今から30年前の今日、初めて裸のラリーズのライブを体験しました。
30年も昔の事ですので、流石に詳細は覚えていないですが、
記憶にある部分だけでも書いていきたいと思います。
確かその時は雨が降っていたと思います。この時には吉祥寺には
詳しくなくて、道に迷って行ったり来たりしていたと思います。
今と違って地図アプリもないので、かなり時間がかかっていました。
まぁ初めて行く場所でしたので、時間に余裕を持って出かけたのは幸いでした。
気が付けば開場時間に近づいてきましたが、ようやく目的の会場に到着。
しかし何か独特な感じがしたのです。普段と違う空気を感じるのです。
自分はかなり鈍感な人間ですが、それでもわかるような不思議な感覚。
恐らく待っているファン達が持っている独特な空気だと思われます。
こんな感覚を思えたのは、この時と2000年代になって2度目の復活をした
頭脳警察のイベントでのライブを見た時ぐらいでしょうか。
(イベントの最後に頭脳警察が登場したのですが、
それまでと明らかに違うような不穏な空気を感じたわけです)
会場に入るとすでに照明は暗く、天井にはお約束のミラーボールが
回っています。そして開演を待つのですが、時間通りに始まる事はなく、
どれだけ待たされるかわからないという事は事前に知っていましたので、
気長に待つことに。
定刻をどれくらい過ぎただろうか、ようやくメンバーが顔を出し
演奏を始めます。MC等は一切なし。そして想像を遥かに超える爆音。
誰かがジェットエンジンの中にいるみたいと表現していたが、
それも誇張には感じられないぐらい。
時には過剰なフラッシュも連続し、普通の人にとっては拷問レベルかもしれない。
しかしながら好きな人にとっては、これがとても心地よく感じるものです。
途中にはメロウな曲もあったりしますが、轟音が鳴り響く展開が多いです。
30分ぐらい続く演奏が終わった後に隣の席から聞こえた声は
未だに覚えています。「〇〇かいているみたいで気持ちよかった…。」
そして気が付けば最後に演奏される事の多い「THE LAST ONE」の旋律が。
ラリーズを代表するこの曲は、聴いていて頭が真っ白になっていくよう。
単純なリフの繰り返しがここまで心地よく感じるとは。
曲が終わるとメンバーはそのまま去っていきます。
アンコールもなし、MCや曲紹介も一切なく、無言で現れそして去っていきました。
CDを聴くだけではわからないラリーズの凄さを感じられただけでも
ライブに行った価値はあったと思います。
会場の異様ともいえる雰囲気、耳が痛くなる程の爆音、
長く見続けたら倒れるんじゃないかと思われる位のフラッシュ。
これらが複合した結果が唯一無比の体験となったわけです。
これを体験した結果、数は少ないですが、これ以降の90年代に行われた
すべてのライブに顔を出す事になるのです。
そしてもう二度と体験できないのが残念です。
1993.2.13 吉祥寺バウスシアター
1.夜、暗殺者の夜
2.永遠に今が
3.黒い悲しみのロマンセ
4.白い目覚め
(~暗黒が帰ってくる~紙切れ)
5.記憶は遠い
6.Enter the Mirror
7.The Last One
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