月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.98 タルカス クラシックMEETSロック

2022-10-29 19:10:14 | 厳選ライブ盤

TVを見ていて偶然見たCMですが、佐渡裕さんが

シエナ・ウィンド・オーケストラと共演するイベント

「ブラスの祭典2022」というイベントが県内で行われるとの事です。

そして演奏されるのが、ELPの名曲「タルカス」の

吹奏楽編曲版だそうです。これは生で見たいと思うけど、

会場がかなり遠いので、ちょっと行けそうもないな。残念。

 

「タルカス」のクラシック版に関しては、2010年に

作曲家の吉松隆さんが、「新・音楽の未来遺産~ROCK&BUGAKU」

というコンサートで披露されています。

当然ながら、クラシック用の楽譜が無かったため、

耳コピで楽譜を仕上げたといいますから恐れ入ります。

スコアが出来たのがコンサートの1か月前、

キース・エマーソンの許可の返事が来たのが1週間前だったそうで、

ハラハラしていたのがわかります。

 

自分が知ったのが、偶然見た「題名のない音楽会」で、

『タルカスがクラシックになってる』と驚いたものです。

(その時は司会をしていた佐渡裕さんが指揮をしていました)

 

 

CDも発売されていると知りましたので、すぐに買いに行くことになりました。

内容は「タルカス」、黛敏郎さんの「BUGAKU」、

ドヴォルザークの「アメリカREMIX」、

そしてオリジナルの「アトム・ハート・クラブ組曲第1番」。

何でもビートルズの「サージェントペパーズ~」、ELPの「タルカス」、

ピンクフロイドの「原子心母」をブレンドして

鉄腕アトムの10万馬力でシェイクしたというイメージだそうで。

流石、「クラシック音楽界におけるプログレッシヴロック」を

内なるテーマに作品を作るような人だなと。

 

 

久しぶりにCD聴いてみましたが、元々キース・エマーソンに

クラシックの素養がある事もあり、「タルカス」のオーケストラアレンジが

実にしっくりとくるというか、違和感がないですね。

吹奏楽版のアレンジも聴きたいです。

コンサート見れる人が羨ましいなぁ。

 

 


NO.97 ウンベルト・バルサモ「ナタリー」

2022-10-24 22:31:58 | ユーロプログレ

日曜日に4回目のコロナの予防接種に行ってきました。

今回はオミクロン対応のファイザーでした。

これで絶対大丈夫とは言えませんが、ある程度の安心感はあります。

油断大敵ですけどね。幸いにして副作用は無く、発熱もありませんでした。

インフルエンザの流行との話もありますので、

その辺も注意していきたいと思います。

 

で、心を落ち着けたいと思い選んでみたのがこのアルバム。

オーケストラを使った楽曲というと、思い出すのが

ウンベルト・バルサモの「ナタリー」という曲です。

まだ学生だった頃、中古レコード屋で時々見かける

ユーロプログレのCD。当然ながら今のようにYoutubeで探す事も出来ず、

もちろん、iPhoneでsiriに尋ねることも出来ません。

CDの帯の文句とジャケットを見て直感でいいかどうかを

判断するしかなかったです。

まだ学生時代なのでお金もそれほどなく、失敗は許されませんでした。

そんな中、中古であるなかでどれがいいか迷っていたのですが、

これだと思ったのが「ナタリー」でした。

キングのユーロロックコレクションも色々あったのですが、

エジソンのヨーロピアンロックシリーズから選びました。

これが自分にとってのユーロロックの第一歩でした。

まだPFMもバンコもよくわからない時の事です。

 

ウンベルト・バルサモは、所謂カンタウトーレ

(シンガーソングライターの意味)で、プログレとは少々違うけど、

ヨーロッパでヒットした「ナタリー」に代表されるように、

哀愁を感じさせる愛の歌で心を打ちます。

オーケストラのアレンジは、ジャンピエロ・レヴェルべりで、

曲の良さを引き立てます。イタリアの曲は殆ど聴いたことなかったのですが、

初めて聴いたのがこのアルバムで正解だったと思います。

これでユーロプログレに興味を持ち、PFM、バンコ、ニュートロルズ等

と出会う事になりましたので。

 

 

そして「ナタリー」について調べていたら自分にとって驚愕の事実が。

何と西城秀樹さんが70年代にすでに「ナタリー」をカバーして

コンサートで演奏していたのです。それも数回やっています。

もちろんイタリア語ではなく日本語訳ですが。

それにしてもどこから情報を得てきたんでしょうね。

秀樹さんは、キングクリムゾンの「エピタフ」のカバーもしていますし、

ライブのカバーの選曲も興味深いので、

今更ながらライブアルバムを集めてみようかとも思っています。

 

 


NO.96 映画「ブライアン・ウィルソン 約束の旅路」

2022-10-22 00:39:41 | 映画

映画の上映スケジュールと休みの都合が合わず、

ここ暫く音楽の映画は見れていなかったのですが、

(楽しみにしていたストーンズの映画は見れず無念)

久しぶりに映画を見てきました。だいぶ遅れてロードショウが来た

「ブライアン・ウィルソン 約束の旅路」

ビーチボーイズの中心メンバーのドキュメンタリーです。

 

