ブラックバラエティに再びモーニング娘。が登場した。今度は援軍(?)として嗣永桃子ことももち(という呼び方が一般的認識だろう)を引き連れてやってきた。
番組のノリはあくまで楽しく。モーニング娘。は売り出し中の新人みたく自己紹介を挟みながら、そこでも笑いをとっていく。MC中居君と六期さゆれなのやりとりは慣れたもので、言葉の絡め方がかつての「うたばん」を彷彿させる。結構遠慮がないような言葉のキャッチボールをする三人。中居君が楽しそうで何より。
前回同様に放送は何回かに分かれるようで、今回は触りを流したという感じ。ももちの「許してにゃん体操」がハイライトだった。
ハイライトなのはももちのブリッ子っぷりではなく、後ろで唯一ちゃんと体操していたフクちゃんの事である。
ヲタってものは我儘で身勝手なもので、自分の推しでなければ基本は興味がない。ハロプロ応援ブログにAKBの話を書いても読み飛ばされてしまうのと同じである。
この体操タイムでも、番組内で「ももちさんと道重さんが大好きです」と明るく話していたフクちゃんは、「動画を何回も見ているから動きはバッチリ」とばかりに指導者以上のオーバーアクションで体を動かしていた一方で、「新垣さん大好きです」なイクタえりぽんは見るからにやる気のない体操っぷりであった。見よう見まねで少し恥ずかしげに体操する芸人より緩慢な動きのイクタ。
そう、ヲタは我儘なのだ。推しでもないメンバーが目立っている体操なんて、「やっとれん」と思っているのである。
アイドルと言えども心の中はヲタなものが存在しているのならば、譲れない気持ちがそこにある。楽しく体操するフクちゃんも自分に忠実であり、つまらなさそうに手を動かすイクタも自分に忠実なのだ。
しかし、それはプロ意識の欠如ではなく、己れのパーソナリティに忠実である事の証明でもあり、アイドルである前に一人の女の子であるリアリティでもある。だからこそアイドルって面白いのだとも思いながら、次回以降も楽しみなのだ。