加藤登紀子さんの声には、僕を強烈に惹きつける魅力がある。
アルバム、「さくらんぼの実る頃」もやはり僕は愛してやまない。
どうしてこんなにも魅力的なんだろう?
たぶん、彼女の生きてきた人生の香りみたいなものが唄ににじみ出ているからなのではないだろうか?人生の優しさ、苦い想い、絶望そして希望。
いろいろなエセンスが微妙な加減で僕の涙腺を刺激する。
唄、というのは(音楽というのは)、こういうものなんだと納得する。
「時には昔の話を」
この曲を僕は宝物にしている。
切なくて、どうしようもなくなる。自分の過去の多感な或る時期を思い出す、切ない。そうしてこの唄は僕に愛情を与えてくれるんだ。
「道端で眠ったこともあったね
どこにも行けない みんなで
お金はなくても なんとか生きてた
貧しさが明日を運んだ
小さな下宿屋にいく人もおしかけ
朝まで騒いで眠った」
僕はこの唄を大切に思う。失われた時間。
僕も仲間たちも、精一杯生きている。
応援歌なんだね。
今日はお酒をやめて、ぐっすりと眠ろう。
眠れないなら、この曲を
朝まで聴いていよう・・・。