自分の経験をあれこれしゃべり過ぎたと後悔することがある。ただ、少しの間、そのことを悩みはするが、いつしかそれは消えている。忘れることできっと精神の均衡を保っているのだろう。|言葉は書きつけられている時、揺れているはずなのだが、その揺れの過程を見せてくれる書き手と、そこは無駄だとばかりに切り落としてしまう書き手がいる。冗長はご免だが、私は前者に魅かれる。|リズミックな文章とメロディックな文章がある。もちろんリズムもメロディも聞こえてこない文章もある。|夜明け前や黎明の、意識がまだ夢か現かの間を彷徨っている時、心の庭に言葉がふらふらと徘徊していることに気づく。気力があれば、その徘徊者を確かめるために起き上がり、目撃したことについて何事か書き記す。|その後、可能であれば二度寝する。もし続きがあるなら起床直前の夢の中で見せてほしい、と願いながら。|『うつらうつらのつーらつら』(カワルガタリ文庫、2024)|作品:①「俺という回廊」②「ちょっとミジンコな俺」③「山中で出遭った子熊から速攻逃げた俺」☞どれか選んでください。|
最新の画像[もっと見る]
- Urayasu-605 16時間前
- Ueno-3 3日前
- Urayasu-604 1週間前
- Ota-176 2週間前
- Kokubunji-4 1ヶ月前
- Ota-174 1ヶ月前
- Urayasu-601 1ヶ月前
- Miyazaki-3 1ヶ月前
- Urayasu-600 2ヶ月前
- Katsuura-12 2ヶ月前