卒業論文を書かなくてはならなかった大学4年の頃。
作家研究、ずいぶん迷った。サマセット・モームの小説が好きだったので、彼にしようと思っていたが、しばらくして、漱石か、藤村か、川端康成、その中から決定しようと変わっていた。
あの頃、読んだ彼らの小説を今、読んでみたいなという気持ちがある。文学離れと言われる最近ですが、もったいない。
日本文学100選、その小説は時代が変わっても読み継がれていってほしい。時代ごとに流行はあるが、変わらないで、読み継がれたほうがいいと思える本(作家)がある。良い本はすばらしい栄養となり、体の隅々まで行き渡り、骨太なゆるぎない核を持った人間を作り上げていくような気がする。 忙しさにかまけて、子ども達に本の楽しさを教えてあげられなかったと後悔している。
十代のうちに、良書をたくさん読んで欲しい。
しかし、40代の初めまでは寝る前の一時間の読書タイムが何よりの至福の時間だったが、老眼が入ってからすっかり遠のいてしまった。それが、なぜか、今頃、昔感銘した本を読見返してみたいと思ったりする。老眼が慣れてきたのかしらん?