個別握手会という言葉は今アイドルヲタをやっていたら誰しもが耳にした事がある言葉だと思います。「個別」つまり、グループ全体と握手をするのではなく、一人のメンバーとゆっくりしっかり握手をする事です。
初めに個別握手会を始めたグループはどこなのかはわかりませんが、AKB48がその存在をアイドルグループ界のスタンダードにしたという事は間違いなく、強い影響をアイドルグループ界に与えました。何しろ人数が多ければ、それだけDDなヲタが握手を求めて多数買ってくれる。商売としては、まあ巧く考えたなと感心するところであります。
個別握手会の是非については以前も語ったのと、もはやハロプロもその魔力にとり憑かれてしまった感があるので今回は敢えて触れませんが、私が気になるのは、そういう商法が巧く成立するほどDDなヲタが多いという事。
一つのグループに一推しなメンバーがいるのは当然として、二推しや三推し、更に何推しもいるのは珍しい事ではないという事を個別握手会の盛況っぷりで痛感します。みんなそんなに握手をしたいメンバーがいるのか!
いや、私もその気持ちはわかります。可能ならハロプロ全メンバーと個別握手をしてみたいと、握手会というものに対して割と淡白な自分でさえもそう思います。
それはいわゆる「箱推し」というグループ愛の証明でもありますが、極度に一人のメンバーへと思い入れを持ち過ぎないという、一種の「逃げ」みたいな感情、もしくはアイドルという存在をクールに見つめて「一人なんて言わずにたくさんのアイドルを楽しんじゃえ。恋人じゃないんだから浮気ではないし」というご都合主義な思考か。
アイドルブームと言われ、ヲタはとても熱狂的に推しているアイドルに接しているように思えて、実は割とドライな感情と関係でアイドルと接しているというのが現実なのでしょうか。いや、単に色んなアイドルが出てきているから、色んなアイドルを楽しんだ方が得だという気持ちが強いのか。私は後者。
アイドルはいつスキャンダルを起こすかわからない。また、情報社会の進化で小さなスキャンダルが生まれやすくなった。知らず知らずのうちに我々は心のバリヤーを構築しているのかもしれません。
本当は「道重一筋」Tシャツくらいの気概が必要なのかもしれませんが。