月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.259 友川カズキ「ライブ1989 未発表発掘音源集」

2024-05-31 00:51:03 | 厳選ライブ盤

友川カズキオフィシャルショップから、注文していた荷物が届きました。

そして直筆色紙も。

 

 

何となく猫っぽい感じもしますが、何でしょうね?

絵描きとしても非凡な才能がありますね。

 

 

新作の「イカを買いに行く」は、いつもの友川さんですね。

旧曲も含まれますが、やっぱり安心して聴けるというか、

高いレベルで印象的な曲を揃えています。もういい年なのですが、

気力も気迫も衰えていません。

 

そんな中で今回は、デビュー50周年記念第1弾である、

1989年の未発表ライブです。1989年10月21日天風会館のライブ。

メンバーは、いつもの石塚俊明さん、永畑雅人さん、松井亜由美さんに加え、

サックスに梅津和時さん、尺八に菊池雅志さん、

そして「悪たれ小僧」発売時の頭脳警察のメンバーだった勝呂和夫さんも

ギターで参加しています。勝呂さんの参加は貴重かと。

 

実は、この音源はサミー前田さんが提供したものだそうです。

サミー前田さんは、90年代ぐらいにURC関連の復刻をしたりしてきた人ですね。

クレイジーケンバンドとかキノコホテルとかとも関りがあるとか。

キノコホテル、改めて聴いてみて、GSと歌謡曲が混ざった感じの音楽ですね。

これはなかなか面白いと思いましたよ。

 

 

実は前田さんの初期の仕事が、友川さんがハーベスト時代に出したけれど

当時は廃盤状態だったアルバムからのベストアルバムに関するものだったとか。

今回のライブは、この初期のベストアルバム発売直前のものです。

 

今回のアルバム、最初の4曲は当時は未発表で、後日「花々の過失」という

アルバムに収録される事になります。迫力ある「燃えさかる家」は、

各人の演奏がいきなりテンションMAX状態です。

 

 

そしてインパクトが強かったのが「もろびとの無常」。

嘗て発売されたベストアルバムの初回特典盤に収録された

スタジオ録音のものでも鬼気迫るものがあります。

 

 

それ以外にも珍しい曲をやっています。聴きどころは色々ありますね。

今回が初音源化になるという、唐十郎さんが作詞をしている「海は水銀」とか。

そしてこの1989年10月というのは、90年代になって復活した頭脳警察の

初のリハーサルの直前の事だといいます。

何となくトシのテンションが高いのが分かる気がしますね。

 

 

そして特に関係ないですが、サミー前田さんのXの記事で面白いものが。

大物3人が共演。これは見た事がなかった映像です。

内田裕也さんのバックにあの二人がいるのが驚きでした。

 

 

 


NO.254 唐十郎「四角いジャングルで唄う」

2024-05-05 22:56:27 | 厳選ライブ盤

ゴールデンウィークが終わろうとしていた時に悲報が入りました。

寺山修司さんと並んでアングラ演劇の雄と言われた

唐十郎さんが亡くなりました。84歳でした。ご冥福をお祈りします。

劇作家で俳優の唐十郎さん死去 84歳 アングラ演劇で絶大な人気

 

自分的には、影響が大きかったのは寺山修司さんの方ですが、

唐さんも赤テントの「状況劇場」は独特な演劇でしたね。

また小説でも芥川賞を受賞したりと、色々な方面で才能を発揮していました。

奇しくも寺山さんと同じ日に亡くなったのは偶然なのか必然なのか。

 

舞台、作家だけでなく俳優としても活躍した唐さんですが、

数少ないながらも音源を残しています。

この「四角いジャングルで唄う」は、1973年に

当時のベルウッドの会員のみに販売されたとされています。

1973年2月8日に後楽園ホールにて行われた2時間ほどのリサイタルを

1時間弱に編集したものです。

注目すべきは、殆どの曲の作曲が小室等さんで、

この時も指揮をとっていたそうです。

唐十郎さん以外にも、四谷シモンさんや李礼仙さんといった

状況劇場のメンバーも歌っていますが、

唐さんのインパクトのあるボーカルは一聴の価値はあると思います。

 

「愛の床屋」という曲の歌詞に問題があり、

まともな販売はされていなかったのですが、近年、奇跡的にCD化されています。

当時の雰囲気を感じさせるものですね。

 

 

 


NO.242 THE ALFEE 「CONFIDENCE」

2024-03-21 00:17:22 | 厳選ライブ盤

もう結成50年になるのかと思ったのが、アルフィーです。

メリーアン」のヒットのちょっと前ぐらいから好きだったのですが、

未だ現役というか、未だにこれだけのパワーがあるというのが凄いです。

特に高見沢さん。この人は年取らないんじゃないかと思ってみたり。

 

50周年という事で、アルフィーの知られざる面とか書こうとは思っていますが、

なかなかまとまらないので、もう少し考えてみます。

今回はロックな部分ではなく、アコースティックな部分を

クローズアップしようかと。今更かもしれませんが。

 

