月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.126 鮎川誠さん死去

2023-01-30 20:24:19 | 墓碑銘

またしても訃報が入ってきてしまいました。

伝説的ロックバンドであるサンハウスやシーナ&ザ・ロケッツでギターを弾いてきた

鮎川誠さんが膵臓がんのため1月29日に亡くなりました。74歳でした。

シーナ&ロケッツ鮎川誠さん死去

 

状態が良くないという話は聞いていて、2月6日に予定されていた

頭脳警察とのジョイントライブはキャンセルとなっていました。

この「夕刊フジロック」は2021年11月に開催を予定されていましたが、

PANTAの体調不良のため延期になっていたもので、

是非共演が実現してほしかったです。

 

サンハウスは、柴山俊之(菊)さんのアクのあるボーカルもいいけれど、

やはり鮎川さんのシャープなギターあってのものだと思います。

 

 

そしてシーナ&ザ・ロケッツ。熱心に聴いていたわけではないですが、

シングルは何枚か持っています。やはり「ユー・メイ・ドリーム」は

外せないかなぁ。作曲に細野晴臣さんも関わっていてポップな感じですが、

ギターは印象的なんですよね。

 

 

妻であるシーナさんは、すでに2015年に亡くなっていますが、

娘さんが受け継いで活動を続けていました。亡くなる直前まで

ロックしていた鮎川さんは生粋のロッカーだと思います。

ご冥福をお祈りします。

 

 

 


NO.125 WHITE HEAVEN「OUT」

2023-01-28 00:12:41 | サイケデリック

最近聞いた情報によると、1月20日にWHITE HEAVENの未CD化のアルバムである

「Strange Bedfellow」の海外で発売されたアナログが

国内でも発売になったとの事。しかしながら情報を得たのが

発売から数日たってからで、残念ながらどこも在庫切れの状態。

こりゃ失敗したなぁと数日間ショップを見て回ったところ、

再入荷待ちで注文は受け付けているようです。しかしながら

入荷には時間がかかりそうです。気長に待ちますか…。

 

「Strange Bedfellow」は、20数年前に明大前のモダーンミュージックで

見かけましたが、その当時で7~8千円の値段で手がでなくて諦めました。

最近、某ディスクユニオンで中古の価格を見たら4万円近い値段に…。

当時無理してでも買っておきべきだったと思いつつ、海外盤ですが、

今回の再発で我慢しますか。

 

そんなわけで、久々にWHITE HEAVENを聴きたくなりまして

引っ張り出したのが「OUT」です。

WHITE HEAVENは、ゆらゆら帝国のプロデューサーをやっていた

石原洋さんがリーダーをしていたグループで、個性的なギタリストの

栗原ミチオさんや、ゆらゆら帝国のエンジニアとしても活躍していた

中村宗一郎さんも参加していました。

時にはスピード感のある激しい面も見せたりしますが、

石原さんの気だるい感じのボーカルがいい味を出しています。

この辺りは好みは別れると思います。

 

 

まずは1曲目の「BLIND PROMISE」ですね。この曲は大音量で、

出来ればアナログで聴きたいと思う曲ですね。なり響くギターがいいですね。

 

 

「MY COLD DIMENSION」は好きな曲ですが、アナログ盤とCDでは

ミックスが違うとの事です。 

そしてやはり独特なギターが印象的なのが「FALLIN’STARS END」ですね。

アシッドというか、ダウナーというか、聴き入ってしまう曲です。

 

 

WHITE HEAVENの音源は、現在入手困難なものばかりになります。

しかしながらyoutubeとかにも音源は色々ありますので、

興味のある方は聴いてみてほしいです。

日本では知名度は低いですが、海外ではマニア層に

かなり人気があるようです。


NO.124 TOO MUCH「TOO MUCH」

2023-01-25 00:07:06 | 日本のロック

ヘルプフルソウルのサイドギターだったジュニオ・ナカハラさんが

ジュニ・ラッシュと改名し、結成したのがトゥーマッチです。

ベースを担当していた青木正行さんは、後に外道に参加します。

そういった意味でも興味深いグループです。



内容的には、重厚感のあるロックといったところですが、殆どの曲が

オリジナルになります。

(1曲は、ボブ・ディランの「I SHALL BE RELEASED」のカバーです)

歌詞は英語でも日本人の歌うカタカナ英語で興ざめという事はないです。

というか、ジャケのセンスからいっても、かなりいいものがありますね。

当時発売された日本のアルバムと比べてみても垢抜けているというか…。

そしてこのアルバムの注目すべきところは、最後に富田勲さんが

ストリングスのアレンジをした大曲を演奏しているところですか。

フルートをフューチャーした曲で、どちらかというと

プログレファン向きかも。

 

 

じゃあそれ以外はダメかというと、

欧米のグループにもひけをとらないセンスの曲が揃っています。

一部でミッキー吉野さんが参加しているのもポイントが高いです。

 


