月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.134 頭脳警察「最終指令自爆せよ」1991.2.27

2023-02-27 00:58:14 | 頭脳警察、PANTA関連

2月7日に予定されていた頭脳警察のライブ、本来はシーナ&ロケッツとの

ジョイント予定だったもので、亡くなられた鮎川誠さんの追悼ライブと

なるはずのものでしたが、PANTAが緊急入院したため、

残念ながら中止となってしまいました。

PANTAは重度の肺炎だったようで、一時は危篤状態だったとの事。

幸いにして一般病棟に移ったようで、とりあえずは危機を脱しました。

 

PANTAX'S WORLD | PANTA・頭脳警察オフィシャルサイト (brain-police.com)

 

肺癌と診断された上での肺炎なので、今後は歌えるのかどうか

という事になります。やるせない気持ちで一杯です。

そのせいか、最近じっくりと聴く機会が少なくなっていた

PANTA、頭脳警察の関連のものを聴きたくなってきましたので、

暫くの間、PANTA、頭脳警察関連のものを多めに上げることになりそうです。

 

久々に取り出してみたのは、90年代に再結成した時の頭脳警察の

ラストライブ。今から32年前になりますか。

頭脳警察の再結成を知ったのは、当時購読していた

ミュージックマガジン誌にて。当初はそれ程興味はなかったのですが、

レンタル屋でCDを見つけて借りてきた再結成時のアルバム

「頭脳警察7」を聴いてかなり衝撃を受けました。

 

再結成後の頭脳警察のライブ映像は、「万物流転」がありますが、

これはドキュメント映画のように作りこまれた感じで、

臨場感は低いです。(演奏自体のテンションは高いです)

それに対してこの渋谷公会堂のビデオは、画質こそよくないですが、

ライブならではの緊張感は良く伝わってきます。

70年代の曲から再結成後の曲まで、バランスよく演奏されています。

特筆すべきは、70年代に劇団の音楽用に作られ、

ライブ後に発売されたアルバム「歓喜の歌」に収録された

「最終指令自爆せよ」。ラストライブに相応しい選曲かな。

そして70年代のラストアルバム最後の曲である「あばよ東京」。

最後のインスト部分のテンションが高い隠れた名曲ですが、

ここでも演奏されています。70年代の演奏にも負けてないですね。

 

 

自分が持っているのはビデオテープで発売されたものですが、

後日DVD化もされていて、買っておけばよかったと後悔。


NO.133 松本零士さん死去

2023-02-22 00:28:56 | 墓碑銘

またしても訃報が入ってきました。松本零士さんが13日に

急性心不全で亡くなられていたことがわかりました。85歳でした。

悲しい事です。ここでは関わりのあるアニメ作品の音楽を中心に

書いていこうと思います。

 

松本零士さん死去

 

水木一郎さんの訃報の時も書きましたが、「キャプテンハーロック」の

主題歌は、アニソンの中でも好きな曲の一つです。

「銀河鉄道999」は、松本さんの集大成ともいえる作品で、

結局、未完で終わる事になってしまいました。

TVアニメ版の、ささきいさおさんが歌う主題歌もいい曲ですが、

劇場版のゴダイゴによる主題歌も、アニメの主題歌としては

当時異例のヒットでしたね。

 

 

 

制作に深い関りを持った「宇宙戦艦ヤマト」は、

リアルタイムでは体験できませんでしたが、その後に製作された

劇場版は見に行きましたね。かなり影響を受けたと思います。

数ある劇場版の主題歌は、どれも名曲ばかりですね。

 

 

 

 

またヤマトは、サウンドトラックも名曲が多いですね。

企画盤として組曲となったものも発売されていましたね。

アニメブームの牽引となっていただけの事はあります。

 

 

更に松本作品は世界中にファンがいまして、フランスのユニットの

ダフトパンクは、松本さんにジャケットやMVの製作を依頼していますね。

メンバーが松本さんのファンだそうです。

 

 

こうして書いてみると影響は大きかったんだなと思います。

ご冥福をお祈りします。


NO.132 映画「ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~」 

2023-02-19 00:14:06 | 映画

休みの都合がつきまして、見ることが出来ました「ミスタームーンライト」。

TOHOシネマ系で公開されるので近所の映画館で見れるかなと思っていましたが、

残念ながらここでは公開されず。やや遠い場所にある映画館へ

遠出する事になりました。ビートルズ関係の映画とはいえ、

メインは関係者のインタビューですので仕方ないかなと。

それも1日1回の上映ですので寂しい限りです。

 

 

映画はビートルズのデビュー当時の担当ディレクターの

売り込みの苦労話から始まり、(当時はアメリカの音楽が中心で、

イギリスの音楽は注目されていなかったとの事)

次第に認知度が高くなり影響力が出るようになって

日本に呼べないかという話も出てくるわけです。

その頃には世界的に有名となり、用意する外貨も必要となったり、

警備はどうするか、そもそもどこで演奏するか等、

課題が山積みです。その辺りのエピソードを中心に50人以上の

出演者が語っていきます。全体としては、真面目に作られていて

少々かたいかなってところもありますが、

なかなか上手く編集されていて、ずっと見入っていました。

出演した人たちはみんなビートルズが好きなんだなぁと感じましたね。

 

願わくば当時の武道館公演のTV放送時に、先導車のパトカーの

サイレンをバックに流れたという「ミスタームーンライト」の映像を

見たかったかなと。自分は武道館公演は、ドリフターズの前座しか

見たことないので…。

興味深かったのが、小説家の高橋克彦さんの話。

昔、何かの記事で読んだビートルズに初めて会った日本人の少年の話、

本人の苦労話を聞けたのはよかったかな。

カメラを置き忘れて無くしたのは本当に残念な事ですが。


NO.131 ピンクフロイド「狂気」50周年

2023-02-15 08:03:16 | 英国のプログレ

NO.100でも書いたのですが、ピンクフロイドの「狂気」が

発売50周年を迎えます。まぁ当然ながら、記念のアイテムが発売されますね。

 