コンフィデンスというのは、アルフィーの前身のグループ名ですね。

その頃はフォークをやっていましたので。

そんなタイトルのアルバムは、1993年2月15日、東京ベイNKホールでの

アコースティックライブです。

冒頭のディランの「Blowin’ in The Wind (風に吹かれて)」に続いては、

「明日なき暴走の果てに」。

 

 

昔から奇麗なコーラスが好きで気に入っている曲です。

やはりアレンジはアコースティックがいいですね。

 

小泉今日子さんに提供した「木枯らしに抱かれて…」も

アレンジが変わって新鮮な感じです。

 

 

そしてカバーと言えば、「ティーチ・ユア・チルドレン」。

兄貴分のガロもCSN&Yのカバーは得意でしたが、アルフィーも負けてないですね。

 

 

コーラスが印象的なのは、「PROMISED LOVE」。

元々コーラスが良かったものが、更に際立つ感じですね。

 

 

そしてラストが「ロックダムー風に吹かれてー」。

なるほど、風に吹かれてで始まり、風に吹かれてで終わるのか。

なかなか粋ですね。ロックバージョンとはまた違った魅力があります。

 

 

こうして聴くと、色々な発見がありますね。地力があるからこそ、

アコースティックでも勝負出来ると。流石ですね。


NO.229 ザバダック「LIVE」

2024-01-23 01:01:09 | 厳選ライブ盤

アイルランド関係は、とりあえず終了しますが、

丁度いい機会ですので、なかなか触れる事のなかった女性ボーカルものについて

書いていこうかなと思います。

まずは、やはり自分にとって外せないのがザバダックですね。

 

ザバダックとの出会いは、たまたま読んだマイナーな音楽雑誌の記事から。

面白そうなグループだなと思っていたら、

近所のレンタル屋に置いてあるのをたまたま見つけました。

とりあえず借りてみたら、自分の好みにピッタリと合ったわけです。

 

メンバーは、吉良知彦さんと上野洋子さんの2人。

これが黄金期のメンバーです。自分にとっては、

上野洋子さんの声が凄く好みだったんです。

「飛行夢」、「遠い音楽」と良作が発表された後に発売されたのが「LIVE]。

1991年1月11日のシアターコクーンでのライブです。

恐らくこの時が一番、乗りに乗っていた時期ではないかと。

環境音楽でもなく、かといってプログレという程でもない、

ザバダックの音楽は独自の音楽という感じですね。

 

 

何処か民族音楽っぽいテイストもあったりして、好みにドンピシャでした。

もちろん、上野さんの歌声だけでなく、吉良さんのギターも印象的です。

時には切ない演奏もあったりして。

 

 

ライブの後半には、ノリノリの演奏もあったりします。

お客さんと一緒に盛り上がります。

 

 

そしてライブではアレンジを変えて演奏される曲も。

アコースティックバージョンで、より歌詞が身に染みるように感じる

「遠い音楽」は屈指の出来かと。

 

 

残念ながら、上野洋子さんは1993年の日比谷野音のライブを持って

脱退します。更に残念ながら、上野さんのいた時期の音源(MMG時代)は、

サブスクでも登録されていないんですよね。

幸いにもこの「LIVE」に関しては、後年、同時期に発売されたビデオ映像と共に

再発されました。探せばまだ買えるのではと思います。

 


NO.216 THEE MICHELLE GUN ELEPHANT 「LAST HEAVEN'S BOOTLEG」

2023-12-05 22:00:56 | 厳選ライブ盤

もう訃報はこれ以上ないだろうなと思っていたら、

また一人亡くなっていました。

THEE  MICHELLE GUN  ELEPHANTで活躍し、THE BIRTHDAYで活動していた

チバユウスケさんが亡くなっていた事が発表されました。

 

チバユウスケさん死去 55歳 音楽界から追悼…バンドメンバー、音楽レーベルが悲痛「天才中の天才」

 

まだ55歳。何でこんなに早く亡くなるのか。

冗談じゃねぇよっていう気持ちで一杯です。

 

チバユウスケさんの名前は知らなくても、

映画「ファースト・スラムダンク」での

オープニングで使われていた曲なら知っているという人もいるかと。

大谷翔平選手の登場曲でも使われた事もありましたね。

 

 

さてこのライブ盤ですが、解散に近い時期のライブになります。

しかしなから勢いは凄く、会場の熱気は充分に感じられます。

「ゲット・アップ・ルーシー」は、ミッシェルを聴くようになる

きっかけとなった曲です。この頃はまだ街に音楽が溢れていたなぁ。

 

 

「CISCO」もスピード感があって好きな曲です。

会場の盛り上がりがハンパなかったですね。

 

 

ミッシェルに関しては、実際にライブも見た事ありますが、

兎に角、会場の盛り上がりが凄かったイメージが強く残っています。

改めて凄いグループだったと思いますね。

NO.75でも記事を書いていますが、出来れば映像とかも見て

熱さを感じてもらえたらと思います。

 

 

じっくりライブ盤を聴くのも久しぶりだったけど、

やっぱりカッコよかったとかしか言えません。

チバユウスケさんのご冥福をお祈りします。