フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

握手という迷路

2010-07-21 22:36:17 | ハロプロ(ベリ)

 Berryz工房新曲「本気ボンバー」が売れなかった。いくつかの理由はあるのですが、それでも前作比で11,000枚くらい落ちた初週13,958枚という売上は記録に残るし、平日に突然開催されて賛否両論となったミニライブも、これを開催していなかったら二週目のSKE48より下の順位になるところだった事も記憶に残っていきます。

 私の部屋には今こんな物があります。自分で買った物ではないけれど、これを見た時にその見事な佇まいに軽い感動すらおぼえました。

 アイドルというものは食べ物に例えればインスタント食品であり、ファーストフードである。そう思っています。だから、あまりアイドルばかりにのめり込んでいると廃人になります。半分冗談半分本気(まじ)です。
 AKBはまさにインスタントラーメンかハンバーガーなイメージで、「会いに行けるアイドル」というコンセプト自体が、それこそ手軽さを象徴していて、中身はとりあえずだが手軽に触れあえるアイドルというコンセプトに、「腹が減ったからとりあえずハンバーガー屋にでも入るか」的な便利さ重視感、或いは「腹が減ったからとりあえずコンビニでインスタントラーメンでも買うか」的なお手軽感を感じてきました。
 でも、インスタントやらファーストフードなんて、化学調味料などを使って味らしきものを作り出しているだけであり、腹をとりあえず満たすために食べる事はあっても、それは食事ではない。本質的にはサプリメント摂取みたいなもの。
 だから、アイドルはいつかはアイドルからの脱却を迫られ、自分の歩く道を決めなくてはならないのです。これは男女問わずです。

 AKBはそんな中で、とりあえずインスタントやファーストフードでもいいじゃん。化学調味料ふんだんに使って、みんなが喜ぶような刺激的な味を開発するからいいじゃん。そういう行き方を選んだと言えるんだと思います。
 その頃ハロプロはどうしていたのかというと、今はインスタントだけれど、乾麺から生麺へ、粉末スープから液体スープ。味付けは有名店プロデュースと、本格派を目指してきた。少しでも「本物」になろうとしてきたインスタントなんだと思います。愛好者たちも、そこらのインスタントとは違う。ハロプロは本物に近いインスタントなんだと、その本格志向を支持します。

 でも、みんながみんな本格志向でもイヤだという人も少なくない訳で、Berryz工房は「まあ、うちらはうちらでインスタントでいいっす」という行き方をしてきたと思います。(そりゃ、インスタントでありながら本物を志向してきた嗣永シェフは浮く訳だ笑)
 ところが、インスタントならインスタントで消費者のニーズを掴んで大量生産をしなくてはいけません。作れる数が決まっていて、数に達したら何時だろうと閉店になるこだわりの店とは違うのです。
 消費者のニーズを掴むのがうまいとされる人がアイデアを出してきたAKBというインスタントは、どうせ化学調味料使うなら刺激的に使って、激辛味でも濃厚スープでもいいから消費者をビックリさせてやれ。そして、その刺激的な味を忘れられなくさせてやれ。そんな商売をします。
 次々とアイデア商品も出るから、一度や二度、その味に接した人は、「同じインスタントでも、こっちの方がいいな」となります。

 ついに、Berryz工房は握手会という刺激を今回捨て去り、味で勝負をしてきました。これは先日このブログで主張してみた「握手会に売上を左右され過ぎる今のアイドル界に、ハロプロは背を向けてみてはどうか」というものが具現化されたものです。
 しかし、結果は上記の通り。インスタントから刺激的なものを捨て去ってしまえば、そこに残るのは何の旨味もない薄味ラーメンだった。そういう事なのでしょうか? でも、メンバーもスタッフも、どうせインスタントだからという甘えはなかったと言い切れますか?

 私はそれでも言います。「ハロプロは握手会を止めてほしい」。
 そこから見えてくる本質のためにも。使い過ぎた化学調味料はいつか体を壊します。早いうちに撤退をする勇気も必要。しかし、その後もちゃんと設計する計画性も必要。それが欠けては意味がありません。

 ※ Berryz工房は明日と明後日、お台場フジテレビ前のステージでミニライブを行ないます。そこで、握手会を開催するそうです。

 今回のBGM
Asian Kung-Fu Generation 無限グライダー

 

コメント (3)
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