ミュージシャンのインタビューを中心に、名盤「ペットサウンズ」や

迷走した「スマイル」の話が聞けるかと思っていましたが、

エルトン・ジョンやブルース・スプリングスティーン、ドン・ウォズ等

のインタビューを途中で挟みながら

ブライアンと友人のジャーナリストのジェイソン・ファインとの

ゆかりの地をドライブしながらのインタビューでした。

ブライアンは、統合失調感情障害による幻聴にも悩まされ、

ドラッグ依存もあり苦難の日々が続きます。

それでも80年代の終わりに初のソロアルバムを製作、

それ以降も活動を続け、今年80歳に。

それにしても、ここまで自分で語るのは貴重かもしれませんね。

 

 

また貴重なレコーディング風景も見れたのもよかったです。

 

 

まぁビーチボーイズに興味ある人向けの映画かもしれません。

でも「ペットサウンズ」の曲も聴けたりと、

久々にビーチボーイズを堪能できました。

 

さて次に控えるのは、ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インドですが、

ビージーズの映画も今後公開予定とか。さてどうするかな?

(地元に来るかの問題もありますが)

 


NO.95 映画「ブリティッシュロック誕生の地下室」に興味あり

2022-10-17 00:35:25 | 映画

ピーター・バラカンさんによる映画フェスティバルの存在は

知っていましたが、地元には来ることはないのでスルーしていました。

 

『Peter Barakan’s Music Film Festival』公式サイト 2022年9月2日(金)―9月15日(木) 角川シネマ有楽町にて開催! (pbmff.jp)

 

そんな中、上映映画の一つである「ブリティッシュロック誕生の地下室」が

11月より単独上映されるという話を聞きました。

この映画は今まで日本では公開されていなかったもので、

ローリングストーンズのメンバーやザ・フー等が参加していたという

伝説のクラブ「イーリングクラブ」に関するインタビューを中心とした

ドキュメンタリーだそうです。出演がジャック・ブルースや

ジンジャー・ベイカー、エリック・バードンにジョン・メイオール等、

これは見たいと思う人選だなと。

地元に来るかは不明ですが、ちょっと遠出をして見に行っても

いいかなと思ってみたり。ただ、年末は忙しいのがわかっているから、

行けるかはまだわかりませんね。


NO.94 ビートルズのコレクター道の険しい事よ

2022-10-14 00:25:10 | 音楽雑学

今回は思い付きの記事で、少々専門的になりますがご容赦を。

  

フォロワーさんのビートルズのサージェントペパーズ~に関する記事を読んで、

自分が持っているアナログ盤を引っ張ってきました。

ビートルズに関しては、昔は色々集めようとも思ったのですが、

本気で集めようとしたら、最低でもイギリス、アメリカ、日本の各国盤、

シングルは、レコード会社が変わったり別ジャケで再発されたりと

訳がわからない状態に。更にはモノラルとステレオが入り乱れているし、

上級者になると国によって違う独自ジャケまで手を付けたり。

余程の財力と情熱が無いと無理なので早々に諦めました。

第一、令和の世の中になっても新しく売られるものがあるんですよ。

 

そんなわけで、ビートルズの主要作品はレンタルでCDを借りて終了。

若干持っているのが、ビートルズデビュー前のライブ音源等ですね。

で、何故か持っているのは、高校時代に地元の中古屋で買った

サージェントペパーズ~のモービルフィデリティ盤のアナログです。

モービルフィデリティサウンドラボ社は、レコード会社から

マスターを借り受け、独自の技術でマスターに限りなく近づいたものを

製作している会社です。

現在も高品位のアナログを製作していて、

例えばキャロルキングの「つづれおり」だと新品でも2万円ぐらいしますね。

何とかデラックスセットとかも買えそうな値段ですが、

こだわりを持って製作しているのでこれくらいするのも当然ですかね。

 

サージェントペパーズのモービル盤に関しては、

自分が持っている通常盤以外に更に拘った

UHQR盤というものが存在するようです。数も少なく、

市場にはまず出ないものです。

 

analog Beat MFSLから発売されたSGT.UHQR盤 (fc2.com)

 

これでもお腹一杯なのですが、更にレアなものも存在する事も

わかりました。イギリスで専門誌の通販限定で1000枚程しかないという

通称ニンバス盤です。

 

《音の最強盤はどれだ?》サージェント・ペッパー篇 @ ニンバス 1G UHQR… | 横川潤 BLOG 食X音楽 diary (ameblo.jp)

 

当時は殆ど知られていなかったようですが、

後になって高音質という事でプレミアが付き、今では6桁価格に。

買う人っているのかなと思っていたら、実際に購入した人も

確認出来て唖然。筋金入りのコレクターっているんだなぁ。

 

「Sgt. Pepper's」の Nimbus盤買った(^o^)丿① - shiotch7 の 明日なき暴走 (goo.ne.jp)

 

まぁこの辺りの高音質版盤だと、真価を発揮出来るのは

家が買えるくらいの高級オーディオじゃないかなぁ。自分じゃ無理です。

兎に角、まだまだ知らない事が多くて、勉強になりました。

オリジナルのモノ盤とかハイレゾとかもありますし、

実際に最高の音質のものってどれになるんでしょうね?