招待券を頂きまして、下の娘と一緒に、
「ニコライ・ホジャイノフ ピアノ・リサイタル」を観賞してまいりました。
下の娘は、ホジャイノフが2年前に来日した時にも、友達と聴きに行っており、
その時も、卓越したテクニックにいたく感激していました。
2年経っても、まだ24歳の彼。
ブロンドのくるくる天然パーマに童顔で、可愛らしい印象です。
曲目は、
ショパン : アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調
ショパン : ワルツ第6番 変ニ長調 「子犬」
ショパン : ワルツ第9番 変イ長調 「告別」
ストラヴィンスキー : 「ペトルーシュカ」からの3楽章
第1楽章 ロシアの踊り
第2楽章 ペトルーシュカの部屋
第3楽章 謝肉祭の市場
シューマン : アラベスク ハ長調
シューマン : 幻想曲 ハ長調
第1楽章 どこまでも幻想的かつ熱情的に演奏する
第2楽章 ほどよくどこまでも精力的に
第3楽章 ゆるやかに演奏する どこまでも穏やかに保つ
とても魅力的なプログラム。
私は、「ペトルーシュカ」を特に楽しみにしていたし、
娘は、大好きなショパンとシューマンを楽しみにしていました。
ホジャイノフは、ショパン国際ピアノコンクール(ワルシャワ)のファイナリストですから、
ショパンの音楽の素晴らしい解釈者として定評があります。
娘は、どちらかというと、指にしっかり力の入った強いタッチで弾くショパンが好みだそうで、
それはE先生もおっしゃっていることなのだそうです。
だから、割とふんわりしたタッチで弾くホジャイノフのショパンは、
E先生はあまりお好きじゃないかも、と言っていました。
とはいえ、娘は、ホジャイノフのショパンは、大好きなのだそうです。
ストラヴィンスキーも、とてもとても良かったです。
あの超超絶技巧曲は、最早人間業を完全に超えていますよね。
ものすごい音の多さ、スピード感、打鍵の強さ・・・
オーケストラのすべての役割をピアノ一つで表現している感じ。
爪が割れたり、指が吊ったり、はたまた骨折したりしないのだろうかと心配にもなる曲ですが、
あの疾走感が好きです。
プログラムと同じくらい、あるいはそれ以上か?、と思うくらいアンコールが充実していました。
アンコールがですよ、まさかの7曲です!
プログラムが終了して、大きな拍手に見送られ、ホジャイノフは通常通り2回退場。
3回目に入場すると、1曲目のアンコール曲を演奏しました。
そしてまた、拍手に見送られ、2回退場、3回目に入場すると、2曲目のアンコール曲を演奏しました。
これを7回も繰り返したのです。
観客は大喜びですが、ホジャイノフのサービス精神には驚かされます。
ホジャイノフ自身も、演奏しやすい環境と空気感に、気持ちが乗っていたのではないかと思います。
観客はとてもお行儀が良く、音楽が好きで、よく理解している人たちばかりだったのだと思います。
1曲1曲、ホジャイノフが完全に弾き終わるまで、鍵盤からもペダルからも手足が離れて、
響きが止まるまで、一瞬の余韻まで残してから拍手をしていました。
彼も、毎回満足気に立ち上がって、笑顔でお辞儀をしていました。
謙虚そうな立ち居振る舞いにも、好感が持てました。
しかし、あれだけのプログラムを弾きこなしてからの、1曲目のアンコール曲が、
リストの「マゼッパ」とは!
驚愕です。
サイン会の時のホジャイノフ。
かわいい笑顔。
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