星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(80) 救急病院(その1)

2008年09月18日 16時17分32秒 | Weblog
ひょんなことから救急病院の世話になりました。旅行中の医療体験をご披露いたします。

二日ほど前から、左足の親指の付け根から土踏まずにかけて少し腫れているのが気にかかっていました。ちょっと「痛痒い」ので虫にでも刺されたのかと、余り気にしていませんでしたが、一週間前に松茸採りに行った時に、倒木に残っていた古釘を踏みつけて、足裏に小さな傷跡がついたことが頭の中に引っかかっていて、だんだんと不安が募ってきたのです。ひょっとして破傷風?? まさかぁ~!

釘を踏みつけたときに「破傷風に気をつけなくちゃね」なんて軽口をたたきながらも、釘はあまりにも小さかったし、どちらの足で踏んだのかも分からなくなるほど軽微な出来事だったので、その後踏んだこと自身もすっかり忘れていたくらいなのでした。

改めて足裏を凝視すると、踏みつけた場所と思われる箇所に小さな点となったカサブタが認められます。そして、腫れているのはその小さなカサブタのすぐ近くの部分なのです。

「ま~さか~。蚊にでも食われたんだろう」と「まさか、ひょっとして・・・」と二人の自分のせめぎあいです。この方面の知識にまったく疎い私は早速ウイキペディアでこっそりと情報収集です。大騒ぎするほどのことでもなかろうし、もう少し様子を見る必要もあろうからと、かなり冷静ではあったのです。

風呂から上がってベランダで涼みながら足裏を再検証している姿を見咎めた女房が「何やってんの?」。無防備な現場を押さえられてシドロモドロしているところに、我が家に滞在中の友達夫妻が加わって、最悪の場合は手当てが早いに越したことはないし、最悪でないことが分かれば尚良いし、いずれにしても早急に病院に行くべしとの結論になりました。

カナダでは、最初にかかりつけのホームドクターに診てもらい、ホームドクターが診断して、次に行くべき専門医を指示するのが通常ですが、かかりつけの医者を持たない旅行者である私は、市の中心部にある総合病院の急患窓口に直行することとしました。

ケロウナ市民であればBC州のBC Medicalという健康保険で医療費の全額がカバーされますが、旅行者は当然のことながらその対象外。全額自己負担です。先ず最初に旅行中の医療保険のついているクレジットカード会社に連絡して、付保内容の確認、保険請求に必要な書類等の確認を済ませたことは言うまでもありません。

医療費は先ず本人が立て替えて支払い、後ほどカード会社に保険金の支払いを請求するのが通常であるが、医療費が高額になって立替が困難な場合は、一時間以内で済む簡単な事前の手続きにより、カード会社から病院への直接支払いも可能であることが分かりました。

医療費が10万円を超さなければ、病院への支払いを証する領収書と医療処置の簡単な説明を添えれば保険金の請求が出来、診断書は不要とのことも判明しました。

先立つものの目処が立ったので、午後9時、いよいよEmergency Hospitalへの夜襲です!独りで行くからいいと固辞したのですが、「何事も経験、経験!」と野次馬根性(もとい、知識欲でした)豊富な3人が付き添って救急病院の玄関をくぐったのでした。