月の裏側〜reprise〜

捻くれ者が音楽を語ったらどうにも収拾がつかなくなった件。マニアックな作品紹介と自分自身の音楽関係の思い出話を中心に。

NO.170 ヴァニラファッジ「ミステリー」

2023-07-17 00:31:33 | 掘り出し物発見

少し前になりますが、普段行かない中古レコード店に行く機会があり、

色々物色してみました。CDも色々ありましたが、レコードもそこそこあり、

まとめて置いてある事が少ない昔のアニメのシングルもあったりして、

なかなか楽しめました。幾つか掘り出し物を拾いましたが、

今回はその中の一つを…。

 

ヴァニラファッジは1960年代の後半、スプリームスの

「キープミーハンギングオン」をサイケ風に大胆なアレンジをして

有名になったグループですね。それを収録しているファーストアルバムは

有名で、最初は「アートロックの旗手」という邦題も付いていました。

ビートルズの「涙の乗車券」や「エリナーリグビー」も独特なアレンジで

全く別の曲のようになっていたのは印象的でした。

(このアルバムについては、いずれ記事にはしたいと思っています。)

その後、数枚のアルバムを出していますが、結局、ファーストのような

独特のアレンジのカバーばかり求められていて、70年には解散しています。

 

その後、ベストアルバムの発売を切欠に84年に復活し、

「ミステリー」というアルバムを発売しました。

カーマイン・アピス、ティム・ボガード、ヴィンス・マーテル、

マーク・スタインのオリジナルメンバーです。

更に2曲ほど、J.B.トードなる人物がゲスト参加していますが、

実はジェフ・ベックの変名との事。

契約の関係上、名前を出せないのか、ジェフ・ベック?みたいな

曖昧な書き方をしていますね。

ただレコーディングは別々にしていたようで、

顔を合わせることはなかったかもです。

ともあれベック、ボガード&アピスの3人を含む演奏は貴重ですね。

 

 

このアルバムは、高校時代に中古レコード屋で見かけて

買おうか迷っているうちにいつの間にか無くなっていました。

その後も輸入盤のCDとかも見かけたりしましたが、躊躇していたら

そのまま忘れていたりしました。今回、久々に見つけ、

今度こそはと購入した次第です。決して悪い出来ではないと思いますが、

これはと言ったインパクトに欠ける感じです。

全体的にジェフ・ベックが参加していたら

評価は変わっていたかもしれないですね。

実際、当時もそれ程騒がれなかったようですし。

 

余談ですが、Youtubeで色々検索していたら、ヴァニラファッジが

60年代当時出演した「エドサリバンショー」の映像が出てきました。

クールな演奏をしていたとばかり思っていましたが、

意外なほどノリノリでちょっとビックリでした。

カーマイン・アピスは、ドラマー目立ちすぎの元ネタじゃないかと

思える派手さだし、ティム・ボガードさえも力が入った歌いこみだし。

う~ん、なかなか面白いですね。

 


NO.169 「ボブ・マーリー:ONE LOVE」2024年公開予定

2023-07-12 21:37:59 | 映画

久しぶりにドキュメンタリー以外で興味がある映画の情報が出てきました。

ジャマイカの英雄的ミュージシャンであるボブ・マーリーについての映画の

「ボブ・マーリー:ONE LOVE」です。

2024年1月に全米公開予定で、日本ではいつ公開になるかですね。

予告編も公開しています。

 

 

ボブ・マーリーに関しては、1975年の「LIVE」とかは聴きました。

またエリック・クラプトンがカバーした「アイ・ショット・ザ・シェリフ」の

オリジナルを歌っている人、「ノーウーマン・ノークライ」や

「ゲットアップ・スタンドアップ」といった有名曲を

聴いたことあるかなという程度の認識ですので、この機会に

ボブ・マーリーに接してみようかと思います。

なお監督は『ドリームプラン』(2021)を手掛けた

レイナルド・マーカス・グリーン。主人公ボブ・マーリー役には、

『あの夜、マイアミで』(2020)にてマルコムXを演じ、高い評価を得た

キングズリー・ベン=アディルだそうです。

 

自分にとってレゲェは馴染みの薄い音楽ですが、

PANTAが「あやつり人形」や「つれなのふりや」でレゲェの影響を受けた

曲も作っていますね。時に「つれなのふりや」は、ライブで演奏されれば、

毎回、かなり盛り上がりましたね。好きな1曲でもあります。

 

 

後はジョー山中さん。姿も歌も日本人離れですね。

フラワートラヴェリンバンドとは違う魅力があります。

 

 

映画公開までまだ時間ありますので、ちょっと予習をしてみようかなと。

YoutubeやSpotifyで色々聴こうと思います。

 


NO.168 白竜「光州CITY」

2023-07-08 21:25:45 | 隠れた名曲

本来ならもっと早く投稿する予定でしたが、先に投稿したいものが

幾つかあったので、順番を入れ替えました。

これを書いていた時点で、まさかPANTAが亡くなられるとは

夢にも思いませんでした…。

 

