月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.148 昭和の日

2023-04-29 08:16:17 | 音楽雑学

4月29日は昭和の日です。それに因んで印象に残っていた

音楽を使っていた番組を振り返ってみようかと思います。

まさか元ネタがあるとは、当時は夢にも思っていなかったです。

 

1.ウィークエンダー  Chase- Bochawa.

 

番組冒頭で使われていた曲は、ブラスロックグループのチェイスの曲ですね。

自分にとってかなり思い入れのあるグループで、「黒い炎」は、

未だにテレビのBGMとかに使用されています。

曲の最後の部分を使うセンスはなかなかだと思います。

 

バリーホワイト Rhapsody In White

一転、メインテーマは落ち着いた感じの曲ですね。

それなのに印象に残るのは何故でしょう?

 

 

クインシー・ジョーンズ アイアンサイド のテーマ  

「新聞によりますと」の台詞が思い浮かぶインパクトのあるフレーズですが、

これにも元ネタがありました。これだけ印象的なフレーズを見つけてくる

番組スタッフには脱帽です。

 

 

2.水曜スペシャル  特別狙撃隊SWATのテーマ

 

子供の頃に夢中になって見ていたのが「川口浩探検隊シリーズ」

純粋だったあの頃は、何も疑わずに見ていたなぁ。

それがいつの間にか、嘉門達夫さんの「ゆけゆけ川口浩」を

喜びながら聴くようになっていたのでした。

それにしてもこの曲は、この番組のために作ったかのように

番組にマッチしていたと思います。

 

Rocky Legends Ending

探検の終わりに流れるこの曲は有名な「ロッキー」の曲ですが、

全く知らなかったので、初めて「ロッキー」を見た時に

「あの曲かぁ」と別の意味で感動した覚えがあります。

 

 

3.なるほど・ザ・ワールド  Trammps-Trammps Disco Theme

 

特に熱心に見ていたわけでもないですが、何故か印象に残っている曲です。

こういうのを名曲と言うんでしょうね。

 

 

4.アメリカ横断ウルトラクイズ 

スタートレックのテーマ  メイナード・ファーガソン

 

素人参加型の番組では最高峰ではないでしょうか。

沢山の素人を海外に連れて行って長時間拘束する。

今の時代では考えられないですね。それだけ予算を使えたから

いい番組を作れたのだと思います。

心に残るメインテーマですが、実際にBGMで使われたのは、

冒頭と終わりに他の曲を切り貼りしたバージョンになりますね。

 

Ose - Orgasmachine

 

飛行機内で行われる400問ペーパークイズ。

緊張感を感じさせるBGMですが、これにも元ネタがありました。

これはオリジナルで作られたとばかりと思っていました。

 

 

「Hooper」 邦題『グレートスタントマン』より 

old james bonded bourbon

 

いよいよ決勝戦となり、ヘリコプターに乗って決戦の地に向かう二人。

その時流れるBGMが否応にも盛り上げます。

てっきり007関連のBGMかと思っていましたが、全く別の映画、

それもマイナーなもの。いやはやよく見つけてくるなと感心します。

ウルトラクイズには、それ以外にも元ネタが色々ありますが、

今回はこれぐらいにしておきます。

 

 

続けてラジオ編もやろうかと考えていましたが、

使いたい音源がなかなか見つからなかったりで、来年にしようかと思います。

それまでにしっかり考えておこうかと。


NO.147 新●月「新●月」

2023-04-26 00:02:55 | 日本のプログレ

一時期、かなりハマっていて音源を買うだけでなく、

ライブにも通っていた日本のプログレ。

残念ながら今現在はシーンは絶滅状態ですが、

いいグループも沢山ありました。一般的に知名度の低いグループも多いですが、

少しずつ紹介していければと思います。

第1回目としては、やはり自分にとって影響を受けたこのグループからと

決めていました。新●月です。

 

新●月が最初活動していたのが1970年代の終わり、ジェネシスの影響が

大きいと思われるシアトリカルなライブが一部で評判だったようで、

フールズメイト誌にも度々記事が取り上げられたといいます。

そんなこともあって、ビクターにてアルバムを制作することになりました。

今は無き箱根ロックウェルスタジオで200時間以上かけて制作されたといい、

これだけの条件は、四人囃子の「ゴールデンピクニック」ぐらいしかないと

いう事です。じっくり時間をかけて細かい部分まで作りこまれています。

 

新●月というグループが後世に伝えられるのは、傑作「鬼」という曲が

あったからでしょう。

自分を含めて、数多くの人の心に刻みこまれた名曲です。

今まで、東洋的なイメージを感じさせる曲はあったのですが、

(フラワートラヴェリンバンドの「SATORI」等)

これほど日本らしいというか、日本人にしか出せない湿り気のある音というか、

落ち着きのあるプログレの曲はなかったと思います。

CDを買って初めてこの「鬼」を聴いた時の衝撃は忘れられません。

70年代の終わり、まだ当時は家庭用ビデオデッキは殆ど普及していない時代、

プロモーションビデオが作られる等、かなり期待はされていたと思います。

 

