月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.295 裸のラリーズ「屋根裏 Sept.’80」

2025-02-11 00:43:34 | サイケデリック

自分は、裸のラリーズの発売予定とかは書くのですが、作品のレヴューについては、なかなか書きづらく思っています。

ノイズが主体の為、自分にとってはいいと思っていても、人によっては抵抗があると思いますので。

いや、寧ろ抵抗があると感じる人の方が大多数とは思いますが。それでも日本のロックの裏の部分では、

欠かせない重要なグループとなりますので、全くの無視は出来ないでしょう。

 

今回、紹介するのは、1980年9月11日、渋谷屋根裏におけるライブ音源です。1980年と言えば、

ダイナマイツ、村八分、ティアドロップス等で有名な、山口冨士夫さんが在籍していた時期となります。

水谷孝さんと山口冨士夫さんによるツインギターが聴けたのは、ほんの限られた時期となりますので、非常に貴重なものとあります。

とはいえ、昔からファンの間にて、比較的音質の良い隠し撮りの音源は流通したりしていましたし、海外では海賊版が出回っていたりもしていますが。

 

山口さんが所属していた時の音源に関しては、1980年10月29日の渋谷屋根裏の音源が先に2枚組で発売されていますが、

今回はこれに続くものとなります。山口さんが所属した時のライブは、僅か7回のみだったといいます。

ライブの回数は多くはなかったのですが、国立に出来たばかりのマーズスタジオでは、練習は続けられたようです。

当然、録音されているものもあったようです。今回のアルバムは、データが不明だというものが発見され、

マーズスタジオでの録音に間違いないという事で発売の予定でしたが、マニアの人が試聴用テープを聴いたところ、

1980年9月11日の渋谷屋根裏でのライブではないかと指摘されたそうです。ライブ会場でミキシングボードから

ラインケーブルでレコーダーに送られたものではないかと推測されます。素人からの目からにしても、スタジオで録音されたものは、

しっかりデータを記録していると思うわけで、何だか不可解な話だと思ってみたりはしていますが。

 

とはいえ、山口さんが在籍した時代の貴重なライブ音源、それも録音状態がいいものは販売に値すると思いますね。

40分強と、完全収録でないのは残念ですし、「THE LAST ONE」も、フェードアウトするのも残念だったりします。

じゃあ聴く価値はないのかというとそうではなく、山口さんが一緒に演奏していた時でないと出せなかった音もあるわけで、

テンポがアップした演奏は、幽玄な感じの演奏とは、また違った魅力があると思います。

裸のラリーズの音源を載せる事は少ないのですが、この時の「夜、暗殺者の夜」は、他の時期と比べて、かなりテンポが速くなっています。

ノイズも少なめとはいえ、一般的とはいえないので少々抵抗がありますが……。

 

 

今後の裸のラリーズ関連の発売に関しては未定のようですが、録音されながらも未発表のスタジオ録音関連を発売してほしいものですね。

発売には、まだ時間がかかりそうですが、納得のいくものが発売されれば、文句はないですけれど。

 


NO.213 裸のラリーズ「BAUS’93」

2023-11-22 00:51:36 | サイケデリック

NO.130でも書きました、93年のバウスシアターのライブ。

こちらもCD化されています。思い入れのあるライブですので、

購入してすぐに聴いています。

まあ何回となく聴いているのですが、やっぱり感想は書きづらいです。

ラリーズのファンは、何というか癖の強い人が多いので、

下手な事は書けないんですよね。

 

70年代、80年代のライブと比べると、90年代のライブの評価は高くないです。

しかしながら、このライブと4日後のクラブチッタでのライブは、

そこそこの評価があると思います。

音質に関しては、悪くないですね。ライブでは爆音ですが、

そのままだと音が歪みますし、小さすぎると迫力が無くなります。

その辺りを考慮したものにはなっていると思いますが、

全てのファンを納得させるのは難しいというか、無理ですね。

それでもライブでは聴き取りにくかった歌詞がかなり聴きやすくなったのは

嬉しいとは思います。

 

予めわかっていた事ですが、今回は前半の部分しか

マルチレコーディング音源がないため、中途半端な感じです。

一部、演奏曲順も入れ替えてありますが、完全収録ではないので、

まぁその辺りは聴きやすく編集してあるからいいでしょう。

 

個人的に、ライブで体験した曲の中で一番好きなのは

「DARKNESS RETURNS」ですが

(これが正確なタイトルかどうかはわかりませんが)

それがいい音質で完全収録されているのは、自分にとって嬉しいです。

 

初回盤に付属しているDVDですが、「DARKNESS RETURNS」の後半部分と

CDには収録されていない「THE LAST ONE]の最後の部分の演奏で

構成されていました。フラッシュが激しいので、

何度もじっくり見るものではないですが、わずかでも当日の演奏が

収録されているのは嬉しいものです。

 

さて別件ですが、近日、裸のラリーズの詩集が限定発売されるそうです。

 

『The Last One〈Poésies : Les Rallizes Dénudés〉裸のラリーズ詩集』

 

しかし特典CDが付くとはいえ、この値段は厳しいなぁ。

それも公式3種の作品から中心に選んでいるみたいで、

未発表のものは期待出来ないかも。

(特典CDは、未発表の音源みたいですが)

