先日『花まる日記』に少し書いた『中馬のおひなさん』の続きをこちらで書こうと思ったが、その前に、今月に入ってからのバタバタの話を・・・
もともと悪かった父の体調と足の具合が、去年の秋に母が亡くなったあとますます悪くなり、一人暮らしは難しい状況になった。『施設に入る』ということなど、それまで父の頭の中には全くなかったのだが、部屋の中での移動も大変になってきたので、年末に施設で1週間ほど体験入所してきた。そこは認知症の方はいらっしゃらず、介護度からいうと軽い方が入られている施設だ。なかなか気難しいところのある父なので、気に入ってくれるか心配したが大丈夫そうだったので、年が明けたら入所の方向で考えるということになった。
年が明けて十日ほど過ぎたところでケアマネさんに体験入所をしてきた話をすると、父の今の状態で一人でいるのは厳しいので、体験したところを気に入っているのなら、なるべく早く入所した方がいいとのことだった。父は三月か四月に入所し、それまでに少しずつ準備をするつもりでいたのだが、ケアマネさんから「とりあえず体ひとつですぐに施設に入って、マンションはそのまましばらく借りておいて娘さんと一緒に片付けをされていったらどうか」という提案があった。私も新年早々風邪を引いたりしていたので、この先も私の体調が悪かったりしたときに、父の日常の手伝いや通院している病院にも連れて行けなくなることが気になったので、ケアマネさんの提案に賛成をした。
父はまだ心の準備もできていなくて、しぶしぶだったが2月1日に施設に入所し、2月末にマンションを解約することにした。そして、その1ヶ月間に私とマンションに通って片付けをすることになった。おおざっぱな私と違い、父はものすごく几帳面で、部屋の中も本当に綺麗に片付けている人なのだが、物を捨てることができない人でもある。
6年前に、自分が設計して建てた前の家から、我が家から近い今のマンションに引っ越したのだが、その時点で母は特養にいたのでマンションでは一人住まいになる。にもかかわらず、持って行く物を減らすよう何度も言ったのに、実家の荷物のほとんどをマンションに持ち込んでしまった。なので、80過ぎのおじいさんの一人暮らしなのに、3LDKの部屋にしっかり荷物を移動していったのだ。我が家の室内よりもずっと整理整頓されているし、押し入れの中など見えないところも感心するほどきちんと片付けられているが、物の量は半端ない。
突然施設に入り、マンションを解約するまでの1ヶ月間で片付けるのは想像以上だった。施設に持って行く物は限られるため、今回は引っ越しではなく生前整理となり、ほとんどのものを処分するので仕分けがとにかく大変なのだ。
つづく