月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.219 ちあきなおみ「ルージュ」

2023-12-18 00:37:19 | ニューミュージック

ちあきなおみさんがニューミュージックに近づいていた時期のアルバムである

ルージュ」と「あまぐも」。昔、紙ジャケで発売されていたCDを

運よく入手出来ましたので、時間のある時に聴いてみました。

 

「ルージュ」は、A面が中島みゆきさんの作品、B面が井上陽水さんと

因幡晃さんの作品を取り上げています。

この作品が発売されたのは、1977年。まだ中島みゆきさんが

デビュ-して間もない頃ですね。

ちあきさんが、研ナオコさんの歌う「あばよ」を聴いて

中島さんに興味を持ったといいます。

そして中島さんも、ちあきさんに歌ってほしい様な事を

新聞で言っていたそうです。話は順調に進み、

アルバム作成へと至ったわけです。

 

ちあきさんの「ルージュ」は、歌謡曲っぽくならないように

元ハプニングスフォー、トランザムのチト河内さんが大人っぽい

イメージで編曲しています。

 

 

後に中島さんもアルバムに収録してますが、ちょっと違うイメージですね。

 

 

「あばよ」は、研ナオコさんのバージョンに近い感じですね。

派手な曲ではないので、アレンジはこんな感じがいいのは同感かなと。

 

 

井上陽水さんの作品は、「氷の世界」は、スピード感がないので、

陽水さんのオリジナルに軍配が上がると思いますが、

「小春おばさん」は、オリジナルに負けない熱唱ですね。

 

 

ちなみに陽水さんの「小春おばさん」は、イギリスのグループである

クォーターマスのメンバーが参加、編曲の星勝さんはキングクリムゾンを

意識した編曲をしていたので、「井上陽水プログレ説」が語られたとか。

 

因幡晃さんは、名曲「わかってください」や「別涙(わかれ)」ですね。

しみじみと歌われているのがいいなと感じます。

しかしながら「サンデーモーニング」の

洒落た感じが個人的には好きだったりします。

 

 

そして次作の「あまぐも」では、もっとアクの強いアーチストの

曲を歌う事になるのですが、さてどう語ればいいのかなと迷ったりしています。

改めて聴いてみると、ちあきさんは実力のある素晴らしいアーチストだと

再確認しました。

 

 


NO.187 伊勢正三「LIVE BEST~風が聴こえる~ スペシャルエディション」

2023-09-08 00:52:19 | ニューミュージック

伊勢正三さんのレア&ライブコレクション「STILL MORE」が届きました。

本来ならすぐ聴くところですが、同時に注文した

こちらの方が気になっていたので、まずこちらから聴いています。

 

このCDは、元々「LIVE BEST~風が聴こえる~」のCDが発売されたのですが、

ファンには好評だったようで、

「他の音源も聴いてみたい」という声にこたえる形で

まずはダウンロード販売されました。

その後、やはりCDの形でも発売してほしいという声も出て、CDも通販と

ライブ会場での限定発売、そして最終的には一般発売もされるようになりました。

 

意外に思っていたのですが、今まで風のライブ音源って

まともに発売されていなかったようですね。

まさにファンにとっては待望の発売でした。

 

 

1975年のつま恋のライブの一部に加えて、

1977年の渋谷公会堂と日本武道館のライブが収録されています。

オリジナル「LIVE BEST」に収録されなかったものを収録されていて、

貴重なライブを堪能できます。

マスターの状態が良くない部分もあったようですが、

充分、鑑賞に堪えられるレベルになっていますね。

風をじっくり聴く事はなかったのですが、

熱心なファンが今でもいるのがわかりますね。

伊勢さんの声が心に染みますね。

 

Youtubeとか検索してみますと、風のラジオでのライブ音源とか、

結構出てきますので、少しずつ聴いてみようかなと。

 

 

 


NO.174 BUZZ「BUZZ LIVE」

2023-07-25 08:22:54 | ニューミュージック

ピンクフロイドの「狂気」が発売50周年になりましたが、

他にも50周年になるものがないかと検索していて出てきたのが、

BUZZの「ケンとメリー~愛と風のように」でした。

(正確には72年の発売になりますが)

まだ小さい頃なのでリアルタイムでは聴いていないですが、

FMのリクエスト番組で聴いていたりして好きになった曲です。

ケンとメリーは、この曲が使われていた日産スカイラインのCMに登場する

人物だとか。それにしても全16作もあったとは知りませんでした。

今見ても好感度の高い、いいCMですね。

 

 

