「モリコーネ」の映画を見た時、インタビューで
カテリーナ・カセッリの名前を見かけました。
自分が知っているのは歌手としてですが、音楽プロデューサーに
転身していたようです。未だ活躍しているとは知りませんでした。
という事で、自分が唯一持っているこのアルバムを引っ張り出してみました。
元々、60年代は元気のいい歌手だったらしいですが、
1974年に発売されたこのアルバムは、オーケストラをバックに、
しっとりとした歌声を聴かせてくれる好アルバムです。
発売当初は、元気がないという事で不評らしかったですが、
プログレマニアによって発掘され、今ではアリーチェの1stと並ぶ
女性ボーカルの名盤とされています。
アレンジャーのダニロ・ヴァオーナによる春の序曲から始まり、
同じ曲で締められる。タイトルのような組曲ではないですが、
優しい気持ちになる曲が揃っています。
2曲目の「ひとときの夢」なんてオーケストラとボーカルの
ハーモニーがたまらなく素晴らしく感じますね。
ボッティチェリの「PRIMAVERA」にインスパイアされたアルバムですが
(実際、ジャケにはボッティチェリの絵画が使われています)
それだけに捉われないイタリアの良さを感じさせるアルバムですね。
このようなアルバムがたくさんあった、70年代のイタリアは
凄いとしか言いようがないです。
今の時期には聴きたくなる、そんなアルバムです。