次は65角から
74角に同角同歩75歩とする順を調べます。
72飛74歩32金78金以下、角換わりのようになって
こんな図です。NHK杯羽生大石戦の進行で (大石先生が書きたかったのはわかりますが) 、この54銀では93桂ではなかったかと反省されていました。35歩同歩61角82飛72歩
と羽生先生は攻めたのですが、これが失敗です。AIに聞くと、61角ではなくて18角を打って先手ペースだったと。実戦の進行は69角38銀78角成同玉51金
角を取り返して後手玉が堅く、有利になっていきます。まあダイレクト向い飛車も角換わりも指せるという人は少数派でしょうからこれくらいにします。
戻って、この図をAIに聞いてみると、75同歩が良いと言います。65角32金83角成72銀
馬の逃げ場所が多いですが、最善は82馬73角同馬同銀83角
後手の72銀型を避ける方が良いと。24歩同歩同銀38金25銀56角成52玉
こんな図になって、評価値は-54、まだ互角ですが、後手ペースとして良いでしょう。
結局は先手として75歩の筋は面白くないです。
最後に、78玉62玉を入れてから65角を打つ変化について。
この場合は74歩と受けるのですが、先手としては74同角のほうが優ります。43角成を選ぶと74歩
というのが馬の詰めろ。75歩同歩86歩72銀87馬
馬は生還できたのですが、1歩損しています。この図の評価値は+44で、わずかに先手の得くらいは残っているのですが。糸谷大石戦の進行は63銀77銀 (疑問手、馬は77に寄って使うほうが良い) 72金66銀74銀76歩と指したくなるのはわかりますが、54角を打たれます。
55銀76角77馬63金
44銀32金33銀成同桂44銀42銀
この図の評価値は-277の後手良しです。
昨日見たように、65角74角43角成・・・も互角に近いですから、先手としては65角を打つこと自体が得策ではありません。ただ後手を持つならば知っておかねばならない変化です。
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