月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.213 裸のラリーズ「BAUS’93」

2023-11-22 00:51:36 | サイケデリック

NO.130でも書きました、93年のバウスシアターのライブ。

こちらもCD化されています。思い入れのあるライブですので、

購入してすぐに聴いています。

まあ何回となく聴いているのですが、やっぱり感想は書きづらいです。

ラリーズのファンは、何というか癖の強い人が多いので、

下手な事は書けないんですよね。

 

70年代、80年代のライブと比べると、90年代のライブの評価は高くないです。

しかしながら、このライブと4日後のクラブチッタでのライブは、

そこそこの評価があると思います。

音質に関しては、悪くないですね。ライブでは爆音ですが、

そのままだと音が歪みますし、小さすぎると迫力が無くなります。

その辺りを考慮したものにはなっていると思いますが、

全てのファンを納得させるのは難しいというか、無理ですね。

それでもライブでは聴き取りにくかった歌詞がかなり聴きやすくなったのは

嬉しいとは思います。

 

予めわかっていた事ですが、今回は前半の部分しか

マルチレコーディング音源がないため、中途半端な感じです。

一部、演奏曲順も入れ替えてありますが、完全収録ではないので、

まぁその辺りは聴きやすく編集してあるからいいでしょう。

 

個人的に、ライブで体験した曲の中で一番好きなのは

「DARKNESS RETURNS」ですが

(これが正確なタイトルかどうかはわかりませんが)

それがいい音質で完全収録されているのは、自分にとって嬉しいです。

 

初回盤に付属しているDVDですが、「DARKNESS RETURNS」の後半部分と

CDには収録されていない「THE LAST ONE]の最後の部分の演奏で

構成されていました。フラッシュが激しいので、

何度もじっくり見るものではないですが、わずかでも当日の演奏が

収録されているのは嬉しいものです。

 

さて別件ですが、近日、裸のラリーズの詩集が限定発売されるそうです。

 

『The Last One〈Poésies : Les Rallizes Dénudés〉裸のラリーズ詩集』

 

しかし特典CDが付くとはいえ、この値段は厳しいなぁ。

それも公式3種の作品から中心に選んでいるみたいで、

未発表のものは期待出来ないかも。

(特典CDは、未発表の音源みたいですが)

値段に見合うものになる事を期待します。


NO.154 裸のラリーズ「CITTA’’93」発売予定

2023-06-02 00:54:45 | サイケデリック

体調が悪くて頭も体も痛かったので、

あまりネットも見ていられなかったですが、こんな情報がありました。

 

NO.130で紹介した90年代に入って初のライブから4日後、

1992年2月17日に川崎クラブチッタで行われた裸のラリーズのライブが

アルバム化されることになりました。

裸のラリーズ「CITTA’93」 CD 6月28日発売予定

裸のラリーズ「CITTA’93」 LP 7月26日発売予定 

 

90年代のラリーズのライブでは、一番評価が高いライブです。

(自分としては、吉祥寺バウスシアターの方が良かったと思いますが)

兎に角、凄まじい轟音だったのは記憶しています。

一般人なら耳をふさいで逃げ出すような拷問と言ってもいいような音の塊。

光り続けるフラッシュ。流石にこれらを全て再現することは出来ませんが、

久保田麻琴さんによるミキシングにより、どのような形になるか、

それはそれで楽しみです。

 

当時のフライヤーには、ゲストにPHEWの名前が記載されていますが、

残念ながら参加はしませんでした。

 

 

フライヤー、もっとたくさんもらっておけばよかったなと今更後悔。

今回はCDは確保しようかと思います。次は70年代のライブ音源の再発に期待したいなと。


NO.135 WHITE HEAVEN「STRANGE BEDFELLOW」

2023-03-06 08:35:27 | サイケデリック

確定申告やら仕事が忙しいやらで、ブログに触るのもままならなかったけれど、

やっと落ち着いてきたので、更新を再開しようかと。

まずは注文してから1か月余り、ようやく入手出来た

WHITE HEAVENのアナログから聴いてみようかと。

とはいえ、我慢できずにSpotifyにて聴いていたりします。

それにしても、一般の人が馴染みのないマイナーなグループの

海外で発売されたアナログも聴く事が可能だとは、

ひと昔前なら思いもしなかったことですね。

 

NO.125で紹介したアルバムと比べたら、こちらの方がとっつきやすいかも。

それでもギターは唸っていますけれど。

1曲目の「SNOW」は好みの曲ですね。これを聴いていいなと思ったら

全曲聴いてもらえればと。

 

 

このアルバムは、1993年の最初の発売時も700枚限定のアナログのみで、

結局CD化もされず人知れず消えていったのですが、

気が付いたらかなりのプレミアも付いていました。

こうして海外からではありますが再発されて嬉しいものです。

記載によると、2020年に中村宗一郎さんによって

リマスタリングされているようです。

(ゆらゆら帝国とかとも仕事しています)

 

個人的には、「Silver Current」に関しては、この盤に収録されている者よりは、

オムニバスCD「東京フラッシュバック2」に収録されている

バージョンの方が好きかな。これは好みによりますがね。

 

 

 

