HIROの のはらうた

2012/7/31からブログを始めました。

25/2/8 翔ぶが如く【四】📕司馬遼太郎

2025-02-08 | 本・映画・能楽・美術館など
朝は雪が積もっていました❄️❄️❄️
日向ぼっこしながら、読書。

佐賀ノ乱から征台論、台湾出兵まで。

私学校
…いざ革命に成功してみれば、…西郷にとっては化物のような資本主義だったということが、西郷の無知というものだったし、悲劇であったといっていい。

長崎・台湾
維新前の西郷は革命の主勢力である薩摩藩の陰の指導者であった。それが、維新後、藩というわくをのりこえて、日本を覆うほどの巨大な像になった。

征台の一件は日本史上の最大の珍事件といっていい。
兵力三千余という遠征軍を出すのに、在外公館に報せないというのはまだいいとして、国民にも公示せずに夜盗のように船を仕立ててこっそり出てゆくなど、近代国家としてありうるべきことではない。

官製の倭寇といっていい。
この種の軍隊使用のやりかたは、のちに体質的なものとして日本国家にあらわれる。…陸軍参謀本部は統帥系という奇妙なものを常時「勅令」として保有し、軍隊使用は内閣と相談せずにできるという妄断をもってたとえば満州事変をおこし、日華事変をおこし、かたわらノモンハン事変をおこしてそのつど内閣に事後承認させ、ついには太平洋戦争をおこす道をひらいて国家を滅亡させた。

征台論、台湾出兵は初めて知りました。
西郷と薩摩藩がいかに新政府から恐れられていたのか、がよくわかりました。