月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.53 ジェフ・ベック&ジョニー・デップ「18」来月発売

2022-06-15 00:07:57 | アラカルト

休みの日にネットを検索していたら、興味深いニュースが…。

(記事的には若干、日が経っていますが)

あのジェフ・ベックがジョニー・デップとアルバムを制作して発売との事。

知らなかったのですが、すでに2年前にコラボしていて、

ジョン・レノンの「孤独」をカバーして発表していました。

 

Jeff Beck and Johnny Depp - Isolation [Official Music Video] - YouTube

 

ジョニー・デップ自身、ハリウッドヴァンパイヤーズとして

音楽活動もしてきたので、色物って感じではないですが、

聴いてみたら、なかなかいい声をしていますね。

書いた曲もベックも気に入っているようで、先行で発表された

デップ作の「ミス・ヘディ・ラマーに捧げる歌」はお気に入りとか。

 

アルバムは、カバー曲が大半を占めるのですが、まるで18歳ぐらいに

戻ったようだと思ったからタイトルは「18」になったのだとか。

それにしてもジェフ・ベックは、エリック・クラプトンや

ジミー・ペイジと同世代のはずなのに、ミュージックビデオを見たら

何とまぁ若々しい事。

 

自分が必要以上に反応したのが、アルバムのカバー曲の選曲。

まさかのヴェルベットアンダーグラウンドの「毛皮のヴィーナス」が

選ばれています。ベックともデップとも結びつかないので、

どんな感じで仕上がっているのか、興味深いです。

それ以外でも、ビーチボーイズの「ペットサウンズ」からも選ばれていて、

ベックがどんなギターを奏でてくれているのか、気になりますね。

 

ジェフ・ベックとジョニー・デップがタッグを組んだ驚愕のプロジェクト、ジェフ・ベック・アンド・ジョニー・デップによるスタジオ・アルバム『18』、7月15日に全世界同時発売! | Jeff Beck / ジェフ・ベック | Warner Music Japan (wmg.jp)


NO.52 フリクション「CRAZY DREAM」のライブを聴きたい

2022-06-14 15:34:20 | 日本のロック

フリクションの「LIVE1980」を聴いてから興味を持ったわけですが、

最重要音源と言えるものが再発されて、

フリクションの評価が決定的になりました。

それがフリクションのファーストシングルです。

まだPASSレコードがインディーズだった頃のシングルで、

1000枚限定だったとの事。 

CD化で発売が決定してからちょっとした騒ぎになり、

そんなに凄いものなのかと眉唾物でしたが、聴いてみて納得しました。

 

Friction / Crazy Dream (Single Version) - YouTube

 

ファーストアルバムである「軋轢」は、その少し前に入手してます。

 

坂本龍一さんがプロデュースしているアルバムで傑作には違いないですが、

何か物足りないのです。

ファーストシングルの方を聴いてわかりました。

シングルの方が疾走感が段違いなんです。

特に1曲目の「CRAZY DREAM」にやられました。

アルバムバージョンを高速道路を制限速度で走るフェラーリとするなら、

シングルバージョンはサーキットを全力で走るフェラーリですね。

うん、騒ぎになるのは納得ですね。

 

それで考えてみたんです。

「CRAZY DREAM」のライブはどんな感じだろうって。

「LIVE1980」には無かったですからね。

一応、「DUMB NUMB CD」っていうライブ盤には入っていますが、

これは80年代後半のライブなので、出来れば、

レック、ツネマツ、チコヒゲのラインナップでのライブを聴きたい。

 

当時のライブとしては、自主製作で発売された「79 LIVE」 がありますね。

 

 

音質こそよくないですが、演奏自体は文句なしのカッコよさです。

CD化の時には、当時の映像を収録したDVD付きでした。

しかしながら、これには「CRAZY DREAM」は収録されていませんでした。

う~ん、残念。レックも「奇跡的だったかもしれない」

と言っていたライブだけに、聴きたかったなぁ。

 

やはりコレクター間で密かに出回っているような

当時のライブの隠しどりした音源を探すしか方法がないのかな

と思っていましたら、少々反則気味ですが、

意外なところに存在が確認できました。

2005年に発売されたロック画報っていう雑誌の19号。

 

