月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.183 9月も色々大変だ

2023-08-28 01:10:39 | 発売予定

2023年9月も気になるアイテムが発売になります。

 

まずは、フーズ・ネクスト/ライフ・ハウス(スーパー・デラックス・エディション)』

「フーズ・ネクスト」は、THE WHOのアルバムの中でも

「マイジェネレーション」、「ライブ・アット・リーズ」、「トミー」

と並んで重要なアルバムですが、元々「ライフ・ハウス」という

ロックオペラのアルバムとなる予定のものでした。

色々な事情があって「フーズ・ネクスト」の形となりました。

想定される形でアルバムとならなかったものは、

他のミュージシャンにも色々ありまして、

有名なものと言ったら、ビートルズの「ゲットバック」、

ビーチボーイズの「スマイル」、

ドアーズの「セレブレイション・オブ・ザ・リザード」、

ニール・ヤングの「クローム・ドリームス」等がありますが、

THE WHOの「ライフ・ハウス」も有名なものの一つです。

この手の話は大好きで、昔、こんな本を購入して読んでたりします。

 

 

さて、遂に本来の形で発売になるかと思ったのですが、

「フーズ・ネクスト」に「ライフ・ハウス」のデモ音源や

当時のライブ音源を集めたものみたいですね。

しかしながら10枚+Blu-rayで約5万円はどうよって。

10年ぐらい前にアナウンスがあったけど発売されたかどうか

わからないビジュアルブックとかも付属するようですが、

一般人には手が出せない価格ですね。

 

続いては、ベック、ボガード&アピスの

『LIVE IN JAPAN 1973 & LIVE IN LONDON 1974』

奇跡の来日公演から50周年、解散直前のライブを加えた

boxセットの発売です。ロンドンのライブは、

セカンドアルバムに収録される予定の曲もあったりで

貴重な記録です。

しかしながら「ライブインジャパン」は40周年記念の時、

本来演奏された曲順に並び替えてのものを買っているんですよね。

 

 

今回は、オリジナルアルバムの曲順通りとなっています。

ロンドンのライブの音質もまずまずなので検討したいけど、

値段も高いからなぁ…。う~ん、保留。

 

そしてガラリと変わって、伊勢正三さんのライブ集「STILL MORE」

ご存じの通り、伊勢正三さんは、かぐや姫や風で活躍された方ですが、

70歳を過ぎても元気にライブ活動をしていたとは知りませんでした。

実は最近、風のアルバムに水谷公生さんが参加していて、

シティポップ色の強いものがあるのを知り、注目していました。

なかなかいいタイミングでの発売なので、これは買おうかなと。

70年代から近年にかけてのライブが収録されていて、

珍しいアレンジのものもあります。

更に貴重なデモバージョンも収録されています。

また今年の高校野球で、静岡の高校の校歌が小椋佳さんの作で

話題となりましたが、伊勢正三さんも校歌をいくつか作っていて、

今回、3曲収録しています。その辺りも興味深いかなと。

 

 

 

 


NO.182 タイガース「A-LIVE」

2023-08-24 08:13:49 | グループサウンズ&カルトGS

自分にとっての本格的なGSとの出会いは、

タイガースの同窓会再結成でした。(当時、瞳みのるさんが

芸能界を引退していて参加出来なかったので同窓会なのだとか)

 

元々、日劇が取り壊されるという事で、いくつかのGSが再結成されて

最後のウエスタンカーニバルが開催されました。

その中でもタイガースは期間限定ながら、新曲も出したりしていました。

CMにも採用された「十年ロマンス」とか「色つきの女でいてくれよ」とか、

GSを知らなかった当時の自分にとっても、いい曲だなと思えて

好んで聴いていましたね。

 

更にFMとかでも盛んにGS特集をやったりしていたので、

有名な曲は殆ど覚えたものです。

自分の世代だとGSとはまるで合わないですが、

就職したての頃、カラオケでGSのメドレーを歌えると言ったら、

上司と無理やり一緒に歌わされたこともあったなぁと思い出しました。

 

