Sera の本棚

感動した本のことや映画を見たり、コンサートへ行ったりした感想、高槻の写真など記録できたらいいなあと思います。

私は美人

2010-03-06 08:21:54 | 

酒井順子作「私は美人」を読みました。エッセイです。いろんな美人について事細かに観察されて分析されて、そこまで観察しなくてもと思うぐらいです。例えばヤンキー美人・田舎じゃ美人・よく見りゃ美人・ミスコン美人・人妻美人・老人美人・知的美人・バーツ美人・全裸美人・外人美人・元美人・女形美人・メガネ美人・政界美人などなどこんなにたくさんの美人があったことに驚きました。若いときにきれいと賞賛された方とブスと馬鹿にされた方も年とともにその差が縮まって、逆転するときもあります。加齢とともにしわやしみ、白髪が出てくるからです。以前私の友達が言っていた事を思い出しました。カツラを買ってとても似合っていたのですが、ある日カツラをつけていないのでどうしてか聞きました。「ゴミ出しの日にカツラをつけずに行ったら、人と顔を合わせるのが嫌で下を向いて知り合いにあっても挨拶もせず急いで帰った。きれいになると、いつもきれいでないと人前に出られなくなり、性格が二重人格になる。それぐらいならもうカツラをつけない方がいいと思った」という答えが返ってきました。自然な自分でいられなくなるのです。急に年取ったみたいで人前に出るのが嫌になるのでしょう。この本の面白かったのは最後で「日本海側美人一県おき説」を検証されていることです。青森県から福井県まで出かけて行って本当に一県おきに美人の確率が高いか調べるというものです。調べる年齢は十代後半~三十代後半くらいまで。美人・非美人の基準に老化という要素が加わると判定が困難になるために、元々の顔立ちの美醜があらわれやすい年代に限定し、百人について判定するというものです。美人だけ右手でカウント、非美人であれば左手でカウント。美人という要素は服装や髪型、スタイルなどでも影響されるので、顔だけに限り、美人だけ右手でそのほかの方は左手でカウントされました。酒井順子さんと男性の編集者A氏と2人で調査されました。その結果が下の表です。

ここでまた友達の言葉を思い出しました。福井県は雨が多いのでお肌がきれいと言っていたことです。よく雨が降るのでお肌の水分が多くて素肌がきれいだと言っていました。この表では雨の効果が表れていませんが・・・寒い地方はやはり色白美人が多いそうです。京都や神戸なども調査してほしかったです。顔の美醜だけでなしに、トータルで美しい県というのも知りたいと思いました。顔と服装とスタイル、それにヘアスタイルと受けた印象などなどすべてがピッタリあって美しい女性です。先日読んだ本「京町家暮らしの四季 極楽のあまり風」の本の中で麻生圭子さんが桜守の佐野籐衛門さんに一番きれいな女性はどんな方ですかと聞かれたら「姥桜」だとすかさず答えられたそうです。美女の比率はいろいろあっても一番美しいのは「姥桜」なんですって!そして、世の中の美を追求されている女性にこのことをお教えしたいと思いました。酒井順子さんではありませんが姥桜検証をしてみたいと思ったのでした。

お気に入り度:★★★★★  図書館資料 請求番号:E/サカ

コメント (8)
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