先週、地元で開催されたレコード即売会に行ってきました。

CDよりもレコードの方が多いくらいで、中にはなかなか手の出ない

レア盤もありましたが、流石に高額な物には手が出ません。

自分が探すのは、日本のロックやニューミュージック、フォークあたりですが、

なかなか欲しいものが見つからず、有ったとしても値段が高かったりします。

最近流行のシティポップ関係とか、どこの店舗も高めの値段ですね。

 

今回はあまり買うのがないなと思っていたら、予想外のものを発見。

白竜のファーストアルバムの「光州CITY」です。

アルバムとしてはCDを持っているのですが、それとはジャケ違いのもので、

なんとサイン入りのものでした。

 

 

値段は若干高めでしたが、目が飛び出るような高額でもないので、購入決定。

こういうのがあるから、即売会には出来る限り顔を出したい所です。

 

白竜の「光州CITY」は、元々「シンパラム」のタイトルで発売予定でしたが、

韓国での光州事件を題材にした曲の「光州CITY」が

レコ倫に引っかかって発売中止に。

在日韓国人2世でもある白竜は、真実を報道されない事に怒りを感じ、

この曲を作ったのだとか。そして全国でこの歌を生で聴くコンサートが開かれ、

後にアルバムが自主制作の形で発売され、ライブ会場にて発売される事に。

 

日韓ワールドカップ以降、自分は韓国に関してはいい印象を持っていないですが、

白竜の渋く男らしい歌声は高く評価しています。

「その男、凶暴につき」以降は、俳優として活躍することが多いですが、

内田裕也さん主催のニューイヤーロックフェスティバルには、

常連のように出演していました。

 

 

アルバム「光州CITY」は、スタジオライブの形で録音されていますが、

代表曲でもある「アリランの歌」や「シンパラム」は、

このアレンジがいい感じだと思います。ロック的な曲ももちろんいいですが、

白竜と言えば、やはりバラードも捨てがたいです。

最後に収められている「PAS DE DUEX」はPANTAの作品で、

PANTAの中でも隠れた傑作と言えるものです。

少々エロティックな歌詞ですが、露骨な厭らしさもなく、

文学的な感じがいいですね。

下のリンクにて聴き比べが出来ます。

臭いものに蓋をするな!発売禁止になった白竜の「光州シティ」と小室哲哉

 

この時の白竜バンドのキーボードは、あの小室哲哉さんだったりします。

ちょっと意外ですね。

 

そしてPANTAによる「PAS DE DUEX」のライブバージョンを…。

 


NO.167 PANTA死去

2023-07-07 22:11:10 | 墓碑銘

仕事から帰ってきたら信じられないニュースが飛び込んできました。

最近、ライブも復帰して驚異の回復をしたと思っていた

PANTA(本名中村治雄さん)が7日午前10時44分、

肺がんによる呼吸不全と心不全のため死去されました。享年73歳。

PANTAさん死去、73歳 「頭脳警察」など過激なロック人生を振り返る

 

ファンになって30年以上にもなりますか。ライブも可能な限り何度も

行きました。遠くは仙台までライブを見に行った事もありました。

CDや書籍も色々買ったりもしました。書きたいことは多々ありますが、

今は考えがまとまりません。落ち着いたら少しずつ

書いていこうかと思います。今はただ、ゆっくりと休んでください。

ご冥福をお祈りします。

 

今日は、70年代頭脳警察の最後に収録された曲である

「あばよ東京」を聴きながら想い出に浸ろうかと思います。

 


NO.166 ARS NOVA ライブ情報

2023-07-07 00:22:29 | アラカルト

今日、郵便受けを見たらDMが届いていました。

差出人はARS NOVA.嘗て何回となくライブに通った

日本のプログレのグループです。もう活動していないと思っていましたが、

久しぶりにライブをやるみたいですね。

チラシをみると、ライブは2023年7月22日(土)

場所は何度となくライブを見に行った吉祥寺シルバーエレファントです。

…残念ながら仕事でした。しかしながらまだ詳細は未定ながら

配信もあるようなので、ちょっと検討してみようかなと。

なにしろ、対バンも菅野詩郎さんの伝説的プログレバンドの

ネガスフィアですし。出来るなら生で見たいです。

 

ルスノヴァは、90年代初めに再編成されて以来、

出来る限りライブを見に行っていました。女性のみの

プログレバンドというのも珍しいし、(一時期、元頭脳警察や人間椅子の

後藤マスヒロさんもメンバーだった事もありますが)

何より、インストのみの硬派な演奏が魅力的でした。

彼女たちは早くから海外進出もしていて、プログレのイベントにも

多数出演し、国内よりも海外の方が名を知られている位かと。

暫く活動していなかったようですので 、活動再開は嬉しいですね。

昔のように頻繁にライブを見に行く事は難しいでしょうが、

出来る限り応援はしたいです。

日本のプログレの記事はなかなか書けていませんが、

いずれは書くつもりですね。でもいつになる事やら。