まだカルトGSを知らなかった時期ですので、

好きなグループは、やはりタイガースでした。何といっても

沢田研二さんがボーカルでしたからね。ヒット曲を連発していた人が

昔やっていたグループですので、興味を持ったわけです。

 

同窓会の時のライブもテレビで放映されたこともあって、

その時は食い入るようにテレビを見ていたなぁと思い出されます。

この当時は家庭用ビデオデッキはまだ一般的ではなく、

ライブビデオも1万5千円とかしていた時代ですので、

保存するという概念はなかったですね。サブスクで、ある程度のものは

無料で見る事の出来る今の時代は、何とありがたい事か。

 

後年になって、その時のライブアルバムが出ていることを知り、

偶然にも入手することが出来ました。

堂々のLP3枚組で、大半のヒット曲も網羅されていますし、

ライブで演奏していた洋楽のカバーも、ストーンズやビートルズ、

ビージーズといった得意のナンバーも収録されています。

 

その時のメンバーは、沢田研二さん、加橋かつみさん、森本太郎さん、

岸部一徳さん、岸部シローさんで、瞳みのるさん以外のメンバーが

参加しているのは嬉しいですね。

瞳みのるさんに関しては、十数年前にBSフジでインタビュー番組に

出演していて、保存している映像をまた見てみました。

タイガース時代の蟠りから、解散と同時に地元に帰り、何をすべきか

自問自答をしていたのですが、タイガース時代に出会った

「眠狂四郎」で有名な作家の柴田錬三郎さんからの言葉もあり、

中国語や中国文学の学問を頑張る事に。そして大学に入学し、

大学の教授にはなれませんでしたが、高校の国語の教師として、

定年直前まで勤務していたとの事です。

頑なに復帰を拒否していた瞳さんですが、徐々に和解していき、

2013年に40数年ぶりにオリジナルメンバーで復活することに。

 

タイガースは、行き違いやメンバーの対立とか色々ありましたが、

少なくても「A-LIVE」のアルバムの中ではのびのびと演奏を楽しんで

いるかのようです。こういうのっていいなぁと。

 

レコードは、1982年3月17日の日本武道館と

4月4日の大阪フェスティバルホールの音源が使われていますが、

映像は日本武道館のみで構成されているようです。

なかなか貴重な映像かと。

 

 

余談ですが、

慶應高校が100何年振りの甲子園優勝で盛り上がりましたが、

実は瞳みのるさんが教師を務めていたのが慶應高校だったりします。

しかも仙台育英の校長先生は、嘗ての教え子だったとの話も。

前回のストロベリー・パスの成毛滋さんも慶應高校の出身だとか。

いや、狙って記事にしたんではないですけどね。


NO.181 ストロベリー・パス「大烏が地球にやって来た日」

2023-08-22 00:08:31 | 日本のプログレ

とりあえず日本のプログレについて書こうと思っていたのですが、

想定外の事ばかり起こって、なかなか書けずにいました。

まずは日本のニューロック期に発売された、日本のプログレの黎明期といえる

この作品から取り上げてみます。

 

成毛滋さんは、かつてフィンガースというGSで「勝ち抜きエレキ合戦」にて

グランドチャンピオンになったくらいの実力派でした。

残念ながら実力はありながら人気は出ず、1969年には解散しています。

「ツィゴイネルワンゼン」をギターで弾く等、テクニックは素晴らしいです。

 

 

その後、ウッドストックを経験した後、ミッキー吉野さんとともに

「10円コンサート」を企画しています。その辺りの交流からか、

当時、パワーハウスで活躍していた柳ジョージさんや、

元ジャックスのつのだひろさんと活動を供にしていました。

やがて柳さんが忙しくなってきたので、成毛さんとつのださんは

二人で行動することが多くなり、

ストロベリー・パスに発展することになります。

 

冒頭の1曲目だけ、ゲストで柳ジョージさんがボーカルで参加しています。

ブルースっぽい感じの曲ですが、

成毛さんによる曲はいい雰囲気が出ています。もう何曲かは、

柳さんのボーカルで聴いてみたかったかな。

 

 

