来週7月10日は参議院議員選挙の投票日です。
世の中に不満がある!政治に不満がある!って方は投票に行きましょうね。
日本は議会制民主主義。
社会を変えたいなら一般人は我々の代表として国会で発言してくれる人を選ぶしかないですからね。
で、そんな参院選を前に、みんな大好き毎●新聞の投書欄に80歳オーバーのおじいちゃん(自称)の投書が数日前に掲載された。
おじいちゃんの主張はこうだ。
年金支給額が0.4%減額された!
でも物価はどんどん上がる!
このままでは生活できない!
だから国民に5万円配れ!
それが出来ないのなら参院選で我々の怒りを爆発させるぞ!
…みたいな感じだった。
この投書を見てオレも怒りを爆発させたくなった。
ただし、政治家や政府ではなくこのおじいちゃんに。
自己中のわがまま理論はええかげんにしとけ!と。
80歳オーバー(確か投書欄では自称82歳だった)のじいい。
この世代は55歳定年で延長雇用でも60歳までの世代。
そして高度経済成長期にどんどん昇級した世代だから給料もボーナスも退職金もいっぱい貰えた世代。
さらに、年金も自分が払った分以上に貰える世代。
給料やボーナスや退職金は企業のものだから別にして、このおじいちゃんの年金の財源は?
「自分が払ったお金です!」
…では無いよね。
年金ってのはその時の老人をその時の現役で働く若者世代が払っているんですよ。
今の働く現役世代はバブル崩壊以降の世代が中心になっている。
(50歳のオレでもバブル崩壊後に入社世代だから)
なので給料も上がらん、ボーナスも上がらん、けど介護保険料とか昔は無かったお金はどんどん取られる。
年金の支払額も上がるけど、このお金は将来の自分が受け取るお金では無い。
何だったら将来年金なんて受け取れる保証も無い。
おまけに定年年齢も間違いなく65歳になってるし、何だったら70歳定年なんて話も出ている。
すなわち、生きてるうちはとことん働いて、70歳になってもう労働力として期待値ゼロになって初めて仕事を辞められるような社会構造。
それでも働いた分の十分な見返りがあるほどの報酬があれば別やけど、日本人の平均年収は500万円にも満たない今の時代ですよ。
その上にその時から貰える年金が今の80歳オーバーのおじいちゃんに比べたら間違いなく少ない。
そんな時代に生きる若者に支えてもらいながらたった0.4%年金下がっただけで生活苦しいから5万円よこせ!?
その財源はどこや?
また現役で働くオレらに負担しろとでもいうのか!?
確かに80オーバーのおじいちゃん世代は土日も関係無く残業もいっぱいして日本の高度経済成長を支えた世代であることには敬意を表するよ。
だからと言って物価が高い!年金0.4%下がった!だから5万円支給しろ!なんて主張は「ですよねー」なんて主張を現役で働く世代は受け入れられるはずがない。
物価高で困っているのはおじいちゃん世代だけでは無い。
働いても働いても給料が一向に上がらない現役世代もまったく同じ条件だ。
何だったら老人は(地域にもよるだろうけど)医療費や公共交通機関等でも金銭的優遇を受けている。
対する現役でこのおじいちゃんたちを支える現役世代には優遇なんてなーんにも無い。
そんな身分でまだおかわり要求!?
ええ加減にしなさいよ!と投書を読んでて思ったよ。
もしもツイッターみたいなSNSでの発信だったら炎上レベルですよ。
でも新聞だから一方的な主張のみで「わい、ええこと主張したったわ」と自己満足で終われる。
そういう意味では新聞と言うメディアも悪くはないかもね。
ただし、その主張が広まるほど購読者がおるんかい?ってのは別にして。
まあ政治家もバカじゃないからおじいちゃんを優遇しても国が豊かになるはずなんて無いことは分かっているはず。
少しでも「自民党が悪い!」と言いたい左翼新聞が、本当は若者の意見を載せたいんだろうけど、残念ながら今の若者は新聞なんて読まない。
なのでおじいちゃんの投書の中から政治的意見のものを載せないといけない苦しい事情があるんだろうね。
…ま、読者投稿欄の投稿者が「新聞社の自作自演」でない場合の話やけど。