月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.257 NSP「めぐり逢いはすべてを超えて」

2024-05-19 23:41:06 | 隠れた名曲

今回は、ちょっと目先を変えて書いてみます。

 

本日は、朝、自治会の草刈りに参加した後、

名古屋へ赴いて創作ワークショップに参加させてもらいました。

講師は、最近ネット上にてお世話になっている方で、

限りなくプロに近い作家の方。ネット上でのやり取りはしてきましたが、

リアルで会うのは、今回が初めてです。素晴らしい作品を書く方です。

体の具合が悪いという事で心配していましたが、

予想していたイメージ通りの素敵な方でした。

 

今回は、物語のプロットを作るという事で、

起承転結をどのように組み立てたらいいのか、といった基本的な事について

解説した後に、実践する事に。

まずはテーマの作成についてですが、自分が思いついた単語を並べていき、

その中の一つを選び、その単語からイメージすることを出来るだけ書いていく。

そしてそのイメージと、イメージした単語以外のものを組み合わせると、

非日常的なものが出来上がると。そして自分達のグループで選ばれたのが、

『気まぐれな冷蔵庫』。これをテーマに、起承転結を考えて

物語のあらすじを考えると。

本来は、グループで話し合って一つの物語を作る予定でしたが、

今回の参加者の大半が、投稿サイトにて作品を発表しているような人なので、

一人一人が作成することに。自分の固い頭では、あまり面白いものは

出来ませんでしたが、ネット上で交流のある中学生たちは、

なかなか面白い発想をするなと感心。

若い人って、色々な可能性を秘めているから羨ましい。    

最後に何人か、作成された作品を朗読して終了。

なかなか有意義な時間を過ごせたと思っています。

 

定期的に色々なイベントを行うとの事でしたので、都合がつくなら、

また別の機会にも参加出来たらと思う次第です。

そして今日の出来事に関して頭の中に思い浮かんだのがこの曲です。

NSPの「めぐり逢いはすべてを超えて」。

ネット上だけでなく、リアルでも実現した貴重なめぐり逢い。

そんな御縁は大切にしていければと。

 


NO.249 NOIZ「NOIZ」

2024-04-21 00:14:32 | 隠れた名曲

自分が好んで購入する日本の王道的ロックのCDは、

殆どが60年代、70年代のものですね。80年代以降は少なめです。

(例外はミッシェルガン・エレファントとか)

数少ない80年代のCDが「NOIZ」唯一のアルバムです。

 

NOIZは、カルメンマキ&OZに参加している春日博文さんや

川上茂幸さん(シゲ)が中心になって結成されたグループです。

そしてボーカルは、後にVOWWOWに参加する人見元基さんです。

ドラムの火乃玉男さんは、日本のプログレバンドのスペースサーカスの

小川宣一さんという事です。

そんなメンバーで1983年に唯一のアルバムを発売しています。

 

ジャケットがダサい感じなので、今まで躊躇していましたが、

やはりメンバー的にも気になるので購入しました。

ゲストも忌野清志郎さん、仲井戸麗市さん(チャボ)と豪華。

更に上田正樹さん、金子マリさん、厚見玲衣さんの名前も。

 

曲としては、結構ハードになりますね。人見さんのボーカルが迫力あります。

 

 

もちろん、ブルースっぽい感じのスローな曲も。テンポは遅くても

迫力は変わらずです。

 

 

VOWWOWを期待すると肩透かしを食うかもしれませんが、

これはこれでいいのではないかと思います。

人見さんのボーカル、やっぱ凄いですね。


NO.247 ウラジーミル・ヴィソーツキィ「大地の歌」

2024-04-13 00:26:12 | 隠れた名曲

前前回の「オスカー・ピーターソン」の映画の事で少し触れた差別の問題。

そしてフォロワーさんのブログに出てきたハスキーな声の話題。

そんな中で頭に浮かんできたのが、旧ソビエトの俳優、詩人、歌手である

ウラミジール・ヴィソーツキィの事です。

 

マイブームがワールドミュージックだった頃、その時は自分は

東京に住んでいたのですが、深夜の音楽番組のCMで、何度となく流れてきた

ハスキーな声。歌っている内容はわからなかったけれど、

何かを訴えかけるような歌には、強烈なインパクトがあったものです。

そしてたまたまCDを見つけることが出来たので購入しました。

 

1938年の生まれのヴィソーツキィは、俳優活動の傍らで

詩を書き、作家や知識人の家で歌ってきたそうです。

そこでの交流が、彼を成長させたといいます。

ここで歌った歌はテープに録音され、色々な地域に広がっていきました。

いつしか国民的な詩人へとなっていったといいます。

ただし、反体制と判断されたためか当局にはマークされていたようで、

生前には詩集は1冊も出されなかったといいます。

レコードも内容が無難なものが僅かに出されたのみです。

今聴く事が出来るのは、1977年にフランスで録音されたものです。

彼の最後の妻がフランスでも著名な女優であるマリナ・ヴラディだからか、

恐らくそのルートでフランスで録音できたかもしれませんね。

 