 

特集はフリクションとクレイジーキャッツですが、

これの付録CDにレックが所有しているテープから、

1979年12月15日名古屋エレクトリックレディランドでの

ライブ音源が収録されています。合計15分にも満たない時間ですが、

「79LIVE」の前日のライブ音源になります。

この中に「CRAZY DREAM」が入っていました。

ラジカセで録音されているので、音質はよくないですが、

シングルと同様のアレンジで、熱狂的なファンの歓声も加わり、

圧倒させられます。

難点があるとすれば、余韻に浸ろうと思っていても、

続く曲が同時特集のクレイジーキャッツなので、

気分が台無しのなるところですか。クレイジーキャッツも好きですが、

フリクションとは決定的に合わないですので。

以前は古本を探すしか方法がなかったですが、

現在ではYouTubeを探せば音源自体は見つかりますね。

 

さて映像は残っているだろうかと思い立って検索したのですが、

そういえば東京ロッカーズのドキュメントって見たことなかったな

と思い調べてみました。そしたら何とドンピシャで

「CRAZY DREAM」を演奏している映像でした。

確かDVD化もしていたはずだし、確保しておいた方がいいかなと。

う~ん、灯台下暗しでしたね。

 

Friction (フリクション) - Crazy Dream Live 1979 [60FPS] - YouTube


NO.51 フリクション「LIVE1980」

2022-06-09 23:11:01 | 厳選ライブ盤

6月9日のロックの日、頭に浮かんだグループについて書こうと思ったら、

思いついたのがフリクションでした。

 

1970年代末期から80年代初めにかけて盛り上がったムーブメントの

「東京ロッカーズ」。リアルタイムで接したわけではないけれど、

シーンを盛り上げていたのは知っていました。

でも自分には聴く機会がありませんでした。唯一フリクションの名前は、

ちょくちょく聞く事があって多少興味がありました。

 

就職して数年経ったぐらいでしょうか。中古レコード屋で偶然見かけたのが、

このアルバムでした。やけにインパクトのあるジャケットに惹かれ、

(その時は知らなかったですが、彼らのファーストシングルの色違いでした)

中古でそれ程高い値段でなかったので、とりあえず聴いてみようと

買ってみたのでした。そして1曲目の「TIME SMOKE」を聴いて、

これはヤバいと思ったわけです。タイトでクールなロックでカッコいい。

フリクションは何度もメンバーチェンジをしてきていますが、

歴代最強といえる、レック(b)、ツネマツ(g)、チコヒゲ(dr)の

演奏はやはりいいですね。

一歩間違えれば不協和音になる手前のギリギリでの鬩ぎあいというか、

まあ兎に角、嵌れば癖になる音ですね。

 

その後、あるレコードの再発で、決定的にフリクションが好きになるのですが、

それはまた次回に書きたいと思います。


NO.50 たんぽぽ「セルフセレクション」

2022-06-05 01:17:48 | 隠れた名曲

人にはそれぞれ、決して有名ではないが自分にとっては印象深く

そして忘れがたいアーチストや曲があったりします。

その一つがたんぽぽという女性デュオです。

高校時代、FMから流れたある1曲。モーリス・アルバートの

「愛のフィーリング」をカバーした曲。

ハイファイセットがカバーしてヒットしていましたが、

それとも少し感じが違って、儚くも美しいコーラスが印象的でした。

歌っているのがタンポポというグループしか紹介がなかったのですが、

強く印象に残りました。

今と違ってインターネットもない時代だったので、本とかに記事がなければ、

調べるのも困難でした。

 

それ以来、中古レコード屋では注意して探すようになりましたが、

なかなか見つかりません。ようやく1枚、LPが見つかった時は

嬉しかったですね。状態はイマイチでしたが、日本のポップスを

カバーしていたアルバムでした。弦楽四重奏をバックに歌われる

美しいコーラスは至高のものです。

 

その後も時間はかかりましたが、1枚、また1枚と入手が出来、

念願の「フィーリング」が収められていた洋楽のカバーアルバムも

何とか入手出来ました。(歌詞カードが無いのが残念でしたが)