そういえば、どうして子供の頃は車が好きだったんだろうなと考えて見たら、

スーパーカーブームが大きかったなぁと思い出しました。

当時50円で売っていた瓶のコカコーラ、王冠の裏ブタをめくると

スーパーカーのイラストが描いてあるっていうキャンペーンがあって、

よく50円握りしめて飲みにいったなぁと。

このブームは仲間内にも広がっていて、スーパーカーのイラストの王冠を

テーブルの上ではじいて落としあう王冠落としもやっていたっけ。

更にスーパーカーの形をしたスーパーカー消しゴムが出てきた時は、

それを使ってレースとかやって遊んだ記憶も…。懐かしい思い出です。

ちなみに国内車で好きだったのは、日産スカイラインとフェアレディZでした。

(トヨタ2000GTは別格扱いで)

 

 

相変わらずですが、話が横道に逸れてしまいました。

「ケンとメリー」のシングルは中古屋を探して購入したはずですが

どこかに紛れたようで見つからず、代わりに探してきたのが、

1973年6月11日に新宿厚生年金会館で収録された

BUZZのライブアルバムです。(こちらは50周年になりますね)

ファーストに続いて発売されたライブアルバムで、もちろん「ケンとメリー~」

も収録されています。声がちょっと安定していないのが残念ですが。

それでもBUZZの魅力でもあるコーラスの美しさを楽しむ事が出来ます。

ポール・マッカートニーの「DEAR BOY」と「DEAR FRIEND」を合わせた

「ディアボーイフレンド」なんて曲も演奏してましたね。

 

このライブで注目すべきは、バックで演奏するミュージシャンですね。

高橋幸宏さん(D)、小原礼さん(B)、高中正義さん(G)、林立夫さん(P)

加藤和彦さん(ムーグシンセサイザー)と、ミカさんを加えたら

ほぼサディスティック・ミカ・バンドです。

どんな経緯で集まったのかはわかりませんが。

10年前に、結成40周年記念で限定でCD化されているようですが、

そんなことは知らなかったので入手は出来ていません。残念だ。

 

 

ついでに車繋がりの余談ですが、日産ラングレーのCM曲の

「愛を染めてリサ」ですが、BUZZのメンバーの小出博志さんが

佐伯博志名義で歌った曲です。この曲もいい曲ですね。

 

 


NO.83 アルフィー「青春の記憶+2」

2022-09-15 21:11:29 | ニューミュージック

某タワーレコードの3枚20%オフで買ったCD2枚目はこれ。

THE ALFEEがまだALFIEだったビクターレコード時代のアルバムのCD化。

今まで何度かタイトルを変えてCD化されていますが、

これはアルフィー結成40周年を記念して音質の良いSHM-CDで

発売されたものです。その頃はアルフィーはあまり聴いていなかったので、

当時はこういうのが出ているとは知りませんでした。

ビクター時代は自作曲は少なく、それでも期待はされていたのか、

松本隆さん作詞、筒美京平さん作曲の曲を中心に歌われています。

個人的には、デビュー曲の「夏しぐれ」はなかなかいい曲とは思います。

 

 

ただ、自分たちの意向の曲ではなかったので、

アルフィーらしさはないですね。ヒットはしませんでした。

 

そしてテコ入れのために用意されたのが3枚目のシングル「府中捕物控」。

これは、3億円事件の時効に合わせて発売される予定だったのですが、

発売日前日に発売中止となってしまいます。

作詞作曲は、「燃えよドラゴンズ」やヤッターマンの主題歌で有名な

山本正之さん。流石にアルフィーの色とは違いすぎます。

長い間、聴く事は出来ませんでしたが、この時初めてCD化されまして、

それを知って購入に至ったわけです。

 

「府中捕物控」は、TVやライブで何度か披露されていまして、

曲自体は何度も聴いたことありますが、発売中止のシングル盤は

聴いたことなかったので、楽しみにしていました。

改めて聴いてみると、ライブの時とは歌詞がだいぶ違うような。

山本正之さんが、セルフカバーした時の歌詞に近い感じですね。

 

 

ライブ版の歌詞だと

昭和の義賊、怪盗ルパン  とか

よくぞここまで逃げ延びた とか

お疲れ様です立派です   とか

あげくのはてには

拍手で迎えてあげるから

みんなでわけよう3億円  とか

犯人を褒めて盗まれたお金をわけようとか、

かなり攻めた歌詞になってますね。詳しい事は知りませんが、

これが本来の姿なのかな?

 

 

その後は、やはりオリジナル曲で勝負したいという事で、レコード会社との

契約を解消。ライブをやりながら研ナオコさんのバックをやったりで

次へのステップを考えることになります。

「メリーアン」のヒットでブレイクするのは、まだ先の事になります。