彼の歌は、アコースティックなギターと少々のベースをバックに

歌われるものです。会話調で民衆的なもので、訳すのは難しいようですが、

彼の歌は心を打つようなものかと思います。

 

 

これはCMで流れていた曲。1分ちょっとと短い曲ですが、

迫力のある声に衝撃を受けました。

 

 

自分を狙われる狼に例えたかのような『オオカミ狩り』。

まるで悲痛な叫びのような歌声が心を撃ちます。

 

 

そしてアルバムのタイトルにもなっている「大地の歌」。

ウィキペディアによると、宮崎 駿監督が

「風の谷のナウシカ」のエンディングでこの曲を使いたかったとの事。

版権の都合がつかず実現しませんでしたが、もし使われることになっていたら、

ヴィソーツキィの評価は変わっていたでしょうね。

 

 

ヴィソーツキィは、ジョン・レノンが亡くなった年である1980年、

モスクワオリンピックが行われている最中、42歳の若さで亡くなっています。

葬儀には10万とも20万ともいわれる人たちが集まったといいます。

今は音源が入手しづらいですが、ロシア情勢が不安定なこの時期にこそ

聴かれるべき音楽かもしれませんね。


NO.241 DAVID LEWIS 「SONGS OF DAVID LEWIS」

2024-03-16 22:50:40 | 隠れた名曲

ちょっと別の所で書いている文に時間を取られてしまい、

間が空いてしまいました。

気を取り直して、多分マニアしか聴かないような、とっておきな1枚を。

 

NO.237で紹介したアンドウェラのリーダー的存在のデイブ・ルイス、

彼が1970年頃に、プロモーション用に製作した

ソロアルバムのようなものがありますが、それが非常に出来が良いものでした。

それなのに大した反応が無かったのは、地味過ぎたのかどうかはわかりません。

しかしながら、ピアノをバックに淡々と渋い声で歌われる歌は、

時にはしっとりと、時には感動的なものです。

(後半はバンド形式のものもあり)

一説には50枚程度しか作成されなかったともいわれ、

自分が存在を知った頃でさえ、20万では買えないといわれる位

(というか、まず出回らない)でした。

その時はかなりコアなマニアしか知らない存在でしたでしょうね。

 

しかしながら20年ぐらい前、何と日本のインディーズからCD化されています。

当時はよくぞ出してくれたと思いましたね。

その後、恐らく正規盤としてCD化もされていますが、現在は入手困難です。

こういったマニアの評価の高いものは、廃盤になったら市場に出にくいです。

今回も全曲上がっているものを。でも入手出来るなら、

再発された高音質のCDで聴きたいものです。

特に心が荒んでいる時には沁みますね。

 

 


NO.237 アンドウェラ 「ピープルズピープル」

2024-02-21 00:04:55 | 隠れた名曲

心が落ち着くような曲ですが、女性ボーカル物は結構持ってはいますが、

男性ボーカルものはどうだろうと思ってみたら、

意外と少ない事に気づきました。

誰でも知っているようなアーチストのものばかりじゃ

つまらないだろうなぁと思っていたら、

そうだ、このアルバムがあるじゃないかというのを思い出しました。

昔からマニアの間ではよく知られていたものですが、

一般の人には知名度が無いに等しい、そんなアルバムです。

それがAndwella の「 People's People」です。

 

アンドウェラは、北アイルランド出身のデイブ・ルイスが率いていた

グループです。アンドウェラズ・ドリーム名義の「Love And Poetry」は、

ファズが効いたサイケ風味ですが、アンドウェラ名義となった

「WORLD'S END」は、スワンプ寄りのサウンドになっています。

そして「People's People」は、更にスワンプ色が強くなった感じです。

ザ・バンドに英国の湿り気のある部分を加えたような感じでしょうか。

味わいのあるルイスのボーカルが心地いい、まさに隠れた名作かなと。

ザ・バンドが好きな人には是非、聴いてもらいたいですね。

(米盤と英盤ではジャケットが違います。モノクロな英盤よりは

風景も渋い米盤が好みかなと)

収録時間こそ短いですが、捨て曲もないので、

今回はフルアルバムを上げておきます。

 

 

このアルバムは、6~7年前に高音質でのCD化されているんですが、

もう入手困難になっています。もし見つかれば確保したいですが。

そして、3月の終わりぐらいになるのですが、

「Love And Poetry」、「WORLD'S END」、「People's People」の

3枚セットのLPが発売予定だとか。限定色もあるので、こちらを買おうかなと。

おそらく輸入盤のみとは思います。国内盤出るといいのになぁ。

 

TO DREAM (SHADES OF GREY VINYL 3LP)