 

しかしながら、1970年代の終わりから80年代の初めくらいは、

プログレにとって不遇の時代で発売した時期が悪すぎたと思います。

洋楽では、クラッシュの「ロンドンコーリング」や

ポリスの「白いレガッタ」がヒットする等、パンクやニューウェーブが

注目されていましたし、国内ではニューミュージックの勢力が

強くなりつつありました。

日本のロックは、フリクション等の東京ロッカーズが

マニアの間で注目されていましたし、何より同時期にYMOが活躍し、

当時は斬新だったテクノに可能性を感じられた感がありました。

その為か残念ながら新●月は、内容がよかったにも関わらず、

ヒットするには至りませんでした。

「鬼」以外にも「せめて今宵は」とか名曲もあるのですが…。

 

 

セカンドアルバム用に曲も作成されていたのですが、リズム隊が脱退し、

残念ながら解散に至っています。3曲分作られたプロモビデオですが、

「少女」(少女は帰れない)のみアルバム未収録です。少し毛色が違うので、

その辺りも対立の原因かもしれませんね。

 

 

その後ボーカルの北山真さんは、フリークライミングに転向。

日本フリークライミング協会理事長や日本山岳協会理事を務めたことは

Wikipediaを見て知りました。

1998年に音楽界に復帰、北山真with新●月プロジェクトで

アルバムを制作しています。

そして2005年にBOXセットが企画され、幻のセカンドアルバムを

オリジナルメンバーで録音する為にメンバーが集結。

そのまま再結成されます。2006年には26年ぶりにライブが行われました。

自分も見に行き、当時やっていたブログにはライブレポを掲載しています。

その時のブログは、運営会社が撤退しもう残っていませんが、

幸いに当時の下書きがデータに残っているので、

機会があれば手直しして公表してもいいかなと思っています。

 

自分だけでなく、多くの人の心に残っている稀有なグループです。

売れなかったのが残念ですが、機会があればアルバムも通して

聴いてもらいたいですね。

 


NO.146 頭脳警察「誕生」

2023-04-21 08:34:24 | 頭脳警察、PANTA関連

状態が懸念されていたPANTAですが、先日、無事に退院されたそうです。

これで一安心出来ました。

PANTA,4月14日無事退院

 

 

とはいえ、もう激しい歌は歌えないかもしれないかなぁとは思います。

そしてふと浮かんだのは、「誕生」に収録されている「詩人の末路」。

もしライブをやるとしたら、こんな感じの歌が多くなるかも。

 

 

「誕生」は、頭脳警察にとって過渡期的な作品ですね。この時期は
 
トシは実質、頭脳警察から距離を置いていたようで、
 
PANTAがほぼ一人で製作している感じです。

活動に迷い的なものがあったのか、3までの過激なイメージは
 
このアルバムにはありません。ロックというよりは、フォーク寄りな
 
感じのイメージですかね。あえて言えば、
 
世間に反発してきたような感じの頭警が、自らのパブリックイメージに
 
反発した、そんな感じすらします。

PANTAは、この時までに200曲近い曲のストックがあったといいます。
 
このアルバムのために書き下ろした曲は「破滅への招待」ぐらいだと
 
ライナーには記載されていました。

まぁ、トシの不在やストリングスの投入とか、今までの頭警のイメージからは、
 
離れた感じのアルバムですね。それでも「詩人の末路」以外にも
 
「やけっぱちのルンバ」とかの秀作はあります。
 
この時期はサウンドを重視していた感じで、
 
編曲は馬飼野康二さんが担当しています。おかげでストリングスも
 
上手く使われたと思います。
 
でもやはり、初めて頭警を聴くような人にはお勧めは出来ないかな。
 
頭脳警察のパブリックイメージとはかけ離れていますので…。
 
結局、次のアルバムもトシが不在のままでして、
 
PANTAの色が強くなってくる気がします。

 

余談ですが、この時期は四人囃子とライブで共演する事が度々あったようで、
 
一度ライブで一緒に演奏をしたこともありました。
 
「頭脳囃子」とも呼ばれましたが、この時の音源は、後にCD化もされています。
 
そして約30年後に、四人囃子とのジョイントコンサートが開かれましたが、

アンコールでの「頭脳囃子」で「誕生」に収録されている
 
「無冠の帝王」が演奏されまして、凄く印象的だったのを覚えています。



NO.145 レコードストアディ

2023-04-18 00:07:34 | アラカルト

アナログが見直されるようになってから注目するようになりましたが、

4月22日はレコードストアディとなります。

4月の第3土曜日に全世界でアナログレコードが発売される

世界最大のイベントと言われています。

2008年に第1回が開催されて以来、大きな規模となってきました。 

日本でも色々なジャンルの限定のアナログが発売されますが、

なかなか人気で、しかも事前予約が出来ませんので、

ものによってはすぐに在庫が無くなってしまいます。

RECORD STORE DAY 2023 4/22(土)開催

 

