クラシックな音楽的生活

日々、家の中にヴァイオリンとピアノの音が流れています。

予選 その2

2015-08-02 | 下の娘ごと

下の娘が仲良くしているピアノの成績優秀なSちゃん。

小さい頃から、毎年コンクールを受け続けて来ました。

先週金曜日、Sちゃんのママに会いました。

会ってすぐに、

「聞いたよー おめでとう! すごいね!」

と言われました。

先日のコンクール結果は、子供経由で筒抜けです。

Sちゃんと娘とでは、その実力は雲泥の差。

「全然だよー 予選はほとんど合格できるし。」

と返事をしました。

すると、Sちゃんママは意外にも強い調子で、

「違うよ、そんなことないって。 すごいことだよ。」

それでも、私は、

「いやいや。 だって、○○コンの予選だよ?」

すると、Sちゃんママは真剣な面持ちで、

「高校生になってもピアノのコンクールを受ける子たちというのは、

 本気で狙ってきている子たち。

 予選で落ちる子が少ないコンクールであっても、

 一定のレベルに達していないとクリアすることはできない。

 小さい頃からコンクールを受け続けている子たち、

 コンクール慣れしている子たちの中に入って、

 高校生になって初めて経験する○○○ちゃんが予選を通過するって

 すごいことだよ。」

というようなことを言ってくれました。

私はそれを聞いてハッとしました。

どのコンクールであれ、コンクールに臨もうという子は、

練習に練習を重ね、本気で上を目指して挑戦しているのです。

コンクール本番のピーンと張り詰めた、あの独特の緊張感の中で、

自分の実力を出し切れる子はどれだけいることか。

手足が震えたり、強張ったりするような強い緊張感の中で、

繊細でなめらかな、あるいは速く激しい指使いをしなければならない。

一つや二つの音間違いはあっても、失敗は許されない。

娘の演奏を聴いているだけの私でさえ、心臓が早鐘のように鳴って、

いまにも胸から飛び出そうな感じ。

あの静まり返った舞台で、たった一人で戦っているのです。

まずは、その舞台を乗り越えられただけで、十分すごいこと。

本当にそうでした。

Sちゃんは、小学生の頃、コンクール本番直前になると、

緊張しすぎて毎回吐いてしまったそうです。

そのくらい過酷だということ。

娘は、高校生になって初めて挑戦しました。

年が上がれば、それだけ気持の持ち様も複雑になってきます。

E先生があれだけ、場馴れ、場馴れとおっしゃるのも当然のこと。

本番で力を発揮するということがどれだけ大変なことかわかっていたつもりが、

実はわかっていなかったみたいです。

Sちゃんママに言われて、改めて気付かされました。


予選の結果を待つ間、会場内のカフェで一息。



実は、この写真は上の娘とのもの。

上の娘も同じコンクールのヴァイオリン部門大学生の部を受けました。

それについてはまた後日。



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