その頃になると、日本の70年代のロックの方に興味が移っていて、

ニューミュージックとかは余り聴かなくなっていました。

それでもたまに思い出したように、タンポポの事を調べたりしていました。

(CD化されていなかった事もありましたので)

 

LPは集まってきたけど、シングルは多少話題になった小椋佳さんの作詞作曲の

「縦縞のシャツを着て」ぐらいしか見つからず、入手は絶望的でした。

Wikipediaを調べてみると、フルーツカルピスのCMに使われていた「初恋少女」と

「おとこ星おんな星」がアルバム未収録みたいで、いつか手に入れたいなぁとは

思っていました。Wikipediaにはベストアルバムの記載がありましたが、

最初はあまり気にしてなかったですが、最近、ソニーミュージックダイレクトが

発売している、たんぽぽ本人が選んだという通販専用のCDと知りました。

アマゾンやメルカリにもあるようですが、定価よりも少々高い値段で、

買うのは躊躇してました。もう発売から十数年たっているし、妥協しようかなと

思っていましたが、ソニーミュージックダイレクトのサイトにはまだ在庫が

ある事が判明し愕然。早速、会員登録して注文しました。

 

契約が複雑なのか、本人の都合なのかわかりませんが、シングルで発売された

曲が中心に選ばれていますが、カバー曲を集めた2枚のアルバムからは

殆ど選曲がありません。シングルB面になっていた「ホテルカリフォルニア」の

カバーや、「フィーリング」が無いのが残念です。

 嬉しいのは、「初恋少女」と「おとこ星おんな星」が入っていることですか。

久しぶりに小林亜星さんの作曲の「嵯峨野さやさや」を聴いてほっこりしました。

そしてLPを引っ張り出して聴いていると、やっぱり美しいコーラスっていいなと

改めて感じました。

YouTubeにも多少上がっていますが、テレビ出演時の映像は少ないですね。

 

たんぽぽ ひとり歩き 1979年 - YouTube

 

ニューミュージック系のLPもたまには聴いてみようって気になりました。

まとまったら記事にしようかな。

 

 

 

 


NO.49 頭脳警察「頭脳警察セカンド」

2022-06-01 21:43:15 | 頭脳警察、PANTA関連

日本のロックのジャケットの中でも村八分の「ライブ」と並んで

特に好きなのが頭脳警察のセカンドです。インパクトの強さでいうと

ファーストの方がありますが、あれは半分反則みたいなものでしょう。

 

準備されていたファーストがレコード会社の判断で発売中止、

急遽準備されたのがこのセカンドです。

しかしながら、このセカンドも発売後すぐに発禁処分になったのでした。

(余談ながら、オリジナル盤の帯には「ファーストのないセカンドアルバム」

の表記があります。)

革命3部作と言われるものの中から、「銃をとれ」から始まり、

メドレーで「マラブンタ・バレー」に続くのですが、

これが非常にカッコいいです。

そしてヘルマン・ヘッセの詩に曲を付けた名曲、「さようなら世界夫人よ」、

内田裕也さんのお気に入りの「コミック雑誌なんか要らない」、

内なるもやもやした感情を綴った感じの大曲、「それでも私は」と

名曲のオンパレードで、聴き入ってしまいます。

 

レコードにおけるB面も、コミカルながら結婚式稼業を批判している

「いとこの結婚式」(何故かシングルも発売されていました)、

意味深な歌詞の「暗闇の人生」等、こちらも聴き入ってしまいます。

何が引っかかって当時は発禁になったんでしょうね?

やはり「銃をとれ」がよくないのか?

それとも歌詞にマリファナがあったからなのか?

80年代初めにレコードが再発売されていますから、些細な理由かもですね。

ちなみに、なぎら健壱さんは某お宝鑑定番組にこの頭脳警察セカンドを

持って行って鑑定してもらっていましたね。

 

セカンド発売から50年近く経ってから、PANTAとトシは

再び赤レンガ倉庫でジャケットを撮影しライブアルバムを出しています。

 

 

うん、かなり年をとってしまったなぁ。でもライブがあればまた見たいです。

PANTAの具合が悪いのが気になりますが。

 

それにしても書きたいことを優先していたら、

頭脳警察の記事が殆どなかったのに気が付きました。

少しずつ増やしていこう…。