たった30秒の動画から色んな妄想をしてみる事が出来る?変な意味の妄想じゃないよ。画面からそう囁いているような気がした。ソロデビュー。ここまで辿り着いたのは長かったのか?それとも、やはり遅かったのか?
エレガントガール 氷室衣舞(CV 菅谷梨沙子/Berryz工房) CM
菅谷梨沙子名義というよりは役名としてのソロデビューだけれど、いよいよハロプロキッズの本丸こと菅谷梨沙子ちゃんが一人でシングルを発売する。発売日は10月13日。本音を言えば梨沙子がソロデビューする時は誕生日が希望だったけど、まあこのシングルはあくまでも「氷室衣舞」という事なのだろう。と言ってみる。
五年前の9月25日、自分は今はなくなってしまった愛知厚生年金会館でBerryz工房を観ていた。初ツアー「スイッチオン」である。新幹線を使って、日帰りで観に行くというお誘いを受けて足を運んだ。帰りは普通車の指定席が売り切れでグリーン車に乗って帰ってくるという強行軍だった。新幹線には何度乗ったかわからないくらい乗っているけれど、グリーン車に乗ったのは今のところこの時だけだ。
そこまでして観に行ったのは石村舞波ちゃんの歌やダンスの見納めであったからで、ラストとなる東京公演の相場を考えたらグリーン車代など安いものだった。
一週間後に引退公演をする舞波の姿をたくさん見ておかなくてはと思いながら、同時に梨沙子の姿も追っていた。まだ当時は小学生であった梨沙子が、果たして最後までスタミナが持つのか?心配で仕方がない。
梨沙子は頑張っていた。彼女は彼女なりに自分の役目を務め上げていた。同行者も梨沙子が好きでよく見ていたようだが、梨沙子のステージングを誉めていたと記憶。
コンサートを少々危なっかしく思いながら見つめていたものの、梨沙子は紛れもなくBerryz工房のセンター的存在。その立場は売上においてプレッシャーもあったかもしれない。何しろ梨沙子はグループ内で最年少だ。日頃は他のメンバーに甘えているキャラ。
しかし、最年少がセンターでいるという事へのプレッシャー。本人は案外マイペースだったのかもしれないし、あるいは笑顔の下では重圧に押し潰されそうになっていたかもしれない。どちらが事実かはわからないけれど、こうして梨沙子は今度は「ベリキューメンバー初のソロシングルデビュー」という称号を得た。梨沙子、ソロデビューに何を想う。アニメキャラの名義だから多少は楽か?いや、きっとワクワクしていると信じたい。プレッシャーではなくワクワク。そう、ソロの時は誰のためでもない、自分のために歌ってほしい。
梨沙子は優しい子だ。今開催中(東京は今日まで)の舞台は毎回主役を演じるメンバーが違うという試みをしているのだけれど、関係者の話によると梨沙子は他のメンバーが主役の時に袖で観ながら泣いているのだそうだ。感受性の強い子なのだなと改めて想う。そして、自らが主役を演じる時は圧倒的な存在感を放つのだ。
改めて想う。か弱きイメージな最年少キャラである可愛らしさと、センターを張る煌きの強い存在感の二つを備えた梨沙子は只者ではないのだ。
数年後どうなっているのかを一番見たいハロメンは誰か?という問いに、自分は一貫して「菅谷梨沙子」と思ってきた。それは今も変わらない。なぜならば、30秒だけでいろんな妄想を出来るほどの、ミステリアスで奥の深い少女だからである。