個人的に気になるのが、ラウドネスの30thアニバーサリーリミックス。

アナログ化は初だそうです。マニアが喜びそうな渥美マリさんは、

結構な値段しますね。70年代初期のアルバムですが、

筒美京平さんの作曲だったりします。

アナログからCDにとってかわってきた流れで、

昔のように製造出来なくなりましたとはいえ、アルバム5000円台、

シングルに至っては2000円台で、気軽に買えるというわけではないです。

しかしながらメインの購買層がお金を持っている人が多いので、

それでも売れるんでしょうね。

 

洋楽では、ニルヴァーナの「ブリーチ」の日本限定カラーレコードとかが

気になりますが、フルムーンの帯付きレコードなんかは欲しくなりますね。

フルムーンは、バターフィールドブルースバンドのメンバーが中心となった

グループで、1972年に発売されたこのアルバムは、

後のAORやフュージョンにも影響を与えただろう、洗練された音楽を聴けます。

先ごろ、CDも再発売されてもいますね。

 

 

本当は、伝説的なサイケのコンスピレーションのナゲッツの

50周年記念盤が欲しいのですが、5枚組で2万円超えは無理っぽいです。

 

CDよりは手間がかかりますが、アナログにはアナログならではの

味があると思います。という事で、今回はどうしようか、

忙しい中で思案中です。

個人的には、是非、レコードストアディで復刻してほしい

アルバムがありますが、おそらく権利関係がクリアが難しいので、

無理だろうなぁ。


NO.144 ジョー山中「愛のささやき」

2023-04-13 00:25:21 | 掘り出し物発見

年度初めで思っていた以上に忙しく、何度も寝落ちしたりで

気が付かないうちに疲れが溜まっていたみたいです。

まだ気力は戻らないですが、マイペースで行こうかと。

だいぶ時間が経ってしまいましたが、レコードフェア編続きです。

 

レコードフェア掘り出し物編、限られた時間内で時間を割いたのは

CDの売り場ですが、今回はこれはといったものがなくほぼ空振りに。

仕方ないので国内アーチストのアナログシングルを中心に見ていきました。

大当たりこそ少なかったですが、割と面白いものがあったりしました。

予算の都合もあり全部は買えなかったですが、

ジョー山中さんのシングルがいくつかあったのでチョイスしました。

 

フラワートラヴェリンバンドのボーカルだったジョー山中さんですが、

やはり有名なのが「人間の証明のテーマ」ですね。

西條八十さんの詩「帽子」を角川春樹さんが英訳、

曲は大野雄二さんが付けています。映画「人間の証明」は大ヒットし、

ジョー山中さん最大のヒットとなっています。

後年になって「人間の証明」はドラマ化され、

この時の「人間の証明のテーマ」は、EXILEのATSUSHIさんによって歌われ、

CHARがギターを弾いています。

(オリジナルのギターはFTBの石間秀樹さんです)

 

 

なお、CHARはジョー山中さんとの親交もあり、ギターで参加することも

度々あります。ジョー山中さん、ミッキー吉野さん、CHARでの演奏とか、

これはなかなか味わい深いものがありますね。

 

 

話が思いっきり横道に逸れましたが、今回入手したもの1つ目が

「劇場版あしたのジョー2」の主題歌「明日への叫び」です。

 

「あしたのジョー」は、寺山修司さんが作詞をしたTVアニメ版の主題歌が

有名ですが、それ以外にも名曲が多いので要チェックです。

ちなみに「劇場版あしたのジョー」では、カーロス・リベラ役で

ジョー山中さんが声優としても参加しているようです。

(何故かマンモス西役は岸部シローさんがやってます。)

 

 

ちなみにB面の「青春の終章」は名曲ですね。好きな曲ですが、

シングル盤がなかなか手に入らなかったので嬉しかったですね。

あの有名な真っ白に燃え尽きたシーンをバックに流れていたんですよね。

 

 

そしてやっと本題ですが、今回これはと思ったのが「愛のささやき」。

これはドラマの主題歌に使われていたようですが、

「ゴットファーザー 愛のテーマ」に日本語詞を付けたものです。

 

 

「ゴットファーザー 愛のテーマ」に歌詞を付けたものは、

「SPEAK SOFTLY LOVE」のタイトルでアンディ・ウィリアムスが歌っています。

これは重厚な感じですが、ジョー山中さんのバージョンはソフトで聴きやすい

感じのバージョンに仕上がっています。これはこれでありかなと思いますね。

ちなみにB面は、同じアレンジで英語バージョンになっています。

ジョー山中さんには珍しいアレンジかな。

70年代初期にはロックで、80年代にはレゲェにアプローチしているので、

違和感を感じるかもしれないですが、上手い人は何やっても上手いですね。

 

例によって本題よりも前置きの方が長くなってしまいました。

悪い癖です。