月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.115 映画「響け!情熱のムリダンガム」

2022-12-30 00:11:49 | 映画

本年度最後の休みの日でしたので、(仕事納めは大晦日、仕事始めは元旦です)

見たいと思っていたこの映画を見に行ってきました。

年末だから混むのかなと思っていましたが、ぼちぼちの入りでした。

しかしながら、パンフレットはまたしても売り切れ。

インドの文化とか詳しく解説しているという話だったので、

買えなくて残念でした。

 

映画自体は2018年に公開されていたようですが、今回は東京の下町の

南インド料理店なんどりが配給を担っているという事です。

それだけこの映画を紹介したいという事ですね。

 

物語は、ムリダンガムという南インドの打楽器の職人の息子のピーターが、

巨匠に楽器を届けた時に演奏を見せてもらい、あまりの演奏の素晴らしさに

感動し、自分も演奏者を目指すものです。

 

 

初見ではわかりにくかったのですが、カーストの影響がまだ残っていて、

カーストの低かった楽器職人が、上位カーストの音楽を演奏するのは

もってのほかという事らしいです。

更に巨匠に無理やり弟子入りしたこともあって、兄弟子にはきつい

仕打ちを受けることに。身分がどうのこうのよりは嫉妬が強い気も…。

 

音楽に関しては、「ムトゥ踊るマハラジャ」でも有名な

A.R.ラフマーンが担当。インド映画名物の集団ダンスでも

魅力的な音楽を聴かせてくれました。

 

 

ムリダンガムの演奏シーンですが、吹替なしでの収録との事。

自分は打楽器が好きですが、これには圧倒されました。

 

 

そして伝統芸能における継承について。変わらずに守り続ける事も大切だけど、

未来に繋げるには時には革新も必要になるという事。

その辺りのバランスも重要で、匙加減が違うと伝統が断たれてしまう事も。

一度は挫折した主人公がヒロインの助けでやる気を取り戻す。

ラストシーンはなかなか感動的でした。

欲をいえば、もう少しヒロインとのやり取りがあってもよかったかな、

まぁインドの伝統芸能を色々見れたのは、なかなか良かったと。

 

 

今年度の更新は、これにて終了となります。

そして年が明けると、これもインド映画の大作である「RRR」が公開に。

これも面白そうだけど、3時間の長編らしい。どうしようかな?

皆さん、よいお年を。

 

 

 


NO.114 おっさんが好んだクリスマスソング集

2022-12-24 00:21:17 | 音楽雑学

嘗ての自分はクリスマスが好きではなかったんです。

メディアに唆されてバカ騒ぎをしている人を見てられなかった。

大体、戦前はクリスマスなんて関係なかったし、

何時から日本人はみんなキリスト教徒になったんだよと思っていました。

でもクリスマスソングには、名曲がたくさんあって好きでした。

クリスマスの時期になるとFMではクリスマスソングの特集があったりして、

カセットに録音して編集したりしていました。

その中でも好きな曲を集めてみました。

昭和風味のクリスマスソング集です。

 

1 Bing Crosby, David Bowie 「 Peace On Earth / Little Drummer Boy」

 

初めてこの曲を聴いた時は、「何でこの二人が?」って思ったものでしたが、

ネットで調べたらクリスマスの特番に出演した時の音源だそうです。

心に染み入るコーラスは一聴の価値ありだと思います。

 

 

2 Band Aid  「 Do They Know It's Christmas? (Live Aid 1985)」

 

「ウィ・アー・ザ・ワールド」と並んでチャリティーソングの名曲です。

オリジナルバージョンもいいですが、こちらはライブエイドにおける

ライブバージョンです。会場にいる人達の人数も凄いですが、

ステージ上も飽和状態で凄い事になっています。

 

 

3 EAGLES 「二人だけのクリスマス」

  

渋いクリスマスソングと言えば、イーグルスのこの曲。

イーグルスのオリジナルと思っていたのですが、

チャールズ・ブラウンのカバーだそうです。

 

 

4 カーペンターズ 「メリークリスマス ダーリン」

 

カーペンターズは良質なクリスマスアルバムを出していますが、

自分のお気に入りはこの曲です。

しっとりと歌うカレンの歌声は、とても心地よいですね。

 

 

5 山下達郎 「ホワイトクリスマス」

 

山下達郎さんと言えば、大名曲の「クリスマスイブ」がありますが、

あえて古典的なこの曲のカバーを。

多重録音ですべて一人で歌っているのですが、

コーラスワークは流石の一言です。

 

 

6 エルビス・プレスリー 「シルバーベルズ」

 

2022年の音楽映画で印象に残ったのが「エルヴィス」。

改めてプレスリーの歌声の魅力を確認しました。

彼もクリスマスアルバムを出しているのですが、

この曲が気に入っています。

 

