ミレニアム1「ドラゴン・タトゥーの女」上・下ースティーグ・ラーソン作を読みました。ミレニアム6から読み始めたので詳しいことがわかりませんでしたが、今回ミレニアム1を読んでやっと主人公のことがわかってきました。ミカエル・ブルムクヴィスト(ジャーナリストで42歳男性)とリスベット・サランデル(フリーの調査員で24歳女性、背中にドラゴンタトゥをしている)が主人公でかなり複雑なミステリーです。主人公の2人はスウェーデンのハリエット・ヴァンゲルの失踪事件を解明するために、危険な目にあいながら真実を追求します。主にスウェーデンの話ですがいろんな国も出てきます。リスベットはハッカーで専門的なことも書かれています。
「殺人事件の刑事というのは、この世でいちばん孤独な職業かもしれない。」と書いてある場所で止まりました。被害者の家族、知人は憤り、絶望しても遅かれ早かれいつかは悲しみや絶望を乗り越えるが、未解決の殺人事件はいつまでも消えず、最後には捜査資料を抱えた刑事ひとりが残ると書いてありました。被害者が、被害者の家族がいちばん大変だと思っていましたが、目に留まらないところでもっと大変なことを抱えた人がいるのだなとハッとしました。また、リスベットは性犯罪者の心理に関する個人的な研究を通して、サディスト性犯罪者は被害者の記念となる品を収集したがる。それを使って、その時に味わった快楽を部分的にでも再現するためと言っています。
それからもう1つ私が気に入ったことは友情とは何か?
ー友情とはふたつのものに基づいている。「敬意と信頼」どちらも欠けてはいけない。ー
私は友情とは「尊敬と親しみ」と思っていました。尊敬ばかりだと窮屈だし、かと言って親しみだけでも刺激もなく面白みがありません。尊敬と親しみが半々が友情と思っています。本に出てきた「敬意と信頼」は私の思っている意味と同じだと思いました。
ミカエルは「ミレニアム」という 左翼系の社会派雑誌の共同経営者兼発行責任者です。この本の題名は雑誌の名前から付けられているのはわかります。雑誌の名前と思っていたのですが、最後の解説でミステリー研究家小山正さんが以下のように書かれています。
「ミレニアム」ー千年紀 20世紀は何だったのか。そして21世紀とはいかなる時代なのか。そんな疑問を問いかけてくる壮大な全体小説。刮目して第2・第3部を読むべし」
*「全体小説」とは「世界」を丸ごと描こうとするような小説
ミレニアム2を読むのが楽しみです。
2023-11-7(火) 図書館資料 請求番号:B/949.8/ラー1ー1、ラー1-2
私も「敬意と信頼」の信頼の方にちょっとしりごみする方ですが、「敬意と親しみ」というのには賛成ですね。
親しみの中に信頼が含まれているような気もします。
お手数をかけてすみません。
「敬意と親しみ」がいいですか?
ではそういうことにします。
いろんな言葉がありますが、自分にピッタリ来る言葉がいいてすね。
友達には敬意と親しみがないとしっくり来ません。
ありがとうございます。