「逢坂の六人」「八月の青い蝶」とはまた違った作品でした。

娘の突然の自殺、作中の母親の気持ちに同化して一気に読みましたが…
私は、我が子を自殺に追い込んだ相手が、罪の意識もなく、償うこともなく生きていたら、生きていること自体が許せない。
ー自殺は他殺なんや。
自殺のニュースを見るたびに、そう思います。
周防柳
「八月の青い蝶」を書き終えた時、「積み残した課題」を感じた。主人公は、妻や娘に被爆体験を黙したまま亡くなってしまうからだ。「死に行く人の秘密を知らないまま生きていかなきゃならない側は、どうなんだろうと、気になった」。それが、娘の死の謎を母が追い求める今作につながった。
自殺さらに、物語に通底するのが「復讐(ふくしゅう)するか否か」だ。家族を突然奪われるような事件をニュースで見た時、「すごく考えたテーマ」。「被害を受けた側に非がなく、復讐してもいいような状況。その時に、するかしないか」。晶子も、そんな葛藤を抱えながら、楓子と関係があった人物に近づいていく。
「子どもは、親にとって掛け替えのない存在。子どもが亡くなると、自分の人生も終わったと、どうしても思ってしまう。でも、親には親の人生もある。そんなふうに考える人がいたらうれしい」

娘の突然の自殺、作中の母親の気持ちに同化して一気に読みましたが…
私は、我が子を自殺に追い込んだ相手が、罪の意識もなく、償うこともなく生きていたら、生きていること自体が許せない。
ー自殺は他殺なんや。
自殺のニュースを見るたびに、そう思います。
周防柳
「八月の青い蝶」を書き終えた時、「積み残した課題」を感じた。主人公は、妻や娘に被爆体験を黙したまま亡くなってしまうからだ。「死に行く人の秘密を知らないまま生きていかなきゃならない側は、どうなんだろうと、気になった」。それが、娘の死の謎を母が追い求める今作につながった。
自殺さらに、物語に通底するのが「復讐(ふくしゅう)するか否か」だ。家族を突然奪われるような事件をニュースで見た時、「すごく考えたテーマ」。「被害を受けた側に非がなく、復讐してもいいような状況。その時に、するかしないか」。晶子も、そんな葛藤を抱えながら、楓子と関係があった人物に近づいていく。
「子どもは、親にとって掛け替えのない存在。子どもが亡くなると、自分の人生も終わったと、どうしても思ってしまう。でも、親には親の人生もある。そんなふうに考える人がいたらうれしい」