 

7 エア・サプライ 「クリスマスソング」

 

夏のイメージが強いエア・サプライですが、

やはり彼らもクリスマスアルバムを出しています。

爽やかな歌声は、季節を問いませんね。

 

 

8 エドウィン・ホーキンズ・シンガーズ 「 Oh Happy Day 」

 

18世紀の讃美歌を元にエドウィン・ホーキンズが書いた曲です。

ゴスペルには詳しくないですが、これは心に響きました。

映画「天使にラブソングを2」で使用されて有名になったとか。

 

 

9 クリス・レア 「 Driving Home For Christmas 」

 

初めて聴いた時は、なんて渋い声だなとは思ったものです。

でも意外なほどいい感じのクリスマスですよね。

 

 

10 ジョニー・マテス 「 When a Child is Born 」

 

心に響いたのはこの曲もです。キリストの生誕をテーマにした曲です。

後年、サラ・ブライトマンもカバーしていますが、

やはりジョニー・マテスのバージョンが好きですね。

 

 

11 シーナ・イーストン 「世界中のクリスマス」

 

映画「サンタクロース」で使用された名曲。映画公開当時は、

結構CMとかで流れていたイメージですが、その後あまり聴かれなくなった

気がします。ドラマチックな曲で好きなのですが。

 

 

12 ビング・クロスビー 「ホワイトクリスマス」

 

最後は史上最も売れたシングルとも言われている古典中の古典の名曲。

1942年のミュージカル映画「スイング・ホテル」で使用されました。

ちなみに5000万枚売れたともいわれていますが、発売が古いため、

正確な数字はわかりません。

 

 

以上、昔に編集したカセットの中から選んでみましたが、

渋めの曲が多いですね。こういう曲を好んでいたから、

昔から話の合う人が少なかったわけですね。

昔録音したカセットをもっと発掘出来たら、また来年も

別の選曲でえらんでみようかなと。


NO.113 12月21日に向けて

2022-12-19 00:20:17 | アラカルト

ボーナスも出た事で、音楽業界も集金に走り出します。

12月21日に気になるものが多々発売されます。

全てではないですが、気になっているものを取り上げようと思います。

なお、資金を確保する為に謎の艦隊に戦いを挑みましたが、

見事に返り討ちされました。う~ん、どうしよ?

 

吉田拓郎「今はまだ人生を語らず」、「COMPLETE TAKURO TOUR 1979完全復刻盤」

 

12/21発売 吉田拓郎(よしだたくろう)'74年名盤が遂に完全CD化!'79年ライブ作品の完全復刻盤も同時リリース!|ニュース&インフォメーション|昭和歌謡|ディスクユニオン・オンラインショップ|diskunion.net

 

熱心なファンの多い吉田拓郎さんですが、

今回は今まで「〇んぼ桟敷」という言葉が引っかかって再発出来なかった

「ペニーレインでバーボン」を含めた再発が決定しました。

「今は~」の方は、音質の良いCDの限定版もあります。

自分は1979年のライブの方に興味があり、持っていないので

これは購入を考えています。拓郎さんに関しては、前の週にも

おそらく最後のライブになるだろうスタジオライブの映像も

発売されているので、ファンの方々はやりくりが大変になりそうだなと。

 

チューリップ「チューリップ・ガーデン&バックヤード 完全生産限定盤」

 

チューリップ・ガーデン&バックヤード [完全生産限定盤][アナログシングル][+LP][+SHM-CD][+CD] - チューリップ - UNIVERSAL MUSIC JAPAN (universal-music.co.jp)

 

半年前に「魔法の黄色い靴」のデラックス版が出ていますが、今回は

シングル集の限定版です。

今回もLPは、アビーロードスタジオでのリマスターです。

貴重なライブ音源を含めたCDだけでも欲しいなぁ。でも厳しい値段だしね。

この頃の曲では、「悲しきレイン・トレイン」が好きですね。

 

 

浅川マキ 「浅川マキの世界2 ―ライヴ・セレクションBOX(初回生産限定)」

 

浅川マキの世界2 ―ライヴ・セレクションBOX [初回生産限定][CD] - 浅川マキ - UNIVERSAL MUSIC JAPAN (universal-music.co.jp)

 

浅川マキさんが亡くなってもう12年が経ちますか。

独特なボーカルなので初めはとっつきにくかったのですが、

聴くたびに味が出てくるというか。最初は、カルメンマキさんと

ごっちゃになっていました。

いつかCDを揃えようと思っていたらいつの間にか入手困難に。

ちょっと後悔しています。そしてこれは貴重なライブ音源です。

初回限定なので、今度こそ早めに確保したいのですが、

なかなかの値段ですね。

 