値段に見合うものになる事を期待します。


NO.154 裸のラリーズ「CITTA’’93」発売予定

2023-06-02 00:54:45 | サイケデリック

体調が悪くて頭も体も痛かったので、

あまりネットも見ていられなかったですが、こんな情報がありました。

 

NO.130で紹介した90年代に入って初のライブから4日後、

1992年2月17日に川崎クラブチッタで行われた裸のラリーズのライブが

アルバム化されることになりました。

裸のラリーズ「CITTA’93」 CD 6月28日発売予定

裸のラリーズ「CITTA’93」 LP 7月26日発売予定 

 

90年代のラリーズのライブでは、一番評価が高いライブです。

(自分としては、吉祥寺バウスシアターの方が良かったと思いますが)

兎に角、凄まじい轟音だったのは記憶しています。

一般人なら耳をふさいで逃げ出すような拷問と言ってもいいような音の塊。

光り続けるフラッシュ。流石にこれらを全て再現することは出来ませんが、

久保田麻琴さんによるミキシングにより、どのような形になるか、

それはそれで楽しみです。

 

当時のフライヤーには、ゲストにPHEWの名前が記載されていますが、

残念ながら参加はしませんでした。

 

 

フライヤー、もっとたくさんもらっておけばよかったなと今更後悔。

今回はCDは確保しようかと思います。次は70年代のライブ音源の再発に期待したいなと。


NO.135 WHITE HEAVEN「STRANGE BEDFELLOW」

2023-03-06 08:35:27 | サイケデリック

確定申告やら仕事が忙しいやらで、ブログに触るのもままならなかったけれど、

やっと落ち着いてきたので、更新を再開しようかと。

まずは注文してから1か月余り、ようやく入手出来た

WHITE HEAVENのアナログから聴いてみようかと。

とはいえ、我慢できずにSpotifyにて聴いていたりします。

それにしても、一般の人が馴染みのないマイナーなグループの

海外で発売されたアナログも聴く事が可能だとは、

ひと昔前なら思いもしなかったことですね。

 

NO.125で紹介したアルバムと比べたら、こちらの方がとっつきやすいかも。

それでもギターは唸っていますけれど。

1曲目の「SNOW」は好みの曲ですね。これを聴いていいなと思ったら

全曲聴いてもらえればと。

 

 

このアルバムは、1993年の最初の発売時も700枚限定のアナログのみで、

結局CD化もされず人知れず消えていったのですが、

気が付いたらかなりのプレミアも付いていました。

こうして海外からではありますが再発されて嬉しいものです。

記載によると、2020年に中村宗一郎さんによって

リマスタリングされているようです。

(ゆらゆら帝国とかとも仕事しています)

 

個人的には、「Silver Current」に関しては、この盤に収録されている者よりは、

オムニバスCD「東京フラッシュバック2」に収録されている

バージョンの方が好きかな。これは好みによりますがね。

 

 

 

「東京フラッシュバック」は、日本のアンダーグラウンドシーンを

海外に紹介してきた功績があり、特に1と2の内容が素晴らしいので、

いずれは紹介したいなと。

横道にそれましたが、どの曲もいい曲なのでお勧めですね。

 


NO.125 WHITE HEAVEN「OUT」

2023-01-28 00:12:41 | サイケデリック

最近聞いた情報によると、1月20日にWHITE HEAVENの未CD化のアルバムである

「Strange Bedfellow」の海外で発売されたアナログが

国内でも発売になったとの事。しかしながら情報を得たのが

発売から数日たってからで、残念ながらどこも在庫切れの状態。

こりゃ失敗したなぁと数日間ショップを見て回ったところ、

再入荷待ちで注文は受け付けているようです。しかしながら

入荷には時間がかかりそうです。気長に待ちますか…。

 

「Strange Bedfellow」は、20数年前に明大前のモダーンミュージックで

見かけましたが、その当時で7~8千円の値段で手がでなくて諦めました。

最近、某ディスクユニオンで中古の価格を見たら4万円近い値段に…。

当時無理してでも買っておきべきだったと思いつつ、海外盤ですが、

今回の再発で我慢しますか。

 

そんなわけで、久々にWHITE HEAVENを聴きたくなりまして

引っ張り出したのが「OUT」です。

WHITE HEAVENは、ゆらゆら帝国のプロデューサーをやっていた

石原洋さんがリーダーをしていたグループで、個性的なギタリストの

栗原ミチオさんや、ゆらゆら帝国のエンジニアとしても活躍していた

中村宗一郎さんも参加していました。

時にはスピード感のある激しい面も見せたりしますが、

石原さんの気だるい感じのボーカルがいい味を出しています。

この辺りは好みは別れると思います。

 

 

まずは1曲目の「BLIND PROMISE」ですね。この曲は大音量で、

出来ればアナログで聴きたいと思う曲ですね。なり響くギターがいいですね。

 

 

「MY COLD DIMENSION」は好きな曲ですが、アナログ盤とCDでは

ミックスが違うとの事です。 

そしてやはり独特なギターが印象的なのが「FALLIN’STARS END」ですね。

アシッドというか、ダウナーというか、聴き入ってしまう曲です。

 

 

WHITE HEAVENの音源は、現在入手困難なものばかりになります。

しかしながらyoutubeとかにも音源は色々ありますので、

興味のある方は聴いてみてほしいです。

日本では知名度は低いですが、海外ではマニア層に

かなり人気があるようです。