真野恵里菜ハロプロ卒業。「そろそろだな」とは思っていた。最新シングルのMVの内容。歌詞。最近のインタビューに於けるイメチェン願望とその決意。卒業しそうな要素はいくつもあった。
女優活動をやっていく上でハロプロは決してベストな場所ではない。ドラマや映画に出演すれば拘束日数が多くなる。ハロプロはあくまで歌手であるというのが前提だから、定期的にコンサート活動がある。真野ちゃんが今後女優業に力を入れていくほどに、いつかハロプロコンサートとスケジュールが重なる可能性があった。そうなった時にどちらを取るのかと?
そんな近未来をネガティブに考えていたら現実になった。真野恵里菜ハロプロ卒業。
私が真野ちゃんの事を知ったのは第一回新人公演。初めてエッグのプロフィールが明らかにされたコンサートだ。データ収集的な意味もあり、私は公演パンフレットを購入した。メンバーのプロフィールが載っていたからだ。そして、その日から真野ちゃんの存在を意識し始めた。
私が真野ちゃんに注目した理由はサキチィみたく歌唱力でもなければ、ゆうかりんみたいなアイドル力でもなく、ルックスにあった。正直に言えば私はハロプロには好みなルックスのメンバーはそれほど多くはない。ハロプロを好きな理由は顔ではないのだ。しかし、真野ちゃんに関しては顔から入った。エッグイベントや、その後の新人公演、ガッタスの練習、私は真野ちゃんのルックスに惹かれ注目してきた。
しかし、ある時から私は真野ちゃんをルックスではなく歌声で好きになった。インディーズデビューシングル「マノピアノ」を初めて聴いた日から。
真野ちゃんは線の細い声で歌いながらピアノを弾いていた。時にハロプロはモーニング娘。がいわゆるプラチナ期、ハロプロ=実力派アイドルというようなイメージがヲタに刷り込まれ始めていたから、いくらピアノが弾けるとは言っても真野ちゃんの歌は異質だったのは認める。でも、透き通るような歌声はとても魅力的だったのだ。私は「真野恵里菜の歌声は楽器である」などと持ち上げてみたりもした。
その後、CD販売をたくさん積み重ねてレパートリーも増えた。真野ちゃんには良曲が多い。しかし、歌のレパートリーが増えるにつれて女優業が軌道に乗っていく。それでも、CDは発売され続けて、コンサートも開催されてきた。
今言える事は、女優として次のステップを踏み出すためにハロプロ卒業はやむを得ない。でも、歌は歌い続けてほしいという事。あの頃の「マノピアノ」とは歌い方は変わってしまったけれど、真野ちゃんの歌声は今でもとても魅力的で素敵なのだから。
真野恵里菜 マノピアノ