 

山下洋輔 「April Fool~キャシアス・クレイの死ぬ日」

 

April Fool~キャシアス・クレイの死ぬ日/YOSUKE YAMASHITA/山下洋輔/モハメドアリ対フォスターのドキュメント傑作が再発|JAZZ|ディスクユニオン・オンラインショップ|diskunion.net

 

今年はアントニオ猪木さんも亡くなってショックでしたが、

嘗て猪木さんと異種格闘技戦を戦ったモハメド・アリの

インタビューやドキュメントに山下洋輔トリオの演奏を

織り交ぜたコラージュ的作品。

山下さんは奇抜というか、考え付かないような事をやりますね。

しかしこんな作品があったとは知りませんでした。

 

アーシアン」 オリジナルアルバム&サウンドトラック

 

アーシアン オリジナルアルバム (tower.jp)

 

これは全くのノーマークでした。高河ゆんさんの作品「アーシアン」の

サウンドトラック類4枚ですが、プロデュースを濱田金吾さんがやっています。

(一部作品の提供もしています)

少し聴いてみたら、シティポップとしても通用する様な感じですね。

来年、アナログ盤も発売予定なので、今後注目されるかも。

 

 

実は、こういったアニメのサントラやイメージアルバムには、

有名なアーチストとかも参加しているのもありまして、

昔から注目はしていました。

(例 劇場版「幻魔対戦」のキース・エマーソンとか)

まぁ自分が持っているのは、ロック色が強いものか

プログレっぽいのが多いですけどね。

 

まぁ他にも欲しいものはありますが、

(ニール・ヤングの「ハーベスト」50周年記念盤とか)

このくらいにしておきましょう。どうせ全部は買えないですし。

でもいくつかは買うつもりです。


NO.112 映画「ランディ・ローズ」

2022-12-18 00:48:28 | 映画

師走になって忙しい日々が続いていますが、

久々に土日に休みを取れましたので、映画を見に行ってきました。

見たいと思っていた「ランディ・ローズ」が上映中だったのでこちらへ。

いつものミニシアターに行ったのですが、何だか人が多い気が…。

いつもはゆったりしている待合室が人で溢れている…。

いくら土曜日の昼過ぎだったとはいえ、ちょっとびっくりでした。

ランディってこんなに人気あったの?

昔はファンだったんだぞ、って感じの年を取った人ばかりではなく、

割と若い人もいましたね。

ちなみにパンフは売り切れでした。がっかり。

 

映画は淡々と始まりましたが、決して長い活動期間ではないので、

やはりクワイエットライオット時代の関係者のインタビューが

中心でした。当時のプライベートな写真とか

貴重なものもありましたが、演奏しているシーンは少なく、

当時の事を見てこなかった人にとっては、物足りないとは感じました。

昔の事をよく知っている人なら、当時を懐かしむ事が出来て

楽しめたかもしれませんね。

 

出来れば、オジー・オズボーンのバンドに参加している時の

映像とかも見たかったのになぁ。

この辺りは、ランディの遺族とのトラブルもあったらしく、

オジー側からも許可が下りなかったようで。

後からこの事を知ったので、う~ん、何だかなぁ。

後味が悪くなってしまい、ちょっと残念でした。


NO.111 頭脳警察「頭脳警察3」

2022-12-17 00:06:20 | 頭脳警察、PANTA関連

頭脳警察に関する記事も暫く書いていなかったので、

久しぶりに引っ張ってきました。今回は「3」です。

 

ファーストが発売中止、セカンドが発売1か月で回収、発禁となり、

流石に懲りたのか今回はまともに発売させようと頭脳戦を仕掛けてきました。

レコ輪に提出する歌詞をわざと過激な歌詞にして、修正した振りをして

本来の歌詞を通す等、これで何とか3枚目にして

初めて流通に乗せる事が出来たわけです。

 

「ふざけるんじゃねえよ」や「嵐が待っている」は、多くの人が抱いている

これぞ頭警というべき攻撃的な曲。

特に自分の思い通りにならない苛立ちを歌った「ふざけるんじゃねえよ」は

自分でも好きな曲ですね。

 

 

今作では攻撃的な曲ばかりでなく、「光り輝く少女」のような

メロディアスな曲もあったり、「前衛劇団モータープール」のように

フランク・ザッパを彷彿させるような変態的な曲もあったりと

バラエティに富んでいます。しかしながら、やりたい事を何も考えずに

詰め込んだ感じになってしまい、トシと衝突して結局暫くの間、

トシは頭脳警察を離れることになってしまいます。

折角無事に発売出来たのに、ターニングポイントになってしまったのは

皮肉な事です。トシの参加していない次の2作分は、

やや精彩を欠くように感じられます。