TVドラマ「ありふれた奇跡」が今、終わってしまいました。
しばらくの間、木曜日が楽しみだった。山田太一のドラマは昔「岸辺にアルバム」を見て以来好きになりました。今回も期待していましたが、やっぱりよかった。
久々にあの独特の話し方を聞きました。八千草薫さんも彼のドラマになくてはならない人。声がいい。と思っていましたが、負けず劣らず仲間由紀恵さんも山田太一ドラマにぴったりでした。
「心配する種を見つけてばかりいたら、それは次から次に出てくるさ、生きているのだから。臆病にならず突き進んで行け」という言葉が残った。
職がない男と子どもの生めない女。戦後のどん底を生き抜いてきたじい様。女装が趣味のオヤジ二人。窮屈な家を飛び出した母。幸せなのかどうか自分を見失った女。優雅だけど寂しいばあ様。
それぞれに重たいものを背負っていて、暗いドラマが展開していくのかと思いきや、終わりは、さわやかに、今日の春の風のように、軽やかに、幕が閉じられた。
心の持ちようがしあわせを作る。しあわせはすぐそこに転がっている。掴み取れる所に。ということなんですね。
気持ちの軽くなる、後味のいいドラマでした。ベテランの味ですね。山田太一様、ありがとう。