あひみての

中学生の時、百人一首クラブに所属していました。
当時の私たちは、意味も知らずに札を取っていました。

あひみての　のちの心に　くらぶれば　昔はものを　思はざりけり

私の好きな歌のひとつです。

会って契りを結んだ後の、今の（いよいよ恋しい）心にくらべると、
会わない前（契りを結ぶ前）は、恋のもの思いをしなかった（のと同じような）ものだなぁ。

時代や生活は変わっても、昔も今も、人はそう変わらない。
生まれ、思い、惑い、老い、そして死んでいく。

自分にとっては初めてのことも、昔から人は同じことを繰り返してきたのだと。
会ったこともない無数の人たちに思いを馳せる。花見の一日。

春爛漫

ここ一両日の暖かな日差しのせいか、あっという間に桜が満開に近づいています。
今日は行く先々で桜の木を見かけましたが、どの桜も咲き誇っています。

美しい。

桜の花は下を向いて咲くのだと改めて思いました。
今週末が見頃でしょう。

今日も御徒町で津軽三味線のおじさんを見かけました。
毎度三味線の音に、心をぐっと鷲掴みにされます。

春爛漫。

津軽三味線

このところ、JR御徒町駅北口を出た吉池の横に、
津軽三味線を弾いているおじさんがいます。

おじさんは、三味線がとても上手です。
曲を通して聴いたことはないけれど、
迷いのない力強い音からしておそらくプロだと思います。
バチさばきがたまりません。
私は津軽三味線が好きなので、あの独特な節回しを聴くとうずうずしてきます。

2回目に見かけた時に、たまらず声をかけてみました。

私：『おじさん、どうしてここで三味線を弾いているんですか？プロの方ですか？』
おじさん：『生活のためなんで』

演奏を聴きたいのに、私はそこに立ち止まって聴くことができない。
（札を渡すのもなんだし、かと言って硬貨じゃな）と思ってしまう。
でも家族は言う。100円だっていいじゃない、渡してくれば。

今日もおじさんの三味線ケースには、千円札が1枚と硬貨が入っていました。
見せ金なのか、おひねりなのか。
でもいつもより、回りに人がいました。

近くに来る機会があれば、立ち寄ってみてください。
13時から15時ぐらいの間にみかけることが多いようです。

今週末は上野公園の桜も恐らく満開です。

太陽礼賛

昨日とうって変わって、今日はいいお天気でしたね。

昼間、まだ風は冷たかったけれど、日差しは確実に強さを増しています。
辺りの景色を見渡すと、陽光を反射して眩いほど。
初夏の感じを思い起こさせます。

初夏。いい響きです。
GWの頃から5月にかけてが、一年の中で一番好きです。
寒くもなく、暑くもない（いや、普通の人にとっては暑いかも）。
湿気もない。
緑が日差しを受けてきらきらと輝く。

案外短いんですよね、この季節。
あっという間に梅雨入りしてしまう。

夏は夏で好きです。あの開放的な雰囲気が。
（ああ、もういっそ常夏でもいい）と思うこともあります。

隠居したら、私は南の島に住みたい。
沖縄か、台湾あたりに。

小さな温かいもの

我が家の三男坊、茶トラは甘えんぼです。
1.5ヶ月の時、不思議な縁で我が家にやってきました。

貰い受けると決めた時は、ひな鳥のように痩せていて、
目やにがたくさんついている上、目が半分閉じかかっており、
お世辞にも可愛いとは言えませんでした。

お母さんが恋しいのか、人間の子どものように私の後をついてきます。
抱っこでは家事ができず、パーカのジッパーを開けて懐に入れたりしました。

1才半の今は、ちょっとダイエットが必要な5kg。
今だに甘えんぼです。
縦抱っこが大好きです。
抱っこすると、目を閉じてぐるぐる言います。
毎晩私の布団に入ってきて、私の肘枕で寝ます。

動物の赤ちゃんでも、人間の赤ちゃんでも、
小さな温かいものは、どうしてこんなに可愛いのでしょうか。
抱っこしていると、何とも言えぬ満ち足りた気持ちになります。

今じゃ子どもも大きくなっちゃったしねぇ。
もうあとはにゃんこだよね。
ああしかし、この根源的な心地よさ。ドーパミン全開。
この子と過ごす休日が、私には癒しです。

太極拳

今日は太極拳に出てきました。

まず手をこすります。こうすることで気を感じやすくなります。
まずは二十四式からです。

日よけの間から見える外の景色を、見るともなしに見ます。
外を見ているようで、心は内に向かいます。
型と呼吸に集中します。
ああこれが、「外を見るようでいて、自分の丹田を見る」と言うことなのかも。

今日は二十四式も楊式も心地よかった。気の流れを感じました。

私にとって太極拳の醍醐味は、気の流れを感じることです。
そしてあの緩～い動作。
ただ、気を感じる時と感じない時があるんですよね。
この違いが何なのか、今でもよくわかりません。

ジムなどで行う太極拳は緩いですが、武術太極拳は全くの別物です。
ジャッキー・チェンの世界です。
力強く、かっこいい。私にはできませんが。