シマノ鈴鹿国際ロードレース
『木村圭佑、スプリントで3位表彰台獲得』
8月23日(日)15:00-シマノ鈴鹿国際ロード
参加選手/入部正太朗、木村圭佑、秋丸湧哉、横山航太、小山貴大、水谷翔
三重県・鈴鹿サーキットで8月22、23日の2日間に渡って開催された自転車の祭典「第32回シマノ鈴鹿ロードレース」。その最後を締めくくるメインイベント「第32回シマノ鈴鹿国際ロードレース」が23日、午後3時から1周5.8kmx10周=58.1kmで争われた。
シマノ鈴鹿国際ロードレースは、ホストチームであるシマノレーシング、そして国内・海外招待選手らのトッププロが繰り広げる真剣勝負で、今年は144人が出場する。
6選手が参戦するシマノレーシングは、最後は少人数スプリントに持ち込んで、キャプテン入部正太朗が勝利を狙う作戦でレースに臨んだ。
日差しも強く残暑厳しいコンディションの中、スタート直後から各チーム積極的にアタックを仕掛け、シマノレーシングの横山航太らも一時集団から飛び出すが、なかなか逃げが決まらない。3周目には鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、マグナス・バク・クラリス(SEG RACING)らが抜け出すが、これも集団に捕まってしまった。
ようやく4周目に14人の大人数の逃げが決まり、シマノレーシングからは木村圭佑、秋丸湧哉の2人がここに潜り込む。その他、畑中勇介(チーム右京)、増田成幸(宇都宮ブリッツェン)、中国人初のツール・ド・フランス出場選手ジ・チェン(ジャイアント・アルペシン)ら強力なメンバーを含むこの逃げはハイペースをキープし、集団との差を20秒前後まで広げる。
後方のメイン集団はまとまって逃げを追うことができず、6周目には入部らを含む数選手が追走に飛び出す。
しかし、14人の先頭集団はペースを緩めることなく逃げ続け、入部ら7人の追走集団とのリードをたもったまま終盤に突入。先頭の木村と秋丸は、入部を待つことを念頭に入れながらも、逃げ切った場合は木村で勝負する選択肢も踏まえ、秋丸が木村をサポートする。
また先頭集団の中には、畑中、福田真平(愛三工業)、大久保陣(宇都宮ブリッツェン)らスプリント力に勝る選手が含まれるため、最終ラップでは増田、ジ・チェンらがアタックを仕掛ける激しい展開となるが、集団に引き戻される。
結局、最後は逃げ切った先頭10人あまりでのゴールスプリント勝負になり、渾身のスプリントを見せた木村が3位に食い込んでホストチームの意地を見せた。優勝は畑中、2位は福田。木村のアシストとして奮闘した秋丸も、7位に入る健闘を見せた。
■コメント
木村圭佑
「僕が逃げに乗るのは作戦通りだった。入部キャプテンもブリッジをかけていたので、チーム的には有利に展開できた。最後は自分のチャンスをつかむべくスプリントをして、表彰台に乗れました」
■第32回シマノ鈴鹿国際ロードレース リザルト
1 畑中 勇介(チーム右京)1:18:36.77 (10周) 0:00.00
2 福田 真平(愛三工業レーシングチーム)1:18:36.81 (10周) +0:00.04
3 木村 圭佑(シマノレーシング)1:18:36.96 (10周) +0:00.19
4 大久保 陣(宇都宮ブリッツェン)1:18:37.00 (10周) +0:00.23
5 RICARDO Garcia(キナンサイクリングチーム)1:18:37.10 (10周) +0:00.33
6 Baillifard Valentin(BMCディベロップメントチーム)1:18:37.40 (10周) +0:00.63
7 秋丸 湧哉(シマノレーシング)1:18:37.78 (10周) +0:01.01
8 Cheng Ji(ジャイアント・アルペシン)1:18:40.09 (10周) +0:03.32
9 伊藤 雅和(愛三工業レーシングチーム)1:18:40.12 (10周) +0:03.35
10 鈴木 譲(宇都宮ブリッツェン)1:18:52.82 (10周) +0:16.05
16 入部 正太朗 (シマノレーシング) 1:19:16.53 (10周) +0:39.76
36 小山 貴大 (シマノレーシング) 1:20:32.75 (10周) +1:55.98
37 水谷 翔 (シマノレーシング) 1:20:34.35 (10周) +1:57.58
74 横山 航太 (シマノレーシング) 1:26:01.59 (10周) +7:24.82
■ウィーラースクール
シマノ鈴鹿ロードレースでは2日間に渡り、自転車教室のウィーラースクールを開催。ピット裏の特設会場で2日間に渡り、子どもから大人まで自転車の安全な乗り方を楽しく学ぶことができる。
講師のブラッキー中島さんとともに、シマノレーシングの選手たちも未就学児と小学生対象のスクールに先生役として参加し、子どもたちと触れ合った。
まずは一緒に準備運動やタイヤの空気圧、ブレーキなど自転車の点検。そして、スクールに参加した子どもたちのほとんどがレースに出場することから、レース中に注意が必要なスタートの練習を行った。
選手が密集するスタート時にはふらついたり、出遅れたりすると、周りの自転車と接触する危険性も高い。そのため「スタートするときは、なるべく軽いギアにする」「利き脚のペダルを水平より高い位置にしてから、踏み込む」などスムーズにスタートするテクニックを伝え、子どもたちと一緒に実践した。
野寺秀徳監督は「僕が思っていたよりもみんなうまかった。繰り返して練習することで、うまくなって速くなるから、これからも練習してください」と、子どもたちの腕前に感心した様子。
選手たちも「今日学んだことを忘れずに、ケガなく楽しくレースを頑張りましょう」とエールを送った。
ウィーラースクールの最後は、写真撮影やサイン会で子どもたちと交流を楽しんだ。