恒産なくして恒心なし、じり貧静岡空港に集った県とＦＤＡの仲間割れ

県の需要予測や前知事石川の開港時の希望的観測もあざ笑うかのように、需要が右肩上がりどころか先月はついに搭乗率、利用者数ともに過去最低を記録した静岡空港。
県職員の税金での集団空港利用というなりふり構わずの利用者増策も焼け石に水のじり貧状況だ。

豊かであれば余裕もあろうが、県もＦＤＡも赤字垂れ流しの大出血状態では保身が精いっぱい。
ＦＤＡは出血の多い路線からの撤収を始め、これに対して昨日の知事会見で川勝は空港利用者が減っちゃうじゃないかとばかりＦＤＡを非難。
恒産なくして恒心なし、空港建設では協調したものの、同床異夢だった両者の仲間割れが空港のじり貧を受け早くも始まったようだ。
さて、その会見での川勝のＦＤＡ評であるが、

「機材のやりくりとかがあるかと存じますけど、いったん決めたことは少なくとも１年、場合によっては３年というふうに、石の上にも３年というふうに、教育界でも子どもたちに言ってるわけですね。そのような我慢をしないで、そのつどそのつどの搭乗率に振り回されているような、そういう経営をしていかれると、いったいどこに本当のリージョナルエアラインズ、地域間を結ぶということについての哲学があるのかと、いうふうに思います」

「静岡空港を拠点にして北海道、日本海側、九州こうしたところを結んでこれを育てていくという、これは哲学です。その哲学と（黒字体質になることを）両方両立させねばならないと。その哲学があるいは経営の最初のＦＤＡの存在理由、これが疑われるようなことをなさると人心が離れかねないというふうに心配している」

「そもそも名古屋空港に拠点を移すなどというふうなことはですね、どこでどういう方針になったのかというような声が聞こえてくるとですね、これ、あの、危険です、危機です」


昨日も紹介したが、会見の最初と最後で北海道に行くだの沖縄に行くだのとにこやかに話す姿を見ると、いったい何が危険で危機であるのか、自分が全国各地に遊びに行く口実が無くなるからだろうと突っ込みたくなるが、それにしてもおよそ経営感覚のない経済史学者川勝らしい民間企業批判だ。
ＪＡＬが採算無視で国が要求したローカル路線維持により破綻した構造と同じことを要求していることに気づいているのだろうか。ＦＤＡのための駐機場拡張など赤字垂れ流し企業への税金投入の構造までそっくりではないか。
県民にとっては早期の休廃港、これが正解だ。


※公文書開示請求に係る静岡県の処理放置の違法の経緯が判明したので追加報告（http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/713.html#comment）として掲載したのでご覧ください。