「東京フラッシュバック」は、日本のアンダーグラウンドシーンを

海外に紹介してきた功績があり、特に1と2の内容が素晴らしいので、

いずれは紹介したいなと。

横道にそれましたが、どの曲もいい曲なのでお勧めですね。

 


NO.125 WHITE HEAVEN「OUT」

2023-01-28 00:12:41 | サイケデリック

最近聞いた情報によると、1月20日にWHITE HEAVENの未CD化のアルバムである

「Strange Bedfellow」の海外で発売されたアナログが

国内でも発売になったとの事。しかしながら情報を得たのが

発売から数日たってからで、残念ながらどこも在庫切れの状態。

こりゃ失敗したなぁと数日間ショップを見て回ったところ、

再入荷待ちで注文は受け付けているようです。しかしながら

入荷には時間がかかりそうです。気長に待ちますか…。

 

「Strange Bedfellow」は、20数年前に明大前のモダーンミュージックで

見かけましたが、その当時で7~8千円の値段で手がでなくて諦めました。

最近、某ディスクユニオンで中古の価格を見たら4万円近い値段に…。

当時無理してでも買っておきべきだったと思いつつ、海外盤ですが、

今回の再発で我慢しますか。

 

そんなわけで、久々にWHITE HEAVENを聴きたくなりまして

引っ張り出したのが「OUT」です。

WHITE HEAVENは、ゆらゆら帝国のプロデューサーをやっていた

石原洋さんがリーダーをしていたグループで、個性的なギタリストの

栗原ミチオさんや、ゆらゆら帝国のエンジニアとしても活躍していた

中村宗一郎さんも参加していました。

時にはスピード感のある激しい面も見せたりしますが、

石原さんの気だるい感じのボーカルがいい味を出しています。

この辺りは好みは別れると思います。

 

 

まずは1曲目の「BLIND PROMISE」ですね。この曲は大音量で、

出来ればアナログで聴きたいと思う曲ですね。なり響くギターがいいですね。

 

 

「MY COLD DIMENSION」は好きな曲ですが、アナログ盤とCDでは

ミックスが違うとの事です。 

そしてやはり独特なギターが印象的なのが「FALLIN’STARS END」ですね。

アシッドというか、ダウナーというか、聴き入ってしまう曲です。

 

 

WHITE HEAVENの音源は、現在入手困難なものばかりになります。

しかしながらyoutubeとかにも音源は色々ありますので、

興味のある方は聴いてみてほしいです。

日本では知名度は低いですが、海外ではマニア層に

かなり人気があるようです。


NO.102 「OZ DAYS LIVE '72-'73 Kichijoji The 50th Anniversary Collection」

2022-11-14 01:06:20 | サイケデリック

発売が遅れていたOZのCDセット、ようやく到着いたしました。

100ページ以上のインタビュー等が付くという事で楽しみにしていました。

(実際には英語訳も含むので、実質半分のページになりますが)

改めて現物を見てみると、想像していたよりもコンパクトなんですね。

 

 

そして本の中にCDの収納スペースがあるのですが、取り出しにくいうえに

CDの収納袋もないので、傷がついてしまいそう。

そして本自体も装丁はしっかりしているけど、開きすぎると背が割れそうで、

無理に開かない程度で開けて読んでいるけど読みずらいです。

この辺りが海外で製作されている故の欠点ですかね。

国内メーカーだと、かゆいところに手が届く感じの作りになっていたと思います。

 

気になった部分をズラズラと書いてしまいましたが、

音質的には、50年前に録音されていたものとしては上々で、

更に聴きやすくなっていると思います。機材的にも最上のものではないと

思いますが、(ブックレットに機材の事とか少々書いてあります)

充分聴ける音質だと思います。メインの裸のラリーズも

歌詞もしっかり聞き取れるくらいに聴きやすいです。

THE LAST ONE 」は、ラリーズの代表曲の同名異曲です。(ややこしい)

ブックレットを見て初めて分かった事ですが、

今回のラリーズの音源は、客を入れずに録音されている事、

機材的には大したものはなかった事、

ベースは久保田麻琴さんがやっている事等、なかなか興味深いです。

 

 

このセットを購入する人は、大半は裸のラリーズが目的でしょうけど、

それ以外のアーチストもなかなかのものだと思います。

深みのあるフォークを聴かせてくれる南正人さん、

ストレートでシンプルなロックのカバーを聴かせてくれる都落ち、

そして未発表音源が追加されたアシッドセブン。

今回追加された音源が非常にカッコいいロックを聴かせてくれています。

「寿の朝」とか、気に入りました。

 

 

これだけの演奏をするくらいでも、当時はロックを正当に

評価されてなかったので、デビューも難しかったのでしょうね。

 

50年前にわずか1年ちょっとしか存在しなかったライブハウス。

期間は短かったとはいえ、当時はロックを演奏する場が少なかったため、

個性的な面々が集まりました。

その当時の貴重な記録が復活して嬉しい限りです。

タージマハル旅行団が復刻されなかったのは残念ですが。

 

この文を書いている頃には、発売元を含めて在庫切れになっている所が

出てきています。購入者はマニアの人が殆どだと思いますが、

それなりに売れているようで、今後の発掘音源にも期待したいです。