80歳に向けて・「新風来記」・・・今これから

風来居士、そのうち80歳、再出発です。

風来迷想録 (取りあえず、その1)

2017年03月20日 06時19分54秒 | 考える
人にはそれぞれ信念がある。
人には人の考え方、生き方がある。

しかし、いずれにせよ、年寄りには、自分の信念を貫く時間も、
また限られている。
 

体調不良。
正常時には当然気にしない、全く気付かないことだが、
体調にどこか異常を感じて、初めて人は
「ああ、ここも動いていたのか、ここも案外重要だったのだな。」  
と気付く。
全体が正常に動いていて、初めて、正常が保たれていたのだと。
やっと、それに気が付く。
それもまた良し。  

自分がいて、他人がいる。
比較する対象があって、初めて人は自分と他人の違いが分かる。
そこから、「自覚」というものが生まれてくるのだろう。  


私のことを、ちょっとでも考えてくれる、生き方を教えてくれる、
そういう人との時間をより多く持ちたいと思う。
  

が、70歳・・・。
あと、どれだけの時間があるのだろうか?
ただただ焦るのみ。  

此の世の名残。 夜も名残。 死にゝ行く身を譬ふれば。
あだしが原の道の霜。 一足づゝに消えて行(ゆ)く。
夢の夢こそあはれなれ。  (「曽根崎心中」近松門左衛門)

・時間があればどうするというのだ?
 年寄りは、夢見て一歩進むがごとに、自分の夢を踏み消していく。



食わぬ食糧を冷蔵庫に貯め込んで、一体どうするつもりだ。
まぁ、いずれは食うつもりはあるのだろうが。
とは、私に対する弟からの忠告だ。
でも、それはもともと君の・・・、と、苦情を言ってもどうにも
ならない。
冷蔵庫は私の買い込んだ食材でいっぱいだ。

人生はただ影法師の歩みだ。 哀れな役者が短い持ち時間を舞台の上で
派手に動いて声張り上げて、あとは誰ひとり知る者もない。
(「マクベス」シェイクスピア )

・人生はつまるところ、独り芝居だということだ。



チェコの黒ビールを飲む。
うまし!!  甘みがある。
 ¥432-
CZECH BEER ROYAL 0.33L 4.8%


これで、隣の席に飲み友だちがいればなと思う。
隣に若い女性が腰を下ろしてワインを飲み始めた。 
しかし、ただそれだけのことだ。


ひとり飲む酒、うまくとも、ただ、ただ、わびしいばかりなり。

何が残酷といって、相手を愛しているのに相手からは愛してもらえない
男には、女心ほど残酷なものはない。(「月と六ペンス」モーム)

・なるほど、もともと愛すべき女性のいない男は、まだマシということか。