアックな人しか知らないようなこのアルバム、

ヨーロッパでは海賊盤が出回ったくらいだとか。誰が広めたんでしょうね?

 

水谷さんに関しては、この時期にもっと尖った音源を残しています。

また次回以降に書こうとは思います。

水谷さんに関しては、もっと色々調べていこうかなと思います。

実は後期のタイガースのアルバムでギターを弾いていたとの

話もありますが本当かどうか。

また演奏をしているけど、名前を出さずにいるというのも

あるようです。これもその一つですが、真相はどうでしょうね。

曲は兎も角、まるで津軽三味線のように引かれている

ギターはなかなかのものだと思いますね。

 

 

 


NO.192 フライド・エッグ「ドクター・シーゲルのフライド・エッグ・マシーン」

2023-09-18 00:25:37 | 日本のプログレ

1971年8月6日、ピンクフロイドの初来日のイベントである

箱根アフロディーテ」が開催されました。メインのピンクフロイド以外にも

国内、海外のアーチストが参加しています。

ストロベリー・パスの成毛滋さんとつのだひろさんは、ベースを加えて

イベントに参加します。このベースが、その時まだ18歳だった

高中正義さんです。これがフライド・エッグの始まりでした。

 

高中正義さんは高校生の時から、府中の米軍基地のクラブで

演奏してきたといいます。その頃には「BRUSH]という

自主製作アルバムもリリースしています。

 

玄人好みの実力者の集まりに加えて、当時のロックバンドでは

初となる16チャンネルでのレコーディングが行われたりと、

実験的な試みにも挑戦しています。それでいて完成度の高い

アルバムとなっています。

とはいえ、ピンクフロイドの影響を感じる曲もあったりしますが、

日本のプログレの初期の形として、重要なアルバムだと思います。

 

 

まぁピンクフロイド以外にも、ELPの「タルカス」に対抗して

「オケカス」という曲を作ったのもご愛敬か。

(「樽貸す」に対抗して「桶貸す」か。桶は樽より小さいって事かな)

 

 

次作の「グッバイフライドエッグ」というアルバムを出して

解散してしまったのが残念です。もう少し活躍してほしかったなぁと

切に思います。

余談ですが、アルバムジャケットを描いたのは景山民夫さんで

裏ジャケには、よく見るとレレレのおじさんが隠れていたりと

なかなか洒落が効いていますね。

 

 

なお、成毛さん、つのださんと柳ジョージさんによる

ジプシーアイズというグループの音源も残っています。

 

 

これは1975年に江藤勲さんを加えてのライブですが、

なかなか素晴らしい演奏ですね。柳さんが参加し続けたら、

また違う結果になっていたかもしれませんね。