星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(103) 中級スペイン語の顛末

2010年09月04日 14時04分39秒 | Weblog
偉そうなことを言いましたが、結局今年も中級のマスターは見送ることとなりました。

7月の4クラスは皆勤賞ものでしたが、8月に入ってからはお盆休暇を中心に日本の友達が千客万来、一緒に遊び回っているうちに、どうしても月曜日の夜の時間が取れなくなって、結局3週連続でサボるはめになったのです。

サボるに際しての私の言い分、言い訳は次のとおりです。

まず毎週の授業は、中級らしい文法の解説を期待していたのに、テキストを使うでもなく、前週のおさらいを中心に雑談的に進み、時々先生が生徒に質問する程度のものであり、一度欠席したら次の講義に追いついていけないというほどの緊張感がないのです。ま、言ってみれば、サボり易いクラスなのでした。

私がサボり始めた前の週、つまり7月の最後のクラスにいたっては、私を含めて3人だけの教室でした。サボっているのかドロップアウトしたのかは不明でしたが、先生にしてみれば張り合いのないことだろうなと、他人事ながら心配したものです。

この先生はUniversity of British Columbia(UBC)で英語とフランス語をダブルで専攻したバリバリの若手語学者らしく、一つ一つの単語の語源やら、他の言語との共通性なんぞを講釈してくれて、それなりに面白いのですが、どうも千差万別のレベルの多国籍学生を教えた経験が少ないのか、ご自身でクラス運営のペースを掴む前に生徒の方から離れていったのではないのでしょうか。

多分私も「同じ穴のムジナ」と思わてたのでしょう。ドロップアウトしたと思われていたのでしょう。私にしてみれば「落伍したのではなく、たまたま忙しかったから欠席しただけ」と最後に説明して身の潔白を訴えるため、お詫び方々8月の最後の講義に出席してきました。

定刻になっても他の生徒が教室に入ってくる気配がありません。そのうちに先生が「定刻だから始めましょう。今日は個人授業ね」と言いながら手持ちの分厚いテキストを開きます。そして、一冊しかないテキストを私にも読めるようにとの心配りですが、先生と私が机のコーナに「Lの字」で座るような格好になっているのです。授業に熱が入ると、先生が身を乗り出して「準横並びツーショット」状態になるのです。

大勢の生徒のときは廊下へのドアを閉めるのですが、さすがに二人だけの今日の教室では廊下へのドアも開いたままでした。たまたまなんでしょうけどね。

今日のクラスの始まる前に見た、廊下の掲示板に張り出してあった予告では、秋のスペイン語クラスは他の先生が担当するとの内容でした。この先生では生徒が集まらないからかと余計な心配をして、ここらへんの事情を先生に尋ねてみました。この手の込み入った話は勿論スペイン語上級者の範疇なので、中級以下の私は英語で聞いたのですが。

先生の計画ではケロウナ地区に農業従事者として移住して来るメキシコはじめラテン系移民のためにESL(English as a Second Language、英語教室)を自宅で開校するなどの予定があり、秋の講座担当は見合わせたとのことで、こちらもホッとした次第です。

今日の個人授業の内容(文法の勉強を交えながらの文章読解)こそ、私がイメージしていた授業内容に沿ったもので、私のニーズにぴったりフィットだったのです。どうやら、安い受講料で遊び半分で受ける授業では語学なんて身につかないということなのでしょうか?

そこで、さっそく先生とご相談です。もしも、もしもですよ。もし来年私がケロウナに来たときに、先生の都合が合えばですけど、個人教授なんてアリ?(これも英語でした、為念)

先生も真面目に、「Como No? レベルの違う生徒と一緒よりも個人授業の方が遥かに効果的なのよね」と、やる気充分です。

来年の私の気力と資力がどうなるのやら、先行き不透明ながら、先生の電話番号とメールアドレスはしっかり頂戴して、来年の再会を約して、今年の中級スペイン語教室は閉講となりました。

Hasta entonces!!