まず日本限定企画がこちらですね。2023年4月19日発売予定です。

この手の独自企画は、なかなか承認されないものですが、

「原子心母」の箱根アフロディーテの

独自企画盤がフロイド側に気に入ってもらえたようで、

今回も実現することになりました。

SACD/CDマルチ・ハイブリッド盤の2021年マスターとの事ですが、

自分の所には通常のCDプレイヤーしかないから、宝の持ち腐れかな。

値段を吊り上げるオマケ類ですが、今回は1972年の来日公演に

関するものが中心ですね。

そして驚いたことに、NO.100で記事にした幻の歌詞カード、

これも復刻してオマケに付いています。う~ん、買おうか迷うなぁ。

値段が高いだけに、ちょっと手を出しにくいんですね。

東芝レコードクラブ盤の別ジャケを復刻してくれていたら迷ったかも。

 

それに先駆け3月24日には、輸入盤のみですが、BOXセットも発売されます。

詳しくは特設サイトにて。まぁ値段がいくらになるかわかりませんが、

ちょっと手が出ないなぁ。

ちなみに中身はこんな感じみたいです。

 

 

BOXに収録されている1974年のウェンブリーのライブ盤は、

単独でも発売されますので、これは購入するとは思います。

(日本盤CDと輸入盤国内仕様のLPが発売)

 

そして変わり種として、とんでもない洋書も発売予定です。

何でも、世界中の「狂気」のバリエーションをまとめたもので、

何と700種類にも及ぶのだとか。

ANY COLOUR YOU LIKE: THE DARK SIDE OF THE MOON ON VINYL

生涯をピンクフロイドの収集に費やしてきた人だそうで、

世界には凄い人もいるものだなと感心。

 

全体的に見てまぁ強気価格ですが、それでも買う人は多々いるでしょうね。

自分はもう余程のものでないと買えないかなぁ。

1972年の来日公演のいい音質のものが出たら買うかもですが、

そういうのはないだろうなぁ。

 

 


NO.130 裸のラリーズ 1993.2.13 吉祥寺バウスシアター

2023-02-13 08:16:13 | 思い出のライブ

今から30年前の今日、初めて裸のラリーズのライブを体験しました。

30年も昔の事ですので、流石に詳細は覚えていないですが、

記憶にある部分だけでも書いていきたいと思います。

 

確かその時は雨が降っていたと思います。この時には吉祥寺には

詳しくなくて、道に迷って行ったり来たりしていたと思います。

今と違って地図アプリもないので、かなり時間がかかっていました。

まぁ初めて行く場所でしたので、時間に余裕を持って出かけたのは幸いでした。

気が付けば開場時間に近づいてきましたが、ようやく目的の会場に到着。

しかし何か独特な感じがしたのです。普段と違う空気を感じるのです。

自分はかなり鈍感な人間ですが、それでもわかるような不思議な感覚。

恐らく待っているファン達が持っている独特な空気だと思われます。

こんな感覚を思えたのは、この時と2000年代になって2度目の復活をした

頭脳警察のイベントでのライブを見た時ぐらいでしょうか。

(イベントの最後に頭脳警察が登場したのですが、

それまでと明らかに違うような不穏な空気を感じたわけです)

 

会場に入るとすでに照明は暗く、天井にはお約束のミラーボールが

回っています。そして開演を待つのですが、時間通りに始まる事はなく、

どれだけ待たされるかわからないという事は事前に知っていましたので、

気長に待つことに。

定刻をどれくらい過ぎただろうか、ようやくメンバーが顔を出し

演奏を始めます。MC等は一切なし。そして想像を遥かに超える爆音。

誰かがジェットエンジンの中にいるみたいと表現していたが、

それも誇張には感じられないぐらい。

時には過剰なフラッシュも連続し、普通の人にとっては拷問レベルかもしれない。

しかしながら好きな人にとっては、これがとても心地よく感じるものです。

途中にはメロウな曲もあったりしますが、轟音が鳴り響く展開が多いです。

30分ぐらい続く演奏が終わった後に隣の席から聞こえた声は

未だに覚えています。「〇〇かいているみたいで気持ちよかった…。」

 

そして気が付けば最後に演奏される事の多い「THE LAST ONE」の旋律が。

ラリーズを代表するこの曲は、聴いていて頭が真っ白になっていくよう。

単純なリフの繰り返しがここまで心地よく感じるとは。

曲が終わるとメンバーはそのまま去っていきます。

アンコールもなし、MCや曲紹介も一切なく、無言で現れそして去っていきました。

 

CDを聴くだけではわからないラリーズの凄さを感じられただけでも 

ライブに行った価値はあったと思います。

会場の異様ともいえる雰囲気、耳が痛くなる程の爆音、

長く見続けたら倒れるんじゃないかと思われる位のフラッシュ。

これらが複合した結果が唯一無比の体験となったわけです。

これを体験した結果、数は少ないですが、これ以降の90年代に行われた

すべてのライブに顔を出す事になるのです。

そしてもう二度と体験できないのが残念です。

 

1993.2.13  吉祥寺バウスシアター

1.夜、暗殺者の夜

2.永遠に今が

3.黒い悲しみのロマンセ

4.白い目覚め
(~暗黒が帰ってくる~紙切れ)

5.記憶は遠い

6.Enter the Mirror

7.The Last One