そして特筆すべきは、名曲「メリー・ジェーン」が初めて収録されています。

シングルでも発売されたので、この曲だけは知っているという人も

多いはずです。

 

 

全体的に見れば、プログレ的な要素よりはニューロック的な要素の方が

大きいですが、重要なアルバムとは思いますね。

切り込んでくるような成毛さんのギターと、

叩きつけるようなつのださんのドラム。聴きごたえありますね。

 

ちなみにジャケットは、石ノ森章太郎さんのデザイン、

オリジナルのライナーノートは、景山民夫さんが書いています。 

 


NO.180 山口冨士夫 渋谷屋根裏 1983 発売予定

2023-08-15 08:09:02 | 発売予定

NO.177で紹介したザ・ダイナマイツのギタリストの山口冨士夫さんが

1983年に活動再開した時のライブ盤、

山口冨士夫渋谷屋根裏1983が9月13日に発売予定です。

 

山口冨士夫さんはダイナマイツの解散以降は、村八分での活動、

ソロアルバム「ひまつぶし」の発表、その後は、

ルイズルイス加部さんとリゾート結成、村八分を再結成するも自然消滅、

そして80年代に入ると一時的に裸のラリーズに参加します。

それから活動をしていなかったのですが、1983年に活動を再開します。

その時のメンバーは、

青木真一さん(ex.村八分)、青木正行さん(ex.外道)、

小林秀弥さん(ex.TOO MUCH)という強者を集めて、

山口冨士夫グループとして活動します。

この時期のライブは殆ど音源化されていないので、これは貴重な音源です。

 

ニューウェーブ等、新しい音楽が台頭し始めてきた時代に、

敢えて古いロックやブルースで勝負する、不器用かもしれませんが、

そういう生き方は嫌いじゃないです。

未発表曲もありますし、その後ティアドロップスで活動する合間の

骨太のロックが聴けますので、やはりチェックかな。

初回特典はポストカード3枚のようですね。

 

 

そして1曲目の「ROCK ME」も公開されました。一緒にどうぞ。

 

 


NO.179 CHAR「CHAR LIVE 1976」 

2023-08-11 00:29:29 | 厳選ライブ盤

CHARの45周年記念のイベントは色々ありましたが、

この発掘アルバムの発売も、その一つみたいです。

1976年と言ったら、CHARがソロデビューした年です。

名盤の誉れ高いファーストアルバムが発売されていますが、

その時のメンバーはなかなかの強者揃いです。

残念ながら、この時のメンバーは半年ぐらいしか続かなかったです。

メンバーは、

CHAR(g)、ロバート・ブリル(d)、ジェリー・マーゴシアン(vo、k)、

ジョージ・マステッチ(b)、佐藤準さん(k)です。

佐藤準さんはCHARの高校時代からの友人で、CHARのソロデビュー前には、

スモーキーメディスンでも一緒に演奏しています。

(今年5月の日比谷野音100年のイベントでは、スモーキーメディスンが

復活していました)

 

その時の貴重なライブ音源が今回、発掘音源としてCD化されました。

新宿ロフトでのカセット録音で、音質は完璧ではありませんが、

所々、安定しない部分があるものの、当時の熱い演奏を堪能出来ます。

「ジェフズブギ」や「ジャンピングジャックフラッシュ」のような

カバーも聴けるのも嬉しいですね。

「Rollercoaster Baby」という未発表曲も聴けます。

まだCHARも若い頃なんですけど、風格すら感じますね。

オマケとして、CHARと佐藤準さんによる対談を収録したDVD、

もしくはBlu-rayが付属しています。二人の対談はなかったので、

貴重ですね。当日のライブについてとか、色々語っています。

 

 

なお初回盤には、76年11月26日の金沢でのライブ+モンドでのライブ

2曲の入ったボーナスディスクも付くので、可能ならこちらを買えればと。

 

 

この時のライブでは、カバー曲も数曲ありますが、

charはクリームの曲とかも得意としてますね。

伝説の音楽番組「ロック鳴缶」で演奏された「クロスロード」、

メチャカッコよくて気に入っています。

トリプルギターでのソロの部分はシビれますね。

やっぱりcharはカッコいい。