先日のK先生のレッスン。
発表会を2日後に控え、発表会で弾く曲のことだけで頭がいっぱいの娘に、
どこ吹く風といった様子で、淡々と次の課題を指示するK先生。
まず一つ目。
ヴィエニアフスキ 「スケルツォ・タランテラ」。
お約束の超絶技巧曲。
二つ目。
「モーツァルトのコンチェルトは全部やったっけ?」
「3番だけやりました。」
「モーツァルトは、3番、4番、5番は必ずやらないといけないから・・・
じゃ、5番をやりなさい。」
そして、3つ目。
「今、エチュードは何やってたっけ?」
「パガニーニの20番です。」
「ああ、そうだったね。 20番もいいけど・・・
うん、10番にしよう。 10番をやってきなさい。」
さて、これら3つの課題のうち、娘が最も衝撃を受けたのはどれでしょう。
一つ目は、超絶技巧曲ではありますが、
練習次第でなんとかなりそうです。
おそらく、人前で弾くこともないでしょうし。
時間も5分程度。
発表会で弾いた「カルメン幻想曲」は約15分ですから、
質的にも量的にも少し楽かと。
そうそう、先日の発表会では、K先生のスケジュールの都合で、
1人あたりの持ち時間は12分以内と決められていて、
12分を超えたら罰金!とまで言われていたそうです。
夫が撮った録画を見たところ、娘は舞台に出てきてからはけるまで、
15分45秒かかっていました。
あらら、これはまさか罰金?!
でもまあ、この曲が12分で終わらないことは先生もご存知なわけですから、
たぶん大丈夫でしょう。
2つ目。
モーツァルトのコンチェルトは、技巧的に難しいことはないのですが、
非常に音楽性を問われる曲。
これはもう、避けては通れない曲で、
付属高校2年の後期の実技試験でも、音大1年後期の実技試験でも、
必ず課題曲となっています。
同じK先生門下で、娘と仲良しのEちゃんが通っている音大でも、
全く同様です。
譜読みはすぐに終わっても、音楽性を出すのに苦労しそうです。
しかも、K先生の「やってきなさい。」は、
コンチェルトの場合、3楽章まですべてなのです。
3つ目。
娘が最も衝撃を受けたのは、これです。
前期の実技試験が、7月半ばに迫っています。
1年生の課題は、スケールとエチュード。
曲はなし。
娘の中では、
「カールフレッシュのスケール D-dur」、
「パガニーニのカプリス 20番」、
で決まっていたのです。
周りも、すでに試験の課題に取り組んでいて、
もうそれしかやらせないという先生までいらっしゃるほど。
K先生は試験と全く関係のない課題をわんさか出し、
エチュードまで変更。
Oh! My God! 状態です。
K先生は、試験の点数にあまりこだわる方ではないようです。
先生によっては、生徒に点数を少しでも高く取らせるため、
曲の選択にこだわったりもされるようですが、
K先生は目先のことよりも、もっと先を見据えていらっしゃる感じです。
それも確かに大切だとは思うのですが、
本人にとっては、試験の点数はとてもとても重要です。
オーケストラのプルトの順番にも大いに関わりますし。
ここに来て、いきなりの変更。
その変更も、お考えあってのことであるというのは良く理解できるのです。
娘のカルメン幻想曲の仕上がりを見た上で、浮かび上がった課題。
その苦手克服のために選ばれた「10番」。
これまでの実技試験の曲選びを見てきても、
K先生は、得意なものを弾かせて良い点を取らせる、
ということは決してしない先生です。
むしろ、実力以上、あるいは苦手な技巧の入った曲をやらせて、
上を目指させる。
娘は、これから7月の実技試験までに、
苦手を克服した上で、
試験でも良い点数を取れるところまで持っていかなければなりません。
「スケルツォ・タランテラ」や「モーツァルトのコンチェルト5番」と共に。
それと、これも重要なのですが、
エチュードが変わると連動してスケールも変わります。
10番は、G-mollなので、スケールもG-mollとなります。
娘は、実は、mollも苦手なのです・・・
頑張れ!上の娘!
ある日のうちごはん。
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