残念ながら、トゥーマッチはこのアルバム1枚を残して解散。

一般には知られる事なく消えていきました。

知る人ぞ知るグループですが、なかなか聴く機会もないかなと。

この時期のワーナーパイオニアは、日本のロックに力を入れていたようで、

71年の柳田ヒロさんのアルバムの発売以降、

4月にフラワートラヴェリンバンドの「SATORI」、

6月にスピード、グルー&シンキの「EVE(前夜)、

そして7月にTOO MUCHの本作が発売されています。

日本のニューロックの最重要盤と言えるものが、こんな短期間に

発売されていたのは驚きです。

まあ残念ながら、その割には販売は厳しかったようです。

再販のCDの帯にも書いてありますが、ロックエイジ帯付きの

オリジナルアルバムは国宝級だと。これはチト大袈裟ですが、

現存数は2桁しかないとも言われており、

市場に出れば、50~60万ぐらいの値が付くとも。

 

ライブ活動は殆どイベント参加のようでしたが、

結成直後に野外イベントに出演した時の映像が、

「ツーマッチ~自由広場の若者たち~」というタイトルで

70年7月24日にNHKで放送されています。

2000年10月1日に「NHKアーカイヴス」で奇跡的に再放送されていますが、

その時は知らなかったので見れませんでした。もう次はないかなぁ。


NO.123 このカバーが凄い プロローグ

2023-01-21 22:11:17 | このカバーが凄い

本来なら、もう少しネタを集めてから始めるつもりでしたが、

1月19日にデヴィッド・クロスビーが亡くなったという事を知り、

見切り発車で企画をスタートする事にしました。

 

自分はライブ音源が好きですが、ライブで他のアーチストのカバーを

聴くのも好きだったりします。

好きなアーチストの好きな曲を気持ちよさそうに演奏するのを

楽しんで聴くのがいいですね。

今回は亡くなったデヴィッド・クロスビーが属していた

クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングから

印象的なカバーを集めてみました。

 

1 ガロ 「オハイオ」

 

ガロはデビュー前からCSN&Yのカバーが得意で、本人より上手いとも

言われた事もある程だとか。

71年の中津川フォークジャンボリーの音源が有名ですが、

今回はオールナイトニッポンにおいての生演奏のものを。

 

 

2 ガロ 「ティーチ・ユア・チルドレン」

 

こちらは71年の中津川フォークジャンボリーから。

デビュー前なのに堂々とした演奏は流石です。

 

 

3 アルフィー 「ボクサー~オハイオ」

 

当時はガロの弟分と言われていたアルフィーですが、

CSN&Yのカバーも得意としていました。

前半はサイモン&ガーファンクルのカバー。

ガロにも負けないぐらいの美しいハーモニーです。

 

 

4 アルフィー 「ティーチ・ユア・チルドレン」

 

アルフィーのカバーの中でも好きな1曲です。

昔、FMで聴いた時は感動しました。

 

 

5 海援隊 「ティーチ・ユア・チルドレン」

 

ちょっと意外かもしれませんが、海援隊もデビュー前に

「ティーチ・ユア・チルドレン」をレパートリーにしていたとの事。

 

 

6 スパイダース 「ウッドストック」

 

スパイダース解散ライブでの音源との事。

グループサウンズでは、ライブでは色々なカバーをやっています。

詳しくまとめられたらいいなと。

 

 

 

7 秘密のミーニーズ 「青い眼のジュディ」

 

これは初めて知りました。、まだ若い人たちですが、

CSN&Yのカバーがいい出来です。

こういった曲を同世代が聴いてないからとボヤいていましたが、

今後もこの路線で頑張ってほしいものです。

 

 

ちょっと選曲が偏ってしまいましたが、今後もテーマを決めて

カバーを集めていければと思います。

そしてデヴィッド・クロスビーさんのご冥福をお祈りします。


NO.122 浜松市楽器博物館企画「おくり魅かれる風・音色〜バンドネオンの謎と真実〜」

2023-01-19 00:33:03 | アラカルト

たまたま教えてもらった記事ですが、

興味があったので紹介させていただきます。

1月14日から5月9日まで浜松市楽器博物館にて

小松亮太さんの監修による企画展、

「おくり魅かれる風・音色〜バンドネオンの謎と真実〜」が開催されます。

バンドネオンって何ぞや?って人もいるかと思いますが、

アルゼンチンタンゴでよく使われている、見かけはアコーディオンのような

楽器です。音を聴けばわかる人も多いかなと。

 

 

小松亮太さんは、このバンドネオンの第一人者とも言える人で、

色々なミュージシャンとも共演をしています。

 

 

ドイツで生まれたバンドネオンが、何故アルゼンチンタンゴに

欠かせないものになったのか?等、なかなか興味深そうなものがあります。

そもそもバンドネオンに関する展覧会は珍しいと思いますので、

期間内には見に行きたいなぁ。なお企画展のみなら入館料のみで見学出来ます。

 

関連企画として、小松亮太さんによるバンドネオンの講座と演奏が

全3回で行われますが、チケットが昨年の11月から発売していたようで、

昨年のうちに全て完売との事。う~ん、残念。

なお、1月21日(土)の14:00からと15:30からの

各30分程度、小松亮太さんではないですが、

バンドネオンのミニコンサートが行われるようです。

こちらは入館料のみで見れます。

見てみたいけど、やはり仕事があるので行けません。

 

浜松市楽器博物館は、珍しい民族楽器を多数展示していて、

そういった楽器に興味のある人には楽しめる施設だと思います。

NO.91で紹介したパラグアイのハープであるアルパを演奏する

ルシア塩満さんの演奏もここで聴いたことありますね。

また時間があればじっくり見学したいなぁと。