星さんぞう異文化きまぐれ雑記帳

異文化に接しての雑感を気ままに、気まぐれに

ケロウナ便り(121) シニア天国の暮らしぶり

2013年06月05日 20時45分11秒 | Weblog
リタイアした人が住みたがる町としてカナダで一番人気と言われるケロウナ。いまやヨーロッパからのリタイア人口の移住も多いとのことで、街を歩くと確かにシニア層が多く目に入ります。全人口に占める65歳以上の比率は2001年に18%であったものが2031年には23%に達するとの当局の予測であるが、現在既に20%には達しているのではないかとの見方もあります。50歳以上の比率はほぼ40%に達しており、街全体に落ち着いた雰囲気を醸し出しているのはそんな人口構成によるものもあるのでしょう。

55歳以上でなければ入居できない条件付きの分譲・賃貸コンドミニアムもあり、若年層や子供を近づけない静かな生活空間を確保するのもシニア優遇策のひとつなのでしょう。もっと高齢のシニアはどんな生活をしているのか、介護の必要な高齢者はどうなのか、日本の特養ホームのようなものはあるのか。いずれ自分たちの問題として真剣に勉強しなければならない課題ですが、もう少し先の話だと先送り状態で、日本での実情については不勉強なままケロウナでの実態を垣間見るチャンスがありました。



普段あまり利用しない道をドライブしていたら、シニアホームと分かる物件の前を通過。「視察歓迎」の看板が目に入ったので、野次馬根性旺盛なニュー古稀マンとしては早速お言葉に甘えてFact Finding Tourの開始です。

永住権も持っていそうもない異邦人がフラッと入ってきて、シニアライフの選択肢の一つとして大いなる関心があるので見学させてくれと頼んだだけで、わざわざマネジャーが対応してくれて、モデルルームにまで案内してくれる。善人だけが住んでいるような、ケロウナのこういう所がたまらなく好きですね。以下マネジャーの説明してくれた概要です。



施設内を自力で動けて、自分で自分の身の回りのことが介助無しに出来る(Independent Living)人を対象とした、サービス付き賃貸アパートメントである。朝昼晩の三食付き、週一回の部屋掃除とリネン交換、ショッピングや外出の際の送り迎えがサービスの中心。緊急時に備えて宿直は24時間いるが医療スタッフは置いていない。要するに生活に必要な食事とサービスが付いた賃貸アパートで、電話代とインターネット代だけが自己負担。家具は自分で用意する。

入居のための一時金は不要で、毎月の賃料(食事サービス込み)の一例は次の通り。
One bed room (1LDK)  約55平米 一人目 2,100ドル 二人目 500ドル 夫婦で2,600ドル
Two bed room(2LDK) 約90平米 一人目 3,000ドル 二人目 500ドル 夫婦で3,500ドル

日本の類似施設に関する知識がないので料金レベルについて比較しようがありませんが、かなりリーズナブルな印象ですね。

見学したのがちょうどランチ時、玄関脇のダイニングルームに大勢のシニアが集まって楽しそうに食事をしていました。
アパートの中で会った住人は70代は少なく、殆どが80代ではなかったかと思われます。マネジャーに平均年齢を聞くのを忘れました。お礼のしるしにご紹介しようと思いましたがホームページはまだ整備中のようです。