自分は、裸のラリーズの発売予定とかは書くのですが、作品のレヴューについては、なかなか書きづらく思っています。
ノイズが主体の為、自分にとってはいいと思っていても、人によっては抵抗があると思いますので。
いや、寧ろ抵抗があると感じる人の方が大多数とは思いますが。それでも日本のロックの裏の部分では、
欠かせない重要なグループとなりますので、全くの無視は出来ないでしょう。
今回、紹介するのは、1980年9月11日、渋谷屋根裏におけるライブ音源です。1980年と言えば、
ダイナマイツ、村八分、ティアドロップス等で有名な、山口冨士夫さんが在籍していた時期となります。
水谷孝さんと山口冨士夫さんによるツインギターが聴けたのは、ほんの限られた時期となりますので、非常に貴重なものとあります。
とはいえ、昔からファンの間にて、比較的音質の良い隠し撮りの音源は流通したりしていましたし、海外では海賊版が出回っていたりもしていますが。
山口さんが所属していた時の音源に関しては、1980年10月29日の渋谷屋根裏の音源が先に2枚組で発売されていますが、
今回はこれに続くものとなります。山口さんが所属した時のライブは、僅か7回のみだったといいます。
ライブの回数は多くはなかったのですが、国立に出来たばかりのマーズスタジオでは、練習は続けられたようです。
当然、録音されているものもあったようです。今回のアルバムは、データが不明だというものが発見され、
マーズスタジオでの録音に間違いないという事で発売の予定でしたが、マニアの人が試聴用テープを聴いたところ、
1980年9月11日の渋谷屋根裏でのライブではないかと指摘されたそうです。ライブ会場でミキシングボードから
ラインケーブルでレコーダーに送られたものではないかと推測されます。素人からの目からにしても、スタジオで録音されたものは、
しっかりデータを記録していると思うわけで、何だか不可解な話だと思ってみたりはしていますが。
とはいえ、山口さんが在籍した時代の貴重なライブ音源、それも録音状態がいいものは販売に値すると思いますね。
40分強と、完全収録でないのは残念ですし、「THE LAST ONE」も、フェードアウトするのも残念だったりします。
じゃあ聴く価値はないのかというとそうではなく、山口さんが一緒に演奏していた時でないと出せなかった音もあるわけで、
テンポがアップした演奏は、幽玄な感じの演奏とは、また違った魅力があると思います。
裸のラリーズの音源を載せる事は少ないのですが、この時の「夜、暗殺者の夜」は、他の時期と比べて、かなりテンポが速くなっています。
ノイズも少なめとはいえ、一般的とはいえないので少々抵抗がありますが……。
今後の裸のラリーズ関連の発売に関しては未定のようですが、録音されながらも未発表のスタジオ録音関連を発売してほしいものですね。
発売には、まだ時間がかかりそうですが、納得のいくものが発売されれば、文句はないですけれど。