名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS2-4 先手三間飛車に3歩突き捨て急戦(4)

2023-12-01 | 基本定跡の研究

86歩を先に突く変化の続きです。

86同歩95歩同歩75歩67銀

65歩75歩66歩76銀

67歩成22角成同玉67銀に

昨日は66歩を調べて互角でした。44角のほうが本筋で、定跡本では77角同角成同飛

を深く解説しています。追いかけてみましょう。88角87飛99角成85歩92飛

この92飛が味の良い手で、9筋攻めを生かしているのです。ただしAIによると84歩95飛には96歩同飛97歩

98馬96歩87馬・・・ではまだ互角です。

戻って

この辺りからのどこかで (88角87飛99角成85歩の後まで) 66歩76銀を入れていくのが良いのだというのです。そうすると

76銀は当たりになるのでこの97歩を回避できますね。まあそこは問題が残るのですが、定跡の手順を追いかけると、

84歩95飛83歩成98飛成

84飛89馬68歩67馬同歩35桂

36歩を突かない弱点をついて、一気に寄せています。創始者の加藤一二三先生は42金上36歩の形で攻めているので、これににた図になったら先手のほうが指せるようです。寄せの勉強だと思ってもう少し追いかけると、48金引47香72と

AIは王手竜取りを食らっても、48香成同金同竜66角44銀48角47銀・・・後手優勢だというのですが、青野先生はもう少し面倒を見て、51銀81飛成44歩

王手竜を消しておけばよいと。88歩89竜39角57銀

26桂48銀不成同金同香成同角47金・・・終盤まで踏み込んで解説しています。

さて先手の変化できるところはどこでしょうか。

44角に66歩、これは86飛と走れるから後手良しと書かれています。でも88歩87歩76飛

82飛は77桂88歩成85歩・・・で互角です。76同飛と応じると、同銀79飛

67銀89飛成61飛51銀81飛成

この図も互角です。評価値は0近辺。ということでこの定跡は互角が結論なのでしょう。

もう一つAIの候補手があって、

44角に63歩

63同銀74歩75歩

この辺りは他の応手もありそうなところです。75同飛64銀直79飛99角成65歩

75香77桂(馬取り)同馬

77同飛同香成66角

44歩77角65銀

面白い手がある変化ですが後手の駒得です。評価値は-124の後手ペース。

結局はこの指し方、

86歩から入るのは互角でしかありません。加藤一二三先生がこっちを採用して(42金上36歩の形)うまくいかないから指されなくなったのではないかと思えます。でもこれまで見たように、75歩同歩95歩同歩86歩のほうは後手良しです。なので先手が工夫する番ですね。

 

 

 

コメント
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