深夜特急1-沢木耕太郎作を読みました。日本を飛びだしてイギリスのロンドンを目指す旅の第1巻です。ユーラシア大陸を目指す旅と想像するだけですぐに図書館で借りました。想像通り、いえ想像以上に面白い本です。私には決して出来ない旅を本を通して疑似体験できました。香港の喧騒の中をワクワクしながら、地図を持たずに計画しないで気の向くままに歩きます。見るものすべてが珍しくちょっと危ないことにも出くわしながら、素顔の香港を楽しむことが出来ました。マカオでは賭博の初体験もありました。集中すること、よく考えること、何もかも忘れて壊れるぐらい夢中になることなど、いろいろな経験をすることが出来ました。ギャンブルはお金持ちのすることと思っていました。貧乏なのにギャンブルにはまったら、その家族はどんなに苦労しているのかと想像してしまいます。だから賭け事は大嫌いと思っていました。この本の中で私もギャンブルの面白さと危うさをハラハラドキドキしながらもう十分というほど楽しめました。香港とマカオでこんなに楽しめたので、これからのユーラシアの旅はどうなんるのだろうと早く先を読みたくて我慢できません。本の最後に沢木耕太郎さんと山口文憲さんの対談が掲載されています。その対談もとても興味深いものです。26歳ぐらいで外国へ行くのが良いと書いてあります。それはいろいろな人に会ったり、トラブルに見舞われたりするたびに、自分の背丈がわかるから。日本文化には共同体への参加の仕方、出方、そういうところで過保護なところがあるそうです。若いみなさん、そういうことなので、どうぞ世界に飛び出して下さい。私も振り返ってみれば、ちょうど26歳のときに初めて新婚旅行でハワイへ行きました。自分の背丈がわかるどころか、時差ボケで帰国する時にやっと治ったと思ったら、帰国してからも時差ボケで、せっかくのハワイも台無しでした。少々年をとり過ぎましたがツアーで名所旧跡だけを訪ねる旅ではなく、いつか自分でゆっくり観て回れる